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コラム

地震に強いハウスメーカーを選ぶには?耐震等級と間取りで考えるおすすめランキング

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日本は地震が頻発する国であるため、マイホームを建てる際に「地震に強い家にしたい」と考える方が多いです。

地震に強い家の目安として注目されるのが「耐震等級」です。しかし、具体的にどのような家が地震に強いのか、どのハウスメーカーであれば安心できる家を建てられるのかを見極めるのは、簡単なことではありません。

そこで、本記事では耐震等級の基本知識や地震に強い家を提供するハウスメーカーをわかりやすく解説いたします。

また、地震に強い家を実現するための構造や工法の違い、住宅会社を選ぶ際のポイントについてもご紹介します。これから家づくりを始める方にとって、安心・安全な住まいづくりの参考となれば幸いです。

耐震等級とは?何級を選べば安心なのか

住宅の耐震性能を示す指標として広く使われている「耐震等級」。

ハウスメーカーや工務店のパンフレットやウェブサイトでも「耐震等級3の家」といった表現を目にすることがあります。

まずは、耐震等級とはどのような指標なのか、また、何級の耐震性を目指せば安心なのかを詳しく見ていきましょう。

耐震等級の基礎知識

出典:大栄建設株式会社

耐震等級とは、「建物が地震にどれほど強いか」を示す指標のひとつで、2000年に制定された住宅品質確保促進法(品確法)によって定められました。

それぞれの耐震等級について、具体的な基準を以下にご説明します。

耐震等級1

耐震等級1は、以下の基準を満たしている住宅を指します。

  • 数百年に1度の頻度で発生する地震(震度6強〜7相当)が起きても、住宅が倒壊・崩壊しない程度
  • 数十年に1度の頻度で発生する地震(震度5強相当)が起きても、住宅が損傷しない程度

耐震等級1は、大規模地震に1回耐えられる性能を想定していますが、繰り返し地震が発生した場合には倒壊のリスクが高まります。

また、余震に耐えられたとしても、大規模な修繕や建て替えが必要になる場合があります。

耐震等級2

耐震等級2は、耐震等級1の1.25倍の耐震性能を持つことを示しています。

この等級の家は以下の特性があります。

  • 震度6~7相当の地震にも耐えられる。
  • 軽微な修繕で住み続けられる可能性が高い。

耐震等級2以上であれば、長期優良住宅として認定を受けることが可能です。

耐震等級3

耐震等級3は、耐震等級1の1.5倍の耐震性能を持つ、最も高いレベルの等級です。

この等級に該当する住宅は次の特徴を持っています。

  • 震度6~7相当の地震でも倒壊・崩壊しない。
  • わずかな修繕で住み続けられる可能性が高い。

耐震等級別のハウスメーカーリスト

耐震等級の基準を踏まえ、大手ハウスメーカーが提供する住宅の耐震性能について整理しました。

耐震等級工法・構造ハウスメーカー
耐震等級3木造軸組工法積水ハウス・住友林業・アキュラホーム・タマホーム
木造枠組壁工法三井ホーム・住友不動産・一条工務店
木質系ユニット工法セキスイハイム
軽量鉄骨造積水ハウス・セキスイハイム・ダイワハウス・トヨタホーム
重量鉄骨造ヘーベルハウス・旭化成ホームズ
鉄筋コンクリート造大成建設ハウジング・三菱地所ホーム
耐震等級3相当木造軸組工法アイフルホーム
耐震等級2木造枠組壁工法スウェーデンハウス

こうして見ると、ほとんどのハウスメーカーが耐震等級3となっているのが分かるかと思います。大手の有名ハウスメーカーの他、ローコスト住宅で人気のアキュラホームも耐震等級3となります。

地震に強いハウスメーカーのおすすめランキング

ここからは、地震に強い構造や工法に注力しているおすすめのハウスメーカーをご紹介します。

どのメーカーも「耐震等級3」を基準としており、それぞれ独自の技術や工法で耐震性能をさらに向上させています。

なお、各メーカーには価格帯やグレードごとにさまざまなシリーズが存在するため、ここでの順位はあくまで参考程度にお考えください。

また、同じ「耐震等級3」といっても、ハウスメーカーごとに工法や特徴が異なるため、1社だけに絞らず、複数のメーカーを比較検討することをおすすめします。

失敗しない家づくりのためには、各社の強みを知り、自分の理想に合った住まいを選ぶことが大切です。

ヘーベルハウス

出典:へーベルハウス

ヘーベルハウスは、独自の「ハイパワード制震ALC構造」を採用した耐震性能が特徴です。


2階建て住宅には、エネルギー吸収力に優れた制震フレームを標準装備しており、地震エネルギーを効果的に吸収します。

一方で、3階建て住宅には「重鉄制震・システムラーメン構造」を採用し、高層ビルに用いられる技術「オイルダンパー」を住宅用に応用した「サイレス」が搭載されています。

この技術により、建物全体が地震の揺れを吸収し、耐久性を大幅に向上させています。

→ヘーベルハウスの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

積水ハウス

出典:積水ハウス

積水ハウスは、鉄骨造と木造の両方で地震に強い家づくりを実現しています。


鉄骨造住宅では「ダイナミックフレーム・システム構造」を採用しており、耐震性能を確保しつつ、広々とした自由な間取りを可能にしています。

木造住宅では、「シャーウッドハイブリッド構法」を用いて、地震による建物の変形を抑えながら開放感のある住空間を実現しています。

→積水ハウスの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

ダイワハウス

出典:ダイワハウス

この工法は「持続型耐震構造」とも呼ばれ、連続する地震にも安心感があります。

さらに、地震による揺れを早く収束させる技術を採用することで、建物や外壁の損傷を最小限に抑える設計となっています。2016年の熊本地震でも、その耐震性能が実証されました。

→ダイワハウスの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

セキスイハイム

出典:セキスイハイム

セキスイハイムは、「ユニット工法」による高い耐震性が特徴です。この工法では、建物をユニットごとに工場で精密に製造し、それを現地で組み立てることで高い品質管理を実現しています。

構造体には「ボックスラーメン構造」を採用しており、地震エネルギーを粘り強く吸収します。

また、高性能な外壁と組み合わせることで、揺れの影響を最小限に抑える仕組みになっています。

ただし、ユニット単位での設計となるため、間取りの自由度がやや制限される点には注意が必要です。

→セキスイハイムの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

三井ホーム

出典:三井ホーム

三井ホームでは、「プレミアム・モノコック構造」を採用し、地震の力をバランスよく分散・吸収する設計が特徴です。

この構造は、スペースシャトルや航空機と同じ技術に基づいており、床・壁・屋根が一体化した6面体構造によって高い耐震性を実現しています。

耐震実験では、震度7の揺れを連続60回加えても構造体が耐え抜いたことが証明されています。さらに、家具の転倒を抑える設計で、地震時の二次被害を軽減します。

→三井ホームの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

一条工務店

出典:一条工務店

一条工務店は、独自の「ツインモノコック構造」を採用しており、地震の力を面全体で受け止めて分散する設計です。

また、地盤調査を徹底し、建築地に最適な基礎を採用することで、さらに高い耐震性を確保しています。

→一条工務店の間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

ローコスト住宅版おすすめランキング

近年、ローコスト住宅は手軽にマイホームを手に入れられる選択肢として人気を集めています。しかし、「ローコスト住宅は地震に弱いのではないか」と心配する方も多いのではないでしょうか。

ただし、すべてのメーカーが標準で耐震等級3を提供しているわけではなく、オプション扱いとなり追加費用が必要な場合もあるので注意が必要です。

ここでは、ローコスト住宅で地震に強い家を建てることができるおすすめのハウスメーカーを詳しくご紹介します。選ぶ際の参考にしていただければ幸いです。

アキュラホーム

出典:アキュラホーム 

アキュラホームは、耐震等級3を標準仕様としたローコスト住宅を提供しています。

この高い耐震性を実現するため、以下の3つのポイントを採用しています。

  1. 接合部の強化:メタルウッド工法
    木造軸組工法の弱点である接合部を金属で補強し、地震に強い接合部を実現しています。
  2. 床の剛性:トリプルストロング床
    家のねじれを抑えるため、床の剛性を高める工法を採用。これにより地震の揺れを分散します。
  3. 壁の耐力強化:独自開発「8トン壁」
    業界最強とされる特許出願中の耐力壁を採用し、建物全体の耐震性能を飛躍的に向上させています。

さらに、アキュラホームは過去の震度7の地震や将来的に想定される大地震に基づき、実物大の振動実験を繰り返し実施。その結果、構造体や内装材に損傷がないことが証明されています。

また、アキュラホームでは地震に備えた独自の「地震建替保証」を提供しています。

この保証は、新築後10年間、地震による修繕や建替え費用を建物販売価格の100%まで保証するものです。他社の一般的な地震保険(火災保険額の50%まで保証)よりも手厚い内容となっています。

→アキュラホームの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

タマホーム

出典:タマホーム

タマホームも耐震等級3を標準仕様としています。
日本古来の木造軸組在来工法を採用し、以下の工夫を加えることで高い耐震性を確保しています。

  • ベタ基礎工法の採用
    地面全体を底面でしっかり支える基礎工法を標準採用。これにより建物の安定性を向上させています。
  • 耐力面材による一体化構造
    建物全体を四方から囲む耐力面材を使用し、外部からの力を効率的に分散。地震や台風の揺れにも強い設計です。

タマホームでは定期的に実物大の振動実験を実施しており、その耐震性能を継続的に検証している点も安心材料の一つです。

→タマホームの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

アイフルホーム

出典:アイフルホーム

アイフルホームの住宅は「耐震等級3相当」とされています。

  • 耐震等級3
    専門機関により正式に認められた指標。
  • 耐震等級3相当
    メーカーが自社の仕様をもとに「耐震等級3と同等」と表現しているもの。

アイフルホームの家では、以下の技術が採用されています。

  • テクスター金物と剛床工法
    壁や柱を強化し、建物全体の耐震性を向上。
  • 制震装置イーバスの搭載
    地震エネルギーを約半分に抑える装置を設置し、繰り返し地震が起きても損傷を軽減。

ただし、「耐震等級3相当」の表現については、後述する注意点を踏まえた上で検討することをおすすめします。

→アイフルホームの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

その他のローコスト住宅メーカーの耐震等級一覧

ハウスメーカー耐震等級
ヤマダホームズ耐震等級3
ユニバーサルホーム耐震等級3
レオハウス耐震等級3相当
クレバリーホーム表示なし

公式サイトに耐震等級を明記しているメーカーもあれば、公開していない場合もあります。その場合は、住宅展示場などで担当者に確認することが重要です。

特に、クレバリーホームのようにフランチャイズ制を採用しているメーカーでは、地域によって標準仕様が異なる可能性があるため注意が必要です。

そんな中でもアキュラホームとタマホームは、しっかり公式サイトにて標準仕様にて「耐震等級3」と記載があることは高く評価できます。

耐震等級が表示されていない場合の対処法

クレバリーホームなどの耐震等級については、ネットで検索すると「耐震等級2」や「耐震等級3相当」という表示も目につきますが、フランチャイズ制を導入していることで、各加盟店にて建物の標準仕様に違いがあるように感じられました。

また耐震等級表示なしのクレバリーホームでも、「お客さまの希望によっては耐震等級3にも対応可能」との記載があります。

とはいえ、耐震性を重視する場合は、耐震性能を公表しているメーカーを選ぶ方が安心です。公表されていない場合は、展示場やモデルハウスで営業担当に直接確認しましょう。

※ローコスト住宅に興味がある人は、「1000万円台のローコスト住宅」をあわせてチェックしてみてください。建てる際の注意点などをまとめていて、安く家を建てたい人の参考になると思います。

地震に強い家とはどのような家か?

「地震に強い家」とは一体どのような家なのでしょうか。

一言で表現するのは難しいですが、以下のようなポイントを考慮することで、耐震性を高めた住まいを実現できます。それぞれの観点について詳しく解説します。

家の形状と設計について

家の形状は、地震に対する強さを左右する重要な要素です。


一般的に、「シンプルで正方形に近い形状」の家が地震に強いとされています。この形状では、建物の縦・横・上下6面が互いに支え合う構造になるため、地震のエネルギーが建物全体に分散されやすくなります。

また、1階部分が駐車場として空間になっている「ピロティ構造」や、2階部分が片側に偏った設計も、耐震性が低いとされるため注意が必要です。

構造や工法について

戸建て住宅の構造は、おもに「木造」「鉄骨造」「鉄筋コンクリート造」の3種類。これらの構造を作る工法もいくつかあり、それぞれ耐震性が異なります。

それぞれの特徴を理解することで、自分に合った耐震性の高い家を選ぶことができます。

木造軸組工法(在来工法)

柱と梁を組み合わせて骨組みを作る工法で、日本で最も一般的です。

この工法では、柱と柱の間に「筋交い(すじかい)」という補強材を入れることで耐震性を高めます。

木造枠組壁工法(2×4工法)

2×4インチや2×6インチの木材で枠組みを作り、そこに構造用面材を接合して建物全体を組み立てる工法です。

「面」で建物を支えるため、木造軸組工法に比べて耐震性に優れています。一方で、間取りの自由度が低くなるデメリットもあります。

鉄骨造

鋼鉄を骨組みに使用する構造で、木造よりも強度が高いのが特徴です。

「軽量鉄骨造」と「重量鉄骨造」があり、使用される鋼材の厚さが6mm以下の場合は軽量鉄骨造、6mmを超える鋼材を使用したものが重量鉄骨造です。

ただし、鉄骨造は火災による高温で強度が低下しやすいという課題もあります。

鉄筋コンクリート造

鉄筋とコンクリートを組み合わせた構造で、耐震性・耐火性ともに非常に優れています。

しかし、木造や鉄骨造に比べて建築コストが高く、戸建て住宅では採用例が少ないのが現状です。

土地(地盤)の強さ

どんなに耐震性の高い建物を建てても、地盤が弱ければその効果は発揮されません。地盤の強度は住まいの耐震性を左右する重要な要素です。

特に、かつて川や海岸、田畑であった土地は地盤が軟弱な場合が多いため、地震時に液状化や沈下が発生するリスクがあります。

家の階数と地震への影響

家の階数も耐震性に影響します。
平屋住宅は、2階建てや3階建てに比べて地震の揺れが小さいとされています。構造がシンプルになるため、地震エネルギーを効率的に分散する設計がしやすいからです。

ただし、平屋住宅であっても、設計が複雑だったり、地盤が弱かったりすると耐震性は低下します。

一方、複層階の住宅でも、適切な設計と施工を行えば高い耐震性を確保できます。

土地の広さや家族構成に合わせて、現実的な選択肢を考えつつ、構造や工法にも十分配慮することが重要です。

住宅会社を選ぶときのチェックポイント

地震に強いハウスメーカーや工務店を選ぶ際には、いくつかの重要なポイントを確認することが大切です。

ここでは、安心・安全な住まいづくりを進めるために欠かせないチェックポイントを詳しく解説します。

構造・工法を確認する

住宅会社によって採用している構造や工法には違いがあります。

同じ木造住宅でも、「木造軸組工法」や「木造枠組壁工法」などの種類があり、それぞれ耐震性や特徴、メリット・デメリットが異なります。

たとえば、木造軸組工法は自由な間取りが実現しやすい一方で、耐震性を高めるには設計の工夫が必要です。一方の木造枠組壁工法は耐震性に優れているものの、間取りの自由度がやや制限される場合があります。

地震に強い家を実現するには、採用されている工法が自分の希望する間取りやデザインに適しているかどうかも確認することが重要です。

ほとんどの住宅会社では、ホームページやカタログで「地震に強い家づくり」の詳細を説明しています。これらをじっくりと比較し、自分に合った会社を見極めることがポイントです。

耐震等級をチェックする

今回の記事で紹介した耐震等級別のハウスメーカーも参考にしながら、自分が求める耐震性能に対応している住宅会社を選びましょう。

価格とのバランスを考える

地震に強い家を建てるには、ある程度の建築コストがかかります。

しかし、耐震性を追求しすぎて予算を大幅に超えてしまうと、住宅ローンの返済が家計を圧迫することになりかねません。

「いつか来るかもしれない地震」に備えることは大切ですが、日々の生活が苦しくなってしまっては本末転倒です。

価格については、最初に提示される見積もりだけでなく、オプション費用や長期的な維持費も考慮に入れることが重要です。

保証・アフターサービスを確認する

地震に強い家を建てるだけでなく、その後の維持管理も非常に重要です。

住宅会社が提供する保証やアフターサービスは、地震などの自然災害から住まいを守るための大切な要素になります。

たとえば、地震による被害を最小限に抑えるためには、定期的な点検や適切な修繕が欠かせません。保証やアフターサービスの内容や期間は住宅会社ごとに異なるため、詳細を比較することをおすすめします。

具体的には、以下のような点を確認するとよいでしょう。

  • 定期点検の頻度や内容
  • 地震に関する特別保証(例:地震建替保証)
  • 修繕対応の迅速性や費用負担の有無

これらの情報は、ホームページやカタログだけでなく、住宅展示場や相談会で営業担当者に直接尋ねることで、より具体的に知ることができます。

よくある質問

最後に、地震に強い家づくりに関するよくある質問をまとめました。

家づくりの参考にぜひお役立てください。

耐震住宅、制震住宅、免震住宅の違いは?

地震に強い家を検討していると、「耐震住宅」「制震住宅」「免震住宅」という言葉を耳にすることが多いと思います。これらはそれぞれ異なる特性を持つ住宅の種類です。

  • 耐震住宅
    建物自体の強度を高めることで地震の揺れに耐える住宅です。建築基準法により、日本で建てられる住宅はすべて耐震住宅に該当します。ただし、揺れは建物に直接伝わるため、大地震では大きな損傷を受ける可能性があります。
  • 制震住宅
    建物内部に設置した制震装置が地震のエネルギーを吸収し、揺れを軽減する住宅です。揺れの影響を抑えることで、建物や内装への損傷を減らすことができます。
  • 免震住宅
    基礎部分に特殊な装置(免震装置)を組み込み、建物と地盤を切り離して揺れを伝えにくくした住宅です。地震の揺れがほとんど伝わらないため、建物や家具へのダメージが最小限に抑えられます。

「ガル」とは何ですか?

地震に関する説明で「ガル」という言葉を目にしたことがあるかもしれません。

たとえば、過去の大地震のガル数値は以下の通りです。

事例マグニチュード
阪神・淡路大震災(1995年)最大震度7/マグニチュード7.3/818ガル
東日本大震災(2011年)最大震度7/マグニチュード9.0/2,933ガル
熊本地震(2016年)最大震度7/マグニチュード7.3/1,791ガル

震度やマグニチュードと異なり、ガルは建物が受ける揺れの強さを具体的に示します。

揺れの強弱を表す震度は現在「震度0〜7」までしかなく、たとえマグニチュードやガルの数値が高くても「震度7」としか言えません。

耐震等級も同じで、いくら耐震性能が高くても「耐震等級3」までしかありません。

ハウスメーカーが「〇〇ガルに耐えられる家」といった説明を行う場合、この数値を指しており、耐震性能を比較する際の一つの参考になります。

家を建てた後でも耐震性は強化できますか?

家を建てた後でも耐震性を高めることは可能です。以下のような方法があります。

  • 耐震補強工事
    建物の構造を強化するために、筋交いや耐力壁を追加する工事です。
  • 制震装置の後付け
    制震ダンパーなどの装置を設置し、地震エネルギーを吸収する仕組みを追加できます。

「耐震等級3」と「耐震等級3相当」の違いは?

「耐震等級3相当」と表記された住宅は、耐震等級3と同等の性能があるとされていますが、住宅性能評価機関による正式な認定を受けていない点が異なります。

  • 耐震等級3
    専門機関による評価を受けており、証明書が発行されます。地震保険の割引や税制優遇を受けることができます。
  • 耐震等級3相当
    住宅会社が独自に「等級3相当」と判断しているだけで、正式な証明書はありません。そのため、保険や税制優遇を受けられない場合があります。

まとめ

地震に強い家を建てるためには、耐震性についての基本的な知識を持つことが重要です。

制震住宅や免震住宅はさらに高い耐震性を持ちますが、建築費用が増えるため予算とのバランスを考慮することが大切です。

また、ローコスト住宅でも耐震等級3を標準仕様としているメーカーもあるので、複数の住宅会社を比較検討することが失敗しない家づくりのポイントです。

家族の安全を守り、長く安心して暮らせる家づくりを目指して、信頼できる住宅会社とじっくり相談しながら進めていきましょう。

旗竿地に家を建てるときのポイント!間取りの例と後悔しないためのコツ

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旗竿地とは、細長い路地の先にまとまった敷地が広がる形状の土地を指します。

ただし、旗竿地には特有のメリットと注意点があり、それを理解しておかないと後悔につながる可能性があります。

この記事では、旗竿地での家づくりに役立つ情報を詳しくお伝えします。注意すべきポイントや間取りの工夫例、さらには旗竿地に適したハウスメーカー選びのコツまで解説します。

ぜひ参考にして、満足度の高い住まいを手に入れましょう。

旗竿地とはどんな土地?特徴を詳しく解説

出典:【実例付き!】旗竿地のメリット・デメリット、注意点を徹底解説!|SUUMOカウンター

その形状が旗竿に似ているため、この名前が付けられました。

通常の四角い土地(整形地)と比べて、不整形地に分類される点が特徴的です。

相場より価格が安い

同じ広さの整形地と比較して、価格が約2割安いことが多く、リーズナブルに購入できます。

土地の費用を抑えた分、建物に予算を充てたり、全体の予算を抑えたりできる点は大きなメリットです。

静かでプライバシーを確保しやすい

騒音や排気ガスの影響も少ないため、特に小さな子どもがいる家庭では安心して暮らせる環境といえるでしょう。

日当たりや風通しが悪い場合がある

旗竿地は周囲を建物に囲まれることが多く、日当たりや風通しが整形地よりも悪くなることがあります。

ただし、設計次第でこれらの課題を改善することは可能です。

採光や通風を重視した間取りを工夫することで、快適な住環境を実現できます。

適切なプランニングを行えば、快適で満足度の高い住まいが実現できます。土地選びや設計に迷った際には、専門家のアドバイスを活用して理想の家づくりを進めましょう。

旗竿地に家を新築するときの注意点

旗竿地を購入して新しく家を建てる場合、特有の注意点がいくつかあります。

これらを事前に理解し、適切な対策を講じることで、後悔のない土地選び・家づくりが可能になります。以下に具体的なポイントを丁寧に解説します。

建築費が高くなりやすい

旗竿地に家を建てる際は、整形地よりも建築費が高くなる可能性があります。これは、主に次のような理由によるものです。

  • 重機が使えない場合がある
    路地部分が狭いため、大きな重機が敷地内に入れないケースが多くあります。この場合、作業の多くを職人の手作業で行う必要があり、その分だけ人件費が増加します。
  • 工事の効率が悪くなる
    狭い路地部分では資材の搬入や機材の設置が難しく、工事の効率が下がることがあります。

具体的なコスト増加額は、路地部分の幅や敷地の形状によって異なります。

間取りや設計の工夫が必要

旗竿地は周囲を建物に囲まれていることが多く、日当たりや風通しが悪くなることが一般的です。快適な住まいを実現するためには、間取りや設計の工夫が必要になります。

  • 採光を工夫するアイデア
    • リビングを2階に配置して、周囲の建物の影響を受けにくくする。
    • 吹き抜けや中庭を作って、家の中央部にも光を取り入れる。
    • 高窓(壁の上部に設ける窓)や地窓(低い位置に設ける窓)を活用して、効率的に光を取り入れる。
  • 風通しの改善策
    • 窓の配置や通風の動線を考えた設計を行う。
    • 室内に風が通りやすい間取りを採用する。

車の出し入れがしにくい場合がある

出典:旗竿地にはどんな家が建てられる?メリット・デメリットや注意点を知って住みやすい間取りをつくる|【SUUMO】

旗竿地では、路地部分を駐車スペースとして利用するケースが多いですが、次のような課題が生じることがあります。

  • 縦列駐車の難しさ
    車を2台駐車する場合、縦列駐車になることがほとんどです。この場合、車を出し入れするたびにもう1台を動かす必要があり、日常的に手間がかかります。
  • 路地の幅による制約
    建築基準法では、路地部分の幅は「2m以上」と決められています。ただし、幅が2mギリギリだと、大型車の駐車や車からの乗り降りに十分なスペースが確保できない可能性があります。

売却しにくい可能性がある

旗竿地は価格が安いという魅力がある反面、整形地に比べると売れにくい傾向があります。その理由として、以下の点が挙げられます。

  • アクセス性の悪さ
    路地部分が狭いと、車両や重機の出入りがしにくいため、購入をためらう人が多い。
  • 設計上の制約
    日当たりや風通しの確保が難しいため、間取りの自由度が低いと感じられる。
  • 路地部分の幅が広い土地を選ぶ
    路地が広ければ、車両の出入りや建築作業がしやすくなり、売却時の評価も高まります。
  • 採光や風通しが良好な立地を選ぶ
    周囲の建物に囲まれすぎていない土地を選ぶことで、住み心地の良さが評価されやすくなります。

土地購入時には、将来売却する可能性も視野に入れ、慎重に検討しましょう。

旗竿地で家を建て替える際の注意点

旗竿地で建て替えを行う場合には、新築時と同様に多くの課題が存在します。

特に現行の建築基準法や工事の進め方について理解しておくことが重要です。

接道義務を満たしているか確認する

つまり以下の図のように、旗竿地の路地部分が道路に2m以上接していなければなりません。

出典: 旗竿地で建て替えする際の注意点とおすすめハウスメーカー|注文住宅の達人

建て替え予定地がこの基準をクリアしていれば建て替えられますが、もしクリアしていない場合は建て替えが難しくなります。

ただし基準をクリアしていない場合には、以下のような対処法があります。

隣接地を購入して敷地を広げる

出典: 旗竿地で建て替えする際の注意点とおすすめハウスメーカー|注文住宅の達人


隣接する土地が売りに出されている場合は、必要な分だけ購入して基準をクリアする方法があります。

空き地の場合は交渉しやすいですが、購入費用が発生する点に注意が必要です。

フルリノベーションを検討する

基準を満たさない場合は、建て替えではなくフルリノベーションを選ぶことで解決できます。

土地を買い足すのが難しい場合は、フルリノベーションも視野に入れて検討してみましょう。

建て替えコストが割高になる

旗竿地の狭い路地部分は、重機が入れないケースが多く、解体から建築まで手作業が増える傾向にあります。その結果、以下のような費用がかさむ場合があります。

  • 解体費用の増加
    手作業での解体となる場合、費用が一般的な2〜3倍に上ることもあります。
  • 建築費用の増加
    職人の手作業が多くなる分、人件費が高くなる可能性があります。

工期が長くなる

路地部分が狭い旗竿地では、資材の搬入や作業効率が低下し、工期が延びる可能性があります。

工期が長引くと、その分人件費や仮住まいの費用も増加します。

工期短縮のための方法を住宅会社と相談し、最適なプランを見つけけてください。

近隣住民とのトラブルに注意

旗竿地は四方を住宅に囲まれることが多いため、工事中に近隣住民とのトラブルが発生しやすいです。

  • 土地の利用
    工事の際に隣地を一時的に借りる必要がある場合があり、これがトラブルの原因になることがあります。
  • 騒音や工期の延長
    解体や建築作業で発生する騒音が、近隣住民に迷惑をかけることがあります。

旗竿地の家はどんな間取りになる?間取り例を詳しく解説

旗竿地に家を建てる場合、敷地の特性を活かした間取りの工夫が重要です。

ここでは実際の建築例をもとに、旗竿地でどのような間取りが可能なのかを具体的に紹介します。

旗竿地のデメリットをカバーしつつ、快適な暮らしを実現した事例を見てみましょう。

家全体が明るい工夫がされた34坪の3階建て

出典:【SUUMO】アーバンプランニング 建築実例
  • 敷地面積: 28坪
  • 延床面積: 34坪
  • 間取り: 4LDK

特徴とポイント

  • LDKを2階に配置
    周囲を建物に囲まれた敷地でも、太陽光をたっぷり取り入れるためにリビング・ダイニング・キッチン(LDK)を2階に配置。仕切りを設けないことで、広々とした空間を確保しています。
  • 子ども部屋の将来性
    3階には、成長した子どものライフスタイルに合わせて2部屋に分けられるよう設計された部屋を配置。また、主寝室も同じフロアに設けています。
  • 家事動線の工夫
    1階はお風呂、洗面脱衣所、ファミリークローゼットが一直線に並び、家事が効率よく行えるよう設計されています。

気になるポイントと対策

  • 風通しの課題
    ファミリークローゼットに窓がなく換気が課題に。換気扇を設置する、除湿機を活用するなどで湿度を調整する工夫が必要です。
  • 庭の代わりに玄関土間を活用
    庭を作るスペースがなくても、玄関土間を広く取ることで子どもが遊べる空間を確保。このアイデアは旗竿地ならではの工夫と言えます。

大きな吹き抜けを採用した開放的な2階建て

出典:【SUUMO】大之木ダイモ 建築実例
  • 敷地面積: 49坪
  • 延床面積: 35坪
  • 間取り: 3LDK

特徴とポイント

  • 1階に明るいLDKを配置
    旗竿地で多い「LDKを2階に配置するパターン」ではなく、大きな吹き抜けを活用して1階を明るくしています。横の和室も引き戸を開け放つことで、さらに広々とした明るい空間を作り出しています。
  • 多目的に使える2階ホール
    日当たりのよい2階ホールを広めに設計し、家族のくつろぎスペースや子どもの遊び場として活用できる設計がされています。

気になるポイントと対策

  • 窓の配置による視線の問題
    すべての方向に窓を設置しているため、隣家からの視線が気になる可能性があります。窓ガラスを曇りガラスやスリット窓にする、カーテンやブラインドで工夫することでプライバシーを守る対策が必要です。

家の真ん中にテラスを配置した2LDK

出典:【SUUMO】ハウステックス 建築実例
  • 敷地面積: 27坪
  • 延床面積: 26坪
  • 間取り: 2LDK

特徴とポイント

  • 中央にオープンテラスを設置
    家の中央にテラスを設けることで、全方向を隣家に囲まれた環境でも採光を確保。明るさと開放感が生まれています。
  • 2階の勾配天井と天窓
    最大高さ3.8mの勾配天井を採用し、天窓からの光が差し込む明るいLDKを実現しています。限られた敷地でも開放感を得る工夫がされています。

気になるポイントと対策

  • 1階居室の日当たり
    1階の広い居室は窓が少なく日当たりが不十分に感じられる場合がありますが、寝室として使用する分には大きな問題にはなりません。
  • 周囲の視線対策
    1階部分の窓は地窓やスリット窓を採用してプライバシーを確保。旗竿地特有の視線の問題を上手に解決しています。

旗竿地に家を建てるなら!おすすめのハウスメーカーを紹介

旗竿地の家づくりには、狭小地や不整形地に特化した経験豊富なハウスメーカーを選ぶことが重要です。

ここでは、旗竿地での実績や工夫が光るおすすめのハウスメーカーをわかりやすく紹介します。

住友林業

出典:住友林業

住友林業は、木造住宅を得意とする老舗ハウスメーカーです。広大な山林を自社で保有し、高品質な木材を使った家づくりに定評があります。

旗竿地で住友林業を選ぶ理由

  • 木造住宅の強み
    旗竿地のように路地部分が狭く、重機の搬入が難しいケースでは、鉄骨や鉄筋コンクリートの家を建てるのが難しいことがあります。木造住宅の設計・施工に長けた住友林業なら、旗竿地の制約をクリアし、最適なプランを提案してくれます。
  • 土地の特性を活かした提案力
    旗竿地の独特な形状を考慮し、無駄のない間取りや自然光を最大限取り入れる設計を得意としています。

こんな人におすすめ

  • 木の温もりを感じる家を建てたい人
  • 限られたスペースを活かした家づくりをしたい人

ダイワハウス

出典:ダイワハウス

ダイワハウスは都市部での狭小地や変形地に特化したプランニングで多くの実績を持つハウスメーカーです。旗竿地の課題を解決するアイデアが豊富です。

旗竿地でダイワハウスを選ぶ理由

  • 2階にリビングを配置する設計力
    周囲を建物に囲まれることが多い旗竿地では、2階をリビングにすることで採光や風通しを確保することが重要です。ダイワハウスはこのような間取りを得意としています。
  • 吹き抜けや屋上庭園などのアイデア
    狭い敷地でも開放感を出すための設計力に優れています。吹き抜けや屋上庭園を取り入れ、快適な空間を作り出します。

こんな人におすすめ

  • 2階リビングで明るく風通しの良い家を建てたい人
  • 吹き抜けや屋上庭園を取り入れた開放的な空間を希望する人

クレバリーホーム

出典:クレバリーホーム

クレバリーホームは、狭小地や変形地といった制約のある土地でも、快適で効率的な空間設計を得意としています。

旗竿地でクレバリーホームを選ぶ理由

  • 土地の特徴を活かした設計
    デッドスペースができやすい旗竿地でも、わずか10cmのスペースも無駄にしない工夫が魅力です。収納や動線設計にも配慮された家づくりが可能です。
  • 隣家との距離が近い土地の課題解決
    隣家との間隔が狭い都市部の旗竿地でも、プライバシーを守りながら採光や風通しを確保する設計を提案してくれます。

こんな人におすすめ

  • 空間を徹底的に無駄なく活用したい人
  • 隣家が近い環境で快適な住まいを希望する人

おすすめメーカーの特徴比較

ハウスメーカー特徴こんな人におすすめ
住友林業木造住宅の設計と施工に定評あり木の温もりを活かした家を建てたい人
旗竿地の形状を活かしたい人
ダイワハウス都市型住宅に特化、2階リビングや吹き抜けが得意採光や風通しを重視したい人
屋上庭園など開放感のある家を希望する人
クレバリーホーム狭小地・変形地でも無駄なく設計するアイデアが豊富デッドスペースをなくしたい人
限られたスペースを有効活用したい人

ぜひ各メーカーに相談して、自分たちにぴったりの家づくりを実現してください。

旗竿地に関するよくある質問をわかりやすく解説

旗竿地の購入や家づくりを検討している方のために、よくある質問をわかりやすくまとめました。

旗竿地特有のメリットや注意点をしっかり理解し、納得のいく選択をしましょう。

旗竿地は固定資産税が安いって本当?

  • どのくらい安くなる?
    ケースによりますが、固定資産税が整形地より2~3割程度安くなる可能性があります。
  • 注意点:
    固定資産税が安い反面、土地の評価が低い=売却時の需要も少ない場合があります。将来的に売却を考えるなら、ライフプランを踏まえて慎重に判断しましょう。

旗竿地に鉄骨造の家は建てられる?

旗竿地でも鉄骨造の家を建てられるかどうかは、敷地の状況によります。

  • 重機が入れるかがポイント
    路地部分の幅が広く、大型の重機が入れる場合は鉄骨造の家も可能です。しかし、多くの旗竿地は路地が狭いため、重機の使用が難しく、木造住宅が主流です。
  • 木造住宅のメリット
    木造は設計の自由度が高く、重機が入れなくても職人の作業で建築しやすいという利点があります。旗竿地では木造住宅が現実的な選択肢となることが多いです。

建築基準法だけを守ればいいの?

旗竿地に家を建てる際、建築基準法を守ることはもちろん、自治体ごとに定められた独自の条例や規制にも注意が必要です。

  • 建築基準法の基本ルール
    敷地は「幅員4m以上の道路に、間口が2m以上接していること」が必要です。
  • 自治体独自の規制の例(東京都の場合)
    • 路地部分が20m以下の場合、道路との接道幅は2m以上必要。
    • 路地部分が20m以上の場合、接道幅は3m以上必要。
  • どう確認する?
    地元のハウスメーカーや工務店に相談すると、こうした規制を熟知している場合が多いです。また、役所の建築指導課に問い合わせれば、正確な情報を確認できます。

まとめ

旗竿地には、価格の安さや静かな環境といったメリットがある一方、設計上の制約や売却の難しさといった課題もあります。これらを理解したうえで、以下のポイントを押さえましょう。

  1. 設計や間取りの工夫でデメリットを克服
    • 日当たりや風通しの問題は、吹き抜けや高窓の設置などで解決できます。旗竿地での設計経験が豊富なハウスメーカーや工務店を選びましょう。
  2. 堅実な資金計画を立てる
    • 建築費が高くなりやすいため、無理のない資金計画を立てることが重要です。複数の住宅会社から見積もりを取り、費用を比較検討しましょう。
  3. 将来のライフプランを考える
    • 固定資産税の安さや家づくりのコストだけでなく、将来売却する可能性や家族構成の変化も考慮して判断しましょう。

旗竿地は特有の魅力がある反面、注意点も多い土地です。事前に情報をしっかり集めて、理想の住まいを実現してください。

狭小住宅に強いハウスメーカーの選び方と間取り・価格相場のポイント

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狭小住宅は、都市部での便利な暮らしを可能にする選択肢として注目されています。

しかし、狭い土地には独自の制約があり、工夫が求められます。適切な間取り設計を行わなければ、快適な生活を実現できない場合もあります。

この記事では、狭小住宅に強いハウスメーカーやその選び方、建築実例、間取りの注意点、さらに狭小住宅を広く見せるための工夫について詳しく解説します。

狭小住宅とは?その定義と特性

狭小住宅とは、一般的に「狭く小さい土地に建てられた住宅」を指しますが、明確な基準はありません。

日本は国土の約30%しか居住可能な地域がなく、都市部では土地価格が高騰しているため、狭い土地を活用した住宅が主流になる傾向にあります。

特に都市部の人気エリアでは、狭小住宅が多く建てられています。

狭小住宅のメリットとデメリット

メリット

  1. 利便性の高い立地
    狭小住宅は都市部の限られた土地を活用するため、通勤・通学の利便性が高く、商業施設や公共施設へのアクセスが良好です。
    小さい土地であれば購入費用を抑えることができるため、高額なエリアでも手が届く可能性があります。
  2. 維持費が安い
    建物の容積が小さいため、冷暖房費などの光熱費が低く抑えられます。また、土地や建物の固定資産税・都市計画税も低くなる傾向があります。
  3. 環境にやさしい設計が可能
    狭小住宅では省エネルギー設計や効率的な間取りを採用しやすいため、エコロジーな暮らしが実現できます。

デメリット

  1. 建築費用(坪単価)が高い
    狭小住宅では土地の制約を補うために3階建てや地下室、スキップフロアを採用することが多く、結果として工事の手間が増え、坪単価が高くなる傾向があります。
    特に鉄骨造や鉄筋コンクリート造など耐久性が求められる構造を選ぶ場合、さらに費用がかさみます。
  2. 建築時の制約が多い
    隣家との距離が近いため、工事用の足場が組みにくく、人件費や運搬費用が増加する場合があります。路地が狭い土地では、小型車両での建材運搬が必要になることも珍しくありません。
  3. プライバシーの確保が課題
    窓の位置や視線の工夫を怠ると、隣家や通行人からの視線が気になることがあります。

狭小住宅の価格相場

狭小住宅の建築費用は、地域や設計内容により異なりますが、以下のような特徴があります。

  • 土地の価格
    都市部では土地価格が高いため、狭小地の土地購入費用でも1,000万円以上になるケースが多いです。
  • 建築費用
    狭小住宅の坪単価は一般的な住宅に比べ高く、60万~80万円が目安です。特殊な設計や鉄骨造を採用すると、100万円を超える場合もあります。

狭小住宅におすすめのハウスメーカーと特徴解説

狭小住宅を建てる際には、設計力や施工技術が重要です。

全国に多くのハウスメーカーや工務店がありますが、狭小住宅に対応できる確かな技術力を持つ会社は限られています。

ここでは、狭小住宅に強いおすすめのハウスメーカーを、各社の特徴や強みとともに詳しくご紹介します。

ヘーベルハウス

ヘーベルハウスは、独自の「重鉄制震・システムラーメン構造」を採用し、耐震性に優れた住まいを提供するハウスメーカーです。

都市部の狭小地での建築実績が豊富で、特に3階建て住宅の設計・施工において高い評価を得ています。

強み

  • 狭小地の空間活用
    スキップフロアや屋上庭園などを効果的に取り入れることで、限られた敷地でも開放感のある住まいを実現。
  • 長寿命の住宅
    アルミ外装材や高耐久な構造材を用い、建物を長く快適に保つ工夫がされています。

商品ラインナップ

  • Terra Craft: デザイン性と耐久性を両立した都市型住宅。
  • FREX TOWNCOMPO: 狭小住宅専用設計で、敷地条件に柔軟に対応。
  • 天空こども城: 屋上庭園を活用したユニークなプランニング。

→ヘーベルハウスの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

積水ハウス

積水ハウスは、間取りの自由度が高い「フレキシブルβシステム構造」を採用し、敷地を無駄なく最大限に活用する設計力が魅力です。

狭小住宅でも自然光や風を取り込む工夫が得意で、快適な生活空間を提供します。

強み

  • 光と風を活かした設計
    狭小住宅でも採光と通風を確保し、バルコニーや中庭を設けて自然を身近に感じる空間を提案。
  • プライバシー配慮
    隣家との距離が近い狭小地でも視線を遮る設計で、プライバシーを守ります。

商品ラインナップ

  • BIENA: 都市型住宅のニーズに応える高品質な商品。
  • M’axio: モダンなデザインと機能性を兼ね備えた住宅。

→積水ハウスの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

パナソニックホームズ

パナソニックホームズは、鉄骨構造による耐震性と設計の自由度を両立した住宅を提供します。

強み

  • マルチモジュールシステム
    15cm単位で設計が可能なため、狭小住宅でも無駄のない間取りを実現。
  • 高さを活かした設計
    天井の高さを選べるため、2階や3階をハイ天井にして空間に広がりを持たせます。

商品ラインナップ

  • Vieuno3E/S: 狭小地対応の鉄骨構造で、柔軟な間取り設計が可能。

→パナソニックホームズの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

クレバリーホーム

クレバリーホームは、狭小地や変形地など、特殊な敷地に対して柔軟なプランニングを提案するハウスメーカーです。設計の自由度が高く、耐震性や耐久性にも優れています。

強み

  • 敷地特性を活かす設計力
    交通量の多い道路や隣家との近接問題を解消するプランニング。
  • プレミアム・ハイブリッド構法
    独自の工法で地震や災害に強い住宅を実現。

商品ラインナップ

  • Skyshare: 都市型の狭小住宅に特化した商品。

→クレバリーホームの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

アキュラホーム

アキュラホームは、自由設計と高い耐震性能で、コストパフォーマンスに優れた狭小住宅を提供しています。特に採光や風通しを重視した開放的な間取りが特徴です。

強み

  • 高性能住宅
    断熱性や遮音性を備えた高品質な住まいを提供。
  • ライフスタイルに合わせた提案
    家族構成や趣味に合わせた自由なプランニングが可能。

商品ラインナップ

  • 超空間の家: 限られた敷地を最大限に活用する商品。

→アキュラホームの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

狭小住宅に最適なハウスメーカーの選び方

狭小住宅に対応できるハウスメーカーを選ぶ際は、以下の点に注目しましょう。

  1. 設計力と実績
    狭小地や変形地での豊富な施工実績があるメーカーを選ぶことが重要です。
  2. 耐震性や安全性
    狭小住宅は高さを増す場合が多いため、構造の安全性を確保できるメーカーを選びましょう。
  3. プランニングの柔軟性
    ライフスタイルに合った提案ができるか、間取りの自由度が高いかを確認してください。
  4. コストパフォーマンス
    狭小住宅は建築費用が高くなる傾向があるため、コストに見合った提案をしてくれるかどうかをチェックしましょう。

狭小住宅の間取り例と活用ポイント

狭小住宅では、限られた敷地を最大限に活用しつつ、快適な暮らしを実現する工夫が求められます。

以下では、各ハウスメーカーの建築実例をもとに、具体的な間取り例とその特徴を解説します。

これから間取りを考える方は、自分のライフスタイルに合ったアイデアを参考にしてください。

フロアごとに雰囲気の変化を楽しめる家

出典:ヘーベルハウス 実例紹介
ハウスメーカーヘーベルハウス
敷地面積76.56㎡(約23坪)
延床面積135.97㎡(約41坪)
間取り3LDK

この間取りは、間口が狭く奥行きがある敷地を活かした設計が特徴です。

空間を巧みに仕切りながらも広さと開放感を両立させる工夫が随所に見られます。

間取りの特徴とポイント

  1. 段差を活用した空間設計
    リビング部分の床をダイニングより一段高くすることで、視覚的な広がりを演出しつつ、ゾーニングによる空間の変化を楽しめます。
    また、キッチン奥の書斎も40cm床を上げており、用途ごとに異なる空間体験を提供しています。
  2. 3階部分の設計
    斜線制限によりカットされた形状を逆手に取り、寝室や水回りを配置。包まれるような安心感を演出し、デザインを工夫しています。
  3. 改善が必要なポイント
    廊下と脱衣所の仕切りがないため、プライバシーの確保が難しい場面も。家族構成や生活スタイルによっては、不便を感じる可能性があります。

この間取りの適合する家庭

  • 家族の多様な活動を支える立体的な空間を重視したい家庭。
  • 開放感やデザイン性を重視し、細かな動線や仕切りを妥協できる人。

限られた敷地を最大限立体活用した家

出典:パナソニックホームズ 注文住宅実例集
ハウスメーカーパナソニックホームズ
敷地面積99.01㎡(約30坪)
延床面積103.55㎡(約31坪)
間取り3LDK

東西に細長い敷地形状に対応した間取りの例です。立体的な設計や採光の工夫により、明るく開放的な住空間を実現しています。

間取りの特徴とポイント

  1. 吹き抜けとシースルー階段の採用
    2階のリビング・ダイニング・キッチン(LDK)には2か所の吹き抜けとシースルー階段を設け、光が行き渡る明るい空間を作り出しています。これにより、狭い土地でも広さを感じられるデザインが実現されています。
  2. 収納スペースの工夫
    各個室には収納スペースが設けられており、延床面積が限られる中でも家族の荷物をすっきりと収めることが可能です。
  3. 改善が必要なポイント
    1階のトイレが洗面脱衣所内にあるため、他の家族が利用する際に不便を感じる可能性があります。また、洗濯機からバルコニーまでの動線が長く、洗濯物を持って階段を上り下りする負担が課題となることも考えられます。

この間取りの適合する家庭

  • 採光や風通しを重視し、家全体を明るく開放的にしたい家庭。
  • 階段移動や動線の長さに抵抗がない、比較的体力のある家庭。

狭小住宅の間取りは、敷地形状や家族構成、ライフスタイルに大きく影響されます。

具体的な実例を参考に、自分たちの暮らしに最適な間取りを考えることが、成功のカギとなります。

狭小住宅を広く見せるためのポイントと専門的な解説

狭小住宅では限られた空間を最大限に活用し、広く見せる工夫が重要です。

設計の工夫や視覚的な効果を活かすことで、快適で開放的な住まいを実現できます。

以下に、狭小住宅を広く見せる具体的なポイントを専門的な視点から解説します。

空間をゆるやかに仕切る

狭小住宅では、壁で空間を完全に仕切ると圧迫感や閉塞感を感じやすくなります。そのため、空間をゆるやかに仕切る設計が有効です。

スキップフロアの活用

  • 特徴: スキップフロアとは、主要階層(1階や2階)より床の高さが異なる中間的なスペースを指します(例: 1.5階や2.5階)。
  • メリット:
    • 空間をつなげつつもゾーニングが可能で、広さを感じさせる効果があります。
    • 廊下の省略が可能になり、その分のスペースを居住空間に活用できます。
    • 一定の条件下では延床面積にカウントされないため、法的制約のある狭小地でも実際の使用面積を広げられる。
  • デザイン効果: 床の高さに変化をつけることで、空間に動きやメリハリを与え、住まい全体が立体的に広く見える効果があります。

採光を意識する

狭小住宅で採光を確保することは、広さを感じさせる上で欠かせない要素です。特に住宅が密集する都市部では、工夫が必要です。

採光を確保する方法

  1. 大きな開口部の採用
    大きな窓や吹き抜けを設け、光を効率的に取り込む設計が有効です。
  2. ストリップ階段の活用
    スケルトン構造の階段を設置することで、光が階層間を通り抜け、住まい全体が明るくなります。
  3. 天窓や高窓の導入
    周囲の住宅からの視線を遮りつつ、天井や高い位置の窓から自然光を取り込むことで、プライバシーを守りながら室内を明るく保てます。
  4. 中庭の設置
    小さな中庭でも採光・通風効果が高く、空間全体を広く見せる効果があります。

視線の抜けを活用

窓を設置する位置や角度を工夫し、視線が屋外に抜ける設計にすることで、実際の広さ以上に開放感を感じられます。

中庭を設ける

限られた敷地であえて中庭を設けることで、採光や通風を確保し、住まいを広く見せることができます。

中庭の効果

  • 採光・通風の確保: 中庭があることで、建物の内部にも自然光や風が届きやすくなります。
  • 視覚的な広がり: リビングと中庭を一体化させることで、外部空間が内部とつながり、広々とした印象を与えます。
  • プライバシーの確保: 道路や隣家から視線を遮りつつも、自然光や風を取り込む設計が可能です。

小屋裏収納やロフトをつくる

収納不足は狭小住宅でよく見られる課題ですが、工夫次第でスペースを有効活用できます。

小屋裏収納・ロフトの利点

  • 法規制の利用: 天井高が1.4m以下、かつ床面積が下階の2分の1未満であれば、延床面積に含まれないため、建築コストや税制面でメリットがあります。
  • 収納スペースの確保: 居住空間を圧迫することなく、衣類や季節用品などを効率的に収納可能です。
  • 立体的な空間活用: ロフトを寝室や趣味スペースとして活用すれば、限られた敷地でもゆとりある生活が可能になります。

造作家具を取り入れる

狭小住宅では、既製品の家具では空間を有効に使えない場合があります。そこで、住まいに合わせた造作家具を導入することで、スペースを最大限活用できます。

造作家具のメリット

  1. ジャストサイズでの設計
    家の寸法に合わせて設計された家具は、無駄なスペースを生まず、収納量を最大化します。
  2. 一体感のあるデザイン
    家具が建物と一体化して見えるため、空間がすっきりと広く感じられます。
  3. 機能性の向上
    テレビ台、壁面収納、キッチンカウンターなど、用途に応じたデザインが可能です。

注意点

  • 造作家具は既製品に比べてコストが高くなる場合があるため、予算と相談しながら検討しましょう。

内装デザインの工夫

内装の色や素材の選び方も、狭小住宅を広く見せるために重要です。

広く見せるデザインのポイント

  • 明るい色調を使用: 壁や床を白やパステル系の明るい色で統一すると、光を反射して空間が広く感じられます。
  • 鏡の活用: 壁面に大きな鏡を取り付けることで、視覚的に空間が拡張します。
  • 統一感のあるインテリア: 色や素材を揃えることで、雑然とした印象を防ぎ、空間を広く見せる効果があります。

狭小住宅を建てる際の注意点と専門的なアドバイス

狭小住宅を建てるには、土地や建築の制約に対応しながら、快適で理想的な住まいを実現するための工夫が必要です。

以下では、狭小住宅を計画する際に注意すべきポイントを専門家の視点から詳しく解説します。

建ぺい率と容積率の確認

狭小地を購入する際、建物を敷地いっぱいに建てたいと考えるかもしれませんが、建築にはさまざまな規制があります。特に重要なのが「建ぺい率」と「容積率」です。

建ぺい率敷地面積に対する、建築面積の割合
容積率敷地面積に対する、延床面積の割合

敷地面積とは、建物を建てる「土地」を上から見たときの面積のこと。

建築面積は「建物」を真上から見たときの面積で、一般的には1階よりも2階のほうが狭い場合が多いので、1階の面積=建築面積となります。(2階のほうが広い場合は、2階の面積が建築面積)

延床面積は、それぞれの階の「床の面積」を合計したものです。

専門的アドバイス

  • 建ぺい率と容積率は土地の活用度を大きく左右します。土地購入前に不動産業者や建築士に相談し、規制内でどの程度の建物が建てられるかを確認しましょう。
  • 例外規定や緩和条件が適用できる場合もあるため、自治体の担当窓口で詳細を確認することをおすすめします。

隣家との距離と外壁メンテナンス

狭小地では、隣家との距離が非常に近くなるため、民法で定められた境界線から50cm以上の距離を守る必要があります。この距離は以下の点で重要です。

外壁メンテナンス

  • 数十年後に必要となる外壁塗装や修繕工事では、足場の設置が難しい場合があります。足場を組むスペースがないと特殊な工事が必要になり、費用が増加します。

エアコン室外機の設置

  • 狭い隙間に室外機を設置すると換気不足を引き起こし、冷暖房効率が低下する可能性があります。また、機器の寿命にも悪影響を及ぼす場合があります。

専門的アドバイス

  • 隣家との距離を確保し、外壁メンテナンスや設備設置を容易にするスペースを設ける計画を立てましょう。
  • 境界線にブロック塀やフェンスを設置する場合も、施工後のメンテナンスを考慮することが大切です。

防音対策の徹底

隣家との距離が近い狭小住宅では、防音対策が欠かせません。

防音性能の不足は、外部からの騒音や自宅からの音漏れの原因となり、生活の質を低下させる可能性があります。

具体的な防音対策

  • 壁の防音: 吸音材や遮音材を壁に使用することで、外部からの音を軽減します。
  • 窓の防音: 防音ガラスや二重窓を採用し、隣家や通りからの騒音を防ぎます。
  • 床の防音: 遮音マットを床材に使用し、上下階の音を軽減します。

専門的アドバイス

  • 建築段階から防音性能を考慮した設計を行うことで、後付けの対策よりも費用を抑えられ、効果も高まります。
  • 騒音トラブルを防ぐため、建築士に相談しながら計画を進めましょう。

窓の配置とプライバシー対策

隣家との距離が近い狭小住宅では、窓の配置が重要です。お互いの視線が干渉しないよう配慮し、プライバシーを守る工夫が必要です。

視線を遮る方法

  • 曇りガラスやルーバー窓の採用
    窓の素材を工夫することで、視線を遮りながら採光を確保できます。
  • 高窓や地窓の活用
    通常の目線から外れた高さに窓を設置することで、プライバシーを守ります。
  • 窓の向きを調整
    隣家の窓とかぶらないよう配置を調整することで、お互いの生活空間を尊重できます。

動線を意識した間取り設計

狭小住宅では、縦方向の空間を活用するため3階建てやスキップフロアが採用されることが多くなります。しかし、階段の多さが生活の負担になる可能性があります。

生活動線と家事動線の工夫

  • 水回りの近接配置
    キッチン、洗面所、バスルームなどを近くに配置し、日常の家事負担を軽減します。
  • ランドリースペースの工夫
    洗濯機からバルコニーや収納スペースへの移動がスムーズになるよう配置します。
  • 階段の最適化
    階段の幅や高さを配慮し、家族全員が安全に利用できる設計にしましょう。

専門的アドバイス

  • ハウスメーカーや建築士の提案を受けながら、自分のライフスタイルに合った動線設計を優先しましょう。
  • 将来の高齢化や家族構成の変化を見据えた柔軟な設計が重要です。

信頼できるハウスメーカーの選択

狭小住宅は、限られたスペースを最大限に活用する高度な設計力が求められます。そのため、狭小住宅の実績が豊富なハウスメーカーを選ぶことが成功の鍵となります。

選び方のポイント

  • 施工実績の確認
    狭小住宅の建築経験が豊富で、実例が多いメーカーを選びましょう。
  • 設計力の高さ
    狭い敷地でも快適な住まいを実現するアイデアを持つメーカーが理想的です。
  • アフターメンテナンスの充実
    狭小住宅特有の課題に対応できるメンテナンス体制が整っていることを確認しましょう。
 
※3階建てについては、「3階建て住宅の間取り」で詳しく解説しています。都市部の狭い土地でマイホームを検討している人は、参考にしてみてください。

狭小住宅に関するよくある質問と詳しい解説

狭小住宅についてのよくある質問を取り上げ、それぞれに専門的な視点で回答します。

狭小住宅を検討している方はぜひ参考にしてください。

Q1: 狭小住宅はどんな人におすすめですか?

狭小住宅は、以下のようなライフスタイルや価値観を持つ方に特におすすめです。

おすすめの条件

  1. 通勤・通学や買い物の利便性を重視する人
    狭小住宅は都市部の利便性の高いエリアに建てられることが多く、電車やバスなど公共交通機関へのアクセスが良好です。通勤・通学が便利で、商業施設や飲食店が近隣にあるため、生活の快適性が向上します。
  2. 住まいの維持費を抑えたい人
    狭小住宅は建物の規模が小さいため、冷暖房効率が良く、光熱費が安く済む傾向があります。また、土地の固定資産税や都市計画税も比較的低額で、ランニングコストを抑えたい人に適しています。
  3. 個性的な間取りを求める人
    限られた敷地を最大限に活用するため、狭小住宅の設計には創意工夫が凝らされています。「他とは違うデザインの家」や「ユニークな住まい」に魅力を感じる方には最適です。

Q2: 狭小住宅の価格相場はどれくらいですか?

ハウスネットギャラリーの調査によると、狭小住宅の建築価格の相場は次のとおりです。

出典:ハウスネットギャラリー

建築価格の相場

  • ボリューム価格帯: 1,500万~2,999万円
  • 平均価格: 約2,499万円

狭小住宅の建築費用は一般的な住宅よりも坪単価が高くなる傾向があります。

これは、敷地の制約を補うために高度な設計や施工技術が求められること、また3階建てや特殊構造が採用される場合が多いことによります。

土地の価格も都市部では高額になるため、事前に総合的な費用を確認することが重要です。

Q3: 狭小住宅の耐震性はどうですか?

狭小住宅では敷地を有効活用するために3階建て以上の設計が多く採用されます。

そのため、耐震性を高めるための工法や材料が重要です。

  • 主な構造:
    • 鉄骨造
    • 鉄筋コンクリート造
    • 一部は木造(補強を強化した設計)

多くのハウスメーカーでは、独自の耐震技術や制震構造を採用しています。これにより、地震への耐性が高められており、安心して住める設計が可能です。

鉄骨造や鉄筋コンクリート造は木造住宅よりも高額になりますが、耐震性能の向上や高さ制限への対応が可能になるため、狭小住宅に適しています。

Q4: 狭小住宅のデメリットは何ですか?

1. 建築費用が割高

狭小住宅は特殊な設計や施工が必要になるため、一般的な住宅よりも建築費用が高額になる傾向があります。

2. 制約が多い

敷地が限られるため、建築時の制約(建ぺい率、容積率、隣地との距離など)が多く、設計の自由度が制限される場合があります。

3. 動線の課題

3階建てやスキップフロアを採用することが多いため、階段の上り下りが増え、動線が複雑になりやすいです。

4. プライバシーの確保

隣家との距離が近いため、窓やバルコニーの位置に配慮しないと、プライバシーの侵害につながることがあります。

まとめ

狭小住宅は、都市部での便利な生活や維持費の削減、個性的なデザインを求める方にとって大きな魅力があります。

ただし、建築費用が割高になる点や制約の多さがデメリットとして挙げられるため、計画段階で慎重に検討することが重要です。

理想の住まいを実現するためのポイント

  1. 信頼できるハウスメーカーを選ぶ
    狭小住宅の建築実績が豊富なメーカーを選ぶことで、設計や施工の課題をスムーズに解決できます。
  2. 費用の詳細を把握する
    土地代や建築費用、オプション費用を含めた総予算を明確にしましょう。
  3. 専門家に相談する
    建築士やハウスメーカーの担当者に相談し、土地の特性や希望に応じた提案を受けることが成功の鍵です。

都市部での快適な暮らしを実現するために、ぜひこれらのポイントを参考にしてください。

注文住宅の予算オーバー対策は?新築の平均予算額と削るコツ

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注文住宅を計画する際、頻繁に直面する問題の一つが「予算オーバー」です。

予算が超過してしまうと、間取りや設計の見直し、設備のグレードダウンなどを余儀なくされ、理想のマイホーム計画に大きな影響を及ぼします。

そこで今回は、予算オーバーを回避する方法や、万が一予算を超過してしまった場合の対策について詳しく解説いたします。

新築住宅の予算の決め方

マイホーム計画を成功させるためには、適切な予算計画が何よりも重要です。

資金計画を誤ると、計画そのものが破綻するリスクがあるため、以下のポイントを押さえましょう。

頭金(貯金)の確認と計画

現在では、全額を住宅ローンで賄える商品も登場していますが、頭金や手付金といった現金が用意できる方が安心です。

ただし、注意すべき点は、頭金として出す金額だけではなく、手元に残す現金の額です。

例えば、500万円の現金が手元にある場合、300万円をマイホームの支払いに充て、100万円を引っ越し費用や家具購入費に、さらに残りの100万円を生活費や緊急資金として確保しておくと安心です。

このように「いくら現金を残すか?」という観点で資金計画を立てることが重要です。

住宅ローンの借入可能額をシミュレート

自己資金を把握したら、次に確認すべきは「いくら融資してもらえるか」と「無理なく返済できる金額」です。

ただし、車のローンなど既存の借入がある場合は、融資可能額が減少する点に注意が必要です。

年収融資目安額月々の返済額
400万円2,800万円約8.2万円
500万円3,500万円約10.4万円
600万円4,200万円約12.5万円
700万円4,900万円約14.5万円
800万円5,600万円約16.6万円
※借入期間35年、全期間固定金利1.3%、ボーナス返済なしにて試算

長期的に金利を意識できる人であれば変動金利を選ぶことも可能ですが、安定性を重視するなら全期間固定金利が無難です。

長期的な出費を考慮する

資金計画を立てる際には、将来のライフプランや不測の事態に備えた資金を考慮することも大切です。以下の出費を想定しておきましょう。

子供たちの教育費塾や習い事、高校や大学への進学資金
病気や事故に備えた費用病気で仕事ができない時のために半年分くらいの生活費
介護費用両親や自分たちの介護にかかる費用
リフォーム費用マイホームのリフォーム費用も計画的に貯蓄しておきましょう

住宅ローンを組む際には、これらの出費も加味して無理のない計画を立てることが重要です。

一般的に返済負担率は、世帯年収の25%~35%以内が理想とされています。

年収別に考える適切な予算額とは?

ここまで、年収別の融資額の目安や月々の返済額、さらには返済負担率について簡単にご説明しましたが、より詳しく掘り下げていきたいと思います。

この記事では、年収ごとに適切な返済額の目安や、その金額で建てられる家の間取りモデルについてご紹介します。マイホームの資金計画を立てる際の参考にしてみてください。

年収500万円未満のケース

無理のない返済額の目安

年収500万円の方を想定し、返済負担率を25%とした場合、年間返済額は約125万円、月々の返済額は約10万~10.5万円が目安となります。この返済額を基に融資可能額を試算すると、約3,370万円~3,540万円となります。

総額4,000万円の家を目指す場合

総額4,000万円の家を建てるとなると、約500万円ほど予算が不足します。その場合、以下の方法が考えられます。

  • 夫婦ペアローンを活用して借入額を増やす。
  • 最低500万円程度の自己資金を準備する。

金融機関の選択肢

モデルケース

  • ハウスメーカータマホーム
  • 延床面積:33坪
  • 内訳
    • 土地:1,500万円
    • 建物:1,400万円
    • 付帯工事費:300万円
    • 諸経費:150万円
  • 総額:3,350万円

このモデルケースでは、土地取得費を1,500万円以内に抑えることで、タマホームで約30~35坪程度の注文住宅を建てることが可能です。

年収500~700万円のケース

無理のない返済額の目安

年収600万円の方の場合、返済負担率25%を基に計算すると、年間返済額は約150万円、月々の返済額は約12.5万円です。この金額から融資可能額を試算すると、約4,210万円となります。

モデルケース

  • ハウスメーカーアイフルホーム
  • 延床面積:35坪
  • 内訳
    • 土地:1,500万円
    • 建物:2,100万円
    • 付帯工事費:400万円
    • 諸経費:200万円
  • 総額:4,200万円

土地取得費を1,500万円以内に抑えれば、アイフルホームなどのローコスト住宅メーカーで約35坪の平屋を建てることが可能です。

年収700~900万円のケース

無理のない返済額の目安

年収800万円の方の場合、返済負担率25%では、年間返済額は約200万円、月々の返済額は約16.5万~17万円となります。

この金額から融資可能額を試算すると、約5,560万円~5,730万円となります。

モデルケース

※外観と間取りは異なる住宅です
  • ハウスメーカー一条工務店
  • 延床面積:38坪
  • 内訳
    • 土地:2,000万円
    • 建物:2,880万円
    • 付帯工事費:500万円
    • 諸経費:200万円
  • 総額:5,580万円

このケースでは、土地費用を2,000万円以内に抑えれば、高気密・高断熱で定評のある一条工務店で40坪程度の広さの家を建てることができます。

年収900~1,000万円のケース

無理のない返済額の目安

年収1,000万円の方の場合、返済負担率25%に基づく年間返済額は約250万円、月々の返済額は約20.8万円です。

この返済額から融資可能額を試算すると、約7,010万円となります。

モデルケース

出典:【SUUMO】積水ハウス 建築実例
  • ハウスメーカー積水ハウス
  • 延床面積:42坪
  • 内訳
    • 土地:2,000万円
    • 建物:4,000万円
    • 付帯工事費:700万円
    • 諸経費:250万円
  • 総額:6,950万円

積水ハウスのような国内大手ブランドで40坪程度の家を建てることが可能です。

年収1,000万円以上のケース

無理のない返済額の目安

年収1,200万円の方の場合、返済負担率25%では、年間返済額は約300万円、月々の返済額は約25万円です。

この返済額から融資可能額を試算すると、約8,430万円となります。

モデルケース

  • ハウスメーカー住友林業
  • 延床面積:50坪
  • 内訳
    • 土地:3,000万円
    • 建物:4,500万円
    • 付帯工事費:700万円
    • 諸経費:200万円
  • 総額:8,400万円

このケースでは、狭めの土地(30坪)を購入し、3階建てを前提とした住友林業の高品質住宅を建てることが可能です。

年収別に適切な予算額や建築可能な住宅モデルを詳しくご紹介しました。

具体的な金額や間取りのイメージをつかむためには、複数のハウスメーカーのカタログを比較するのがおすすめです。

「LIFULL HOME’S」のようなポータルサイトを利用すれば、予算に応じたさまざまなカタログを簡単に入手できるため、効率的に理想の家を見つけられるでしょう。

また、多くの間取りやデザインを検討することで、後悔の少ない家づくりに繋がります。ぜひじっくりと時間をかけて、ご家族にとって理想のマイホーム計画を進めてください。

予算額をもとに家づくり計画を立てるために

注文住宅の資金計画を立てる際には、年収や返済負担率といった個人の属性が重要になります。

また、土地から購入する場合と既存の土地に建て替えを行う場合では、必要な資金や計画内容が大きく異なります。

この章では、資金計画を立てる上で知っておきたい基本事項について詳しく解説します。

家づくりに必要な予算の内訳

出典:HOME4U 家づくりのとびら

注文住宅では、建売住宅とは異なり、建物本体価格以外にさまざまな費用が発生します。

どのような費用が掛かるのか、以下に具体的に分類してご説明します。

1. 本体工事費

建物を建てるために直接必要な費用を指します。具体的には、以下のような項目が含まれます。

  • 基礎工事
  • 木工事
  • 内装工事
  • 足場費用

2. 付帯工事費

建物に付随する工事にかかる費用です。以下の内容が該当します。

  • 地盤調査および改良費
  • ライフライン工事(ガス、水道、電気など)
  • 外構工事(駐車場や塀の設置など)

3. 諸費用

工事以外で発生する費用を指します。具体的には以下のような項目があります。

  • 火災保険
  • 住宅ローン手数料
  • 登記費用
  • 土地購入時の仲介手数料

全体的な割合としては、本体工事費が約7割、付帯工事費が約2割、諸費用が約1割となるケースが多いです。(それぞれの内訳はこちらの「注文住宅2000万円台の間取り例」のページで解説しています)

たとえば、建物総額が3,000万円の場合の内訳は以下の通りです。

費用項目金額の目安
本体工事費2,100~2,200万円
付帯工事費500~600万円
諸費用200~300万円

土地から購入する場合は、別途土地取得費が必要になります。

見積書と総費用の違いに注意

出典:ダイヤモンド 不動産研究所

注文住宅の計画では、多くのハウスメーカーが初期段階で概算の見積書を作成してくれます。

しかし、この段階で提示される見積書には注意が必要です。以下の点を押さえておきましょう。

初期段階の見積書の特徴

  • 記載内容が限定的:主に本体工事価格のみが記載されており、土地代や外構工事費、諸費用が含まれていない場合が多いです。
  • 最終金額との乖離:土地や間取りが確定する前に作成された見積書では、実際の総費用とは異なるケースが多々あります。

正確な見積書を依頼するタイミング

この資金計画書を基に、予算オーバーを防ぐ具体的な計画を立てましょう。

共働き家庭向け:ペアローンの活用

出典:【SUUMO】ペアローンで住宅購入 収入合算との違いは?メリットだけでなく、後悔しないようリスクも紹介

住宅ローンの融資可能額は年収の約7倍が目安ですが、他に自動車ローンやクレジットカードの返済がある場合、希望額に届かないことがあります。

そのような場合、共働き家庭では「ペアローン」の活用が選択肢の一つになります。

ペアローンの特徴と注意点

ペアローンとは、夫婦それぞれが住宅ローンを組む形態です。

この方法を選択する際には、以下の点に留意してください。

  • 条件:妻が働いており、安定した収入が見込めることが必要です。金融機関によっては契約社員やパートでも融資可能な場合があります。
  • 複数の金融機関に相談:一つの銀行で断られた場合でも、他の金融機関で条件が異なる可能性があるため、複数の金融機関に相談することをおすすめします。

ペアローンと収入合算の違い

ペアローンと似た仕組みに「収入合算」がありますが、これらは異なるものです。以下に違いをまとめます。

項目ペアローン収入合算(連帯保証)
融資額2人分の合算収入で決定2人分の合算収入で決定
住宅ローン控除2人とも受けられる借主1人のみ受けられる
返済方法2人それぞれの口座から引き落とし借主1人の口座から引き落とし
諸費用2人分必要連帯保証人としての手続きのみ

融資可能額と返済負担率の関係

出典:明和地所グループ lifestyle club

住宅ローンで重要なのは「いくら借りられるか」ではなく、「無理なく返済できるか」です。

返済負担率の計算方法

返済負担率は、年間返済額を税込年収で割ることで算出します。たとえば、年収400万円の方が年間100万円を返済している場合、返済負担率は25%となります。

理想の返済負担率

  • 年収500万円以下:返済負担率25%以内
  • 年収500万円以上:返済負担率30~35%以内

返済負担率が35%を超えると融資審査に通らない可能性が高くなるため注意が必要です。

返済負担率の参考例

住宅ローンを考える際に重要なのは、返済負担率が住宅ローンだけで計算されるものではないという点です。

返済負担率には、他の借り入れも含まれるため、全体のバランスを考えた計画が必要です。以下に具体例を挙げて解説します。

具体例:年収400万円の場合

年収400万円の方が以下のローンを返済していると仮定します。

種類月々の返済額年間の返済額返済負担率(%)
マイカーローン40,000円480,000円12.0%
教育ローン15,000円180,000円4.5%
キャッシングローン20,000円240,000円6.0%

これらを合計すると、年間返済額は 900,000円 となり、返済負担率は 22.5% になります。

住宅ローンに充てられる割合の計算

  • 35%(融資限度の負担率)-22.5%(その他ローン負担率)=12.5%

12.5%は年間返済額に換算すると 500,000円 に相当します。この金額を月々に直すと約 41,600円 です。

この41,600円を35年間返済していくと仮定し、ボーナス払いなしの場合、借りられる住宅ローンの総額は以下のようになります。

  • 約1,380万円~1,410万円

この金額は、マイカーローンや教育ローン、キャッシングローンがある状態で融資を受けた場合の限度額の目安です。

ローンがなかった場合の比較

もしこれらのローン(マイカーローン、教育ローン、キャッシングローン)が全くなかった場合、返済負担率35%を住宅ローンにすべて充てることができます。その場合、借りられる住宅ローンの総額は以下の通りです。

  • 年間返済額:1,400,000円(35%分)
  • 総融資額:約3,800万円~4,000万円

費用を抑えるための土地選び

出典:【SUUMO】宅地と分譲地はどう違うの?土地を選ぶときのチェックポイントとは

マイホームの総費用を抑えたい場合は、土地選びにも工夫が必要です。

特に「宅地」と「分譲地」の違いを理解しておくことが重要です。

宅地と分譲地の違い

  • 宅地:個人の地主が販売している土地。擁壁の設置やライフラインの引き込み工事を自費で行う必要があります。
  • 分譲地:住宅会社や不動産会社が整備した土地。擁壁やライフラインの工事が済んでおり、測量費も抑えられます。

分譲地は建築条件付きの場合が多い点に注意が必要ですが、総費用を抑えたい方には適した選択肢です。

ファイナンシャルプランナーへの相談

出典:CENTURY21 マイホーム

資金計画に不安がある場合は、ファイナンシャルプランナー(FP)に相談するのも一つの方法です。

近年では、多くのハウスメーカーがFP相談を無料で提供しており、利用しやすくなっています。

予算オーバー時の見直しポイント

注文住宅の計画において、予算がオーバーしてしまうことは珍しくありません。

しかし、契約を締結する前であれば、予算の見直しや調整が可能です。

その際は、住宅会社や営業担当者に遠慮せず、具体的な見直しを相談しましょう。

ここでは、予算がオーバーした場合にどこを削るべきか、また削ってはいけないポイントについて詳しく解説します。

1. 建物の「坪数」を削る

予算削減の中で最も効果が大きいのが、建物の坪数を減らすことです。

注文住宅の価格は「建物の床面積(坪数)×坪単価」で計算されるため、1坪(約3.3㎡)小さくするだけで30~50万円の削減が期待できます。

  • 玄関ホールや廊下:無駄なスペースがないかを確認。
  • 無駄な動線:不要な空間がない間取りを検討。

これだけでも1坪~2坪程度削減できるケースがあります。

2. 設備のグレードを落とす

システムキッチンやトイレ、バスルームといった設備類は、グレードを下げることで10万~100万円ほどのコストダウンが可能です。

ただし、設備の質やデザインを妥協したくない場合には、以下の方法も検討してください。

  • 型落ち商品を選ぶ:最新型ではない在庫品を探してもらう。
  • ブランドを見直す:国内外で同等品質の低価格ブランドを検討。

3. 屋根の形状や素材を変更する

出典:【ホームズ】注文住宅の予算オーバー対処法とは? 家を建てるときに知っておきたいコストダウンのコツ

屋根は形状や素材を変更することでコストを削減できます。以下のポイントに注目してください。

屋根の形状

  • 寄棟屋根:面が多く費用が高くなる。
  • 切妻屋根や片流れ屋根:シンプルな形状でコストを抑えられる。

屋根材の選択

屋根材には以下の種類があります。価格の安いものを選ぶことで、1㎡あたり2,000~4,000円の削減が可能です。

  • (高価)
  • 金属(例:ガリバリウム)
  • スレート(例:コロニアル)
  • シングル(最も安価)

特に瓦からスレートに変更するだけでも、大幅なコスト削減が期待できます。

出典:建材ダイジェスト

4. 外構工事を最低限に抑える

駐車場や塀などの外構工事は、住宅全体の中でも比較的大きなコストを占めます。

一般的に150~200万円ほどの予算がかかりますが、以下のように対応することで費用を削減できます。

  • 優先順位をつける:生活に必須な工事(駐車場やアプローチなど)のみに絞る。
  • 後回しにする:住み始めた後、資金に余裕ができた段階で工事を行う。

ただし、外構工事を後回しにする場合は、以下の点に注意しましょう。

  • 雨の日に地面が泥でぬかるむ。
  • 防犯性やプライバシー確保の問題が生じる。

5. 照明やカーテン、エアコンを自分で購入する

注文住宅の見積もりには、照明機器やカーテン、エアコンの費用が含まれていることが一般的ですが、これらを自分で購入することで大幅なコスト削減が可能です。

各費用の目安

  • 照明機器:30~40万円
  • カーテン:25~40万円
  • エアコン(3台程度):40~60万円

これらをすべて合計すると95万~140万円の費用になりますが、家電量販店やインターネットを利用して購入し、取り付け工事のみ依頼する方法(施主支給)を採用すれば、コストを抑えられます。

削ってはいけないポイント

1. 断熱性能

断熱性能を下げることは絶対に避けましょう。具体的には、以下の項目が重要です。

  • 窓サッシ
  • 断熱材
  • 玄関ドア

断熱性能を下げると、夏は暑く冬は寒い家になり、快適性を損なうだけでなく、光熱費も高くなります。

2. 土地の変更

予算オーバーを理由に希望エリアから別の土地に変更するのも避けるべきです。

ただし、地盤改良費が予算を圧迫している場合は、別の土地を検討する選択肢もあります。

よくある質問

注文住宅を建てる際に多くの方が抱く疑問や、インターネット上でよく見かける質問についてまとめました。今回は、予算に関する基本的なポイントや注意点を詳しく解説します。

注文住宅の予算平均額はどれくらいですか?

国土交通省が発表した「住宅市場動向調査」によると、令和2年度の注文住宅の平均費用は以下の通りです。

  • 建物のみ:平均3,055万円
  • 土地購入を含む場合:平均4,606万円

この金額は、使用する建材や設備のグレード、地域の違いによっても大きく変動します。

予算オーバーした場合、平均どれくらいの金額になりますか?

大手不動産情報サイト「SUUMO」の調査によれば、注文住宅で予算をオーバーした際の平均額は 243万円 です。

この金額について、予想より大きいと感じるか、許容範囲内と感じるかは人それぞれです。ただ、多くの方が当初の予算からこの程度のオーバーを調整して家を建てていることが分かります。

つなぎ融資とは何ですか?

注文住宅に関する資金計画で避けて通れないのが「つなぎ融資」です。

これは、土地から購入する場合に、住宅ローンの本融資が実行されるまでの間に一時的に借りるお金のことを指します。主に土地の購入や建築の着手金などに利用されます。

  • 金利が高い住宅ローンに比べて金利が高いため、短期間での利用が理想的です。
  • 計画的に使用:つなぎ融資の額や回数を抑えることで、総費用を削減できます。

土地代や建築費の支払いタイミングは?

出典:家づくりコンサルティング

注文住宅を建てる際、多くの方が不安に感じるのが「支払いのタイミング」です。これは住宅会社や契約内容によって異なりますが、一般的な支払いの流れは以下のようになります。

  1. 土地の手付金
  2. 土地代金の残金支払い
  3. 建物の手付金
  4. 着工時の支払い
  5. 中間金(工事が進捗したタイミング)
  6. 引き渡し時の最終支払い

支払い回数について

  • 大手ハウスメーカー:細かく分割され、4~6回程度になることが多いです。
  • 地域の工務店:比較的融通が利き、支払い回数を少なく抑えられる場合もあります(例:3回程度)。

住宅ローンの融資が実行されるのは、建物完成後の引き渡し時です。

それまでの支払い分については「つなぎ融資」を利用することになります。

つなぎ融資の金利負担を軽減するためにも、支払い計画をしっかりと立てておきましょう。

まとめ

注文住宅の計画では、多くの方が当初予定していた予算をオーバーすることが珍しくありません。

しかし、予算が300万円程度オーバーした場合でも、慌てずに調整することで解決できるケースがほとんどです。以下のポイントを参考にして理想のマイホーム計画を進めましょう。

予算オーバー時の対処法

  • 冷静に相談:住宅会社の営業担当者と遠慮せず相談し、コストダウンの提案をもらいましょう。
  • アイデアを活用:優れた営業担当者は、坪数や設備、外構など、削減できるポイントを的確に提案してくれます。
  • 住宅会社の選別:中には「もっと安価な土地に変えましょう」や「借入額を増やしましょう」と安易な提案しか出さないケースもあります。そのような場合は、他の会社を検討するのも一つの選択肢です。

諦めない姿勢が大切

管理人の経験上、初期段階で300万~500万円程度の予算オーバーであれば、再調整によって多くの場合問題を解決できます。理想の家づくりを諦めず、根気強く検討を重ねることが重要です。

理想の家づくりを実現するためには、適切な情報収集と柔軟な対応が必要です。ぜひ、今回の内容を参考にして、後悔のないマイホーム計画を進めてください。

後悔しないための3階建て住宅のポイントを解説!価格、間取り、高さ規制まで

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3階建て住宅の建築を検討している方向けに、価格相場や間取りの例、高さに関する規制まで丁寧に説明します。

そのため、後悔しない家づくりのためには以下を意識するが大切です。

  • 実績豊富な業者の選定
    3階建て住宅の設計・建築経験が豊富な住宅会社を選んで安心です。
  • 土地選びは建築業者と一緒に
    土地にはさまざまな規制があり、それを考慮しないと希望する家を建てられないことも。

3階建て住宅に関わる制限・制限を理解しよう

土地や建物には、法律や地域ルールによるさまざまな規制があります。

特に重要なのが建ぺい率、容積率、そして高いことに関する制限です。それぞれを詳しく見ていきましょう。

建ぺい率や容積率について

それぞれの土地には「建ぺい率」と「容積率」という規定があります。

この2つはマイホームを建てるのであれば、ぜひ覚えておいて欲しい項目なので、しっかり理解しておきましょう。

建ぺい率とは?

出典:SUUMO「建蔽率(建ぺい率)」「容積率」ってなに?

建ぺい率は、土地面積に対する建築居住(建物の1階部分の水平投影面積)の割合を表します。

建築面積のことを建坪(たてつぼ)とも言いますが、建物を真上から見たときの水平投影面積が建築面積となります。

わかりやすく説明するなら、1階部分の床面積とほぼ同等の数値になると思ってください。

ただし軒が長く張り出している家、大きなバルコニーがある家などは建物から1m以上張り出している部分を建築面積に含めることになります。

出典:オスカーホーム「新築計画で知っておくと良いこと」
  • 具体例:100㎡の土地での建ぺい率が50%の場合、建物の建築面積の上限は50㎡となります。
  • ポイント:軒が1m以上張り出している場合や大きなバルコニーがある場合、その部分も建築に含まれるため注意が必要です。

建ぺい率は、土地が書く用途地域によって異なります。

住宅系第1種低層住居専用地域30%・40%・50%・60%
第2種低層住居専用地域
第1種中高層住居専用地域
第2種中高層住居専用地域
第1種住居地域50%・60%・80%
第2種住居地域
商業系商業地域80%
近隣商業地域60%・80%
工業系工業地域50%・60%
準工業地域50%・60%・80%
工業専用地域30%・40%・50%・60%・70%
用途地域の指定がない区域無指定30%・40%・50%・60%・70%

このように同じ用途地域であっても、それぞれの場所などによって建ぺい率は違ってくるので注意してください。

同じ50坪の土地を購入しても、建ぺい率が50%と80%では建てることができる家の大きさが全然違ってくることを理解していると、土地探しも違ってくるはずです。

また、防火地域や角地などの条件によって火建ぺい率が10%~20%緩和されることがあります。

容積率とは?

容積率は、土地面積に対する建物の延べ床(すべての階の床面積の合計)の割合を伺います。

  • 具体例:容積率100%の場合、100㎡の土地に建てられる延べ床面積は100㎡までです。例えば1階40㎡、2階30㎡、3階30㎡という適当で建てられます。

ただし、容積率の計算には以下のような緩和条件があります。

  • 地下室(延床居住の3分の1以下)
  • ガレージ(延床居住の5分の1以下)

また、敷地が手前の道路の幅員が狭い場合、容積率が減少することがあります。 例えば、道路幅が4mで容積率200%の土地の場合、適用される容積率は160%までとなります。

専門的な話になるのでここまで理解する必要はありませんが、計算式だけ載せると下記のようになります。

4m(道路幅)×0.4(法廷乗数)×100=160%

詳しく知りたい人は住宅会社に尋ねてみましょう。

家の高さに関する制限

3階建て住宅を建てる際は、絶対高さ制限道路斜線制限北側斜線制限の3つの対策に注意が必要です。

絶対高さ制限

  • 適用エリア:第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域など
  • 内容:建物の高さは10m以内(一部地域で12mまで)
  • ポイント:3階建ての住宅でも、多くの場合10m以内に収まる設計が可能です。

道路斜線制限

  • 目的:道路に面する建物が通風や想定しないように制限する
  • 内容:敷地前面の道路幅や用途地域によって高さの制限が決まります。
  • 適用距離:一般的に20~25m以内。
出典:確認申請ナビ「道路斜線制限を図解でわかりやすく解説」

北側斜線制限

  • 目的:北側隣地を考えるための制限
  • 適用エリア:第二種低層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域など
  • 緩和条件:北側に道路がある場合や高低差がある場合は制限が緩和されます。

後悔しないための準備と相談

規制や制限についての詳細な内容は専門的で複雑です。 そのため、住宅会社や設計士と初期段階から相談することが重要です。

また、土地探しの段階から規制を考慮すれば、理想の家開発がスムーズに進みます。

3階建ての住宅は、空間を有効活用できる魅力的な選択肢ですが、その分注意が必要な点も多いです。

経験豊富な住宅会社とともに計画を進めて、納得のいく住まいを実現しましょう。

3階建て住宅の坪単価とは?

3階建て住宅を建てる際の坪単価やコストを考える方法について、分かりやすく解説します。

平屋や2階建てと比べてどれくらいの費用差があるのか​​、また建築コストを重視したいポイントも詳しく見ていきましょう。

住宅タイプ坪単価(目安)
平屋55万円
2階建て50万円
3階建て60万円

なぜなら3階建てでは構造計算が必須になるためです。

以下に比較例を示します。

ポイント

  • 平屋の坪数が高い理由
    平屋は1階部分に必要な基礎や屋根の面積が大きいため、坪単価が割高になります。
  • 3階建てがさらに高い理由
    3階建ては構造計算が必須であり、これが価格の上昇につながっています。多くの工務店では構造計算を外部の設計事務所に依頼するため、その分のコストがかかるです。

3階建ての住宅の費用はどれくらい高くなりますか?

3階建ての住宅は、2階建てと比較して20~30%程度の費用が高くなる場合があります。

もちろん、実際の坪単価は地域や依頼する住宅会社によって異なりますが、以下の要素が費用増加しますの主な理由です。

  1. 構造計算のコスト
    高層化するほど安全性を確保するための設計が複雑になります。
  2. 材料費の増加
    高さを支える強度の高い構造材が必要になります。
  3. 地盤改良費
    土地にかかる負担が増えるため、地盤強化の費用がかかります。
※ハウスメーカーの坪単価はそれぞれ異なります。おおまかな目安は「ハウスメーカーの坪単価ランキング」の記事でまとめています。

地盤改良費に注意!

出典:Sakura Styke「地盤改良工事が必要な場合とは?」

平屋や2階建てに比べて建物が重くなる分、地盤にかかる負担が増します。

地盤改良の方法と費用

  • 表層改良:地盤表面を強化する方法。比較的安価で、30万~50万円程度。
  • 柱状改良:柱状の地盤改良材を埋め込む方法。70万~150万円程度。
  • 杭打ち工法:深い地盤まで杭を打ち込む方法。費用は高額で、100万円~数百万円になることも。

対策: 地盤調査をしっかり行い、地盤が安定している土地を選ぶことが、費用を重視するポイントです。

建築費を考えるための工夫

3階建て住宅の建築費用を少しでも心がけるためには、以下のポイントを意識しましょう。

1. 「総二階」の設計を選ぶ

2.屋根材を見直す

出典:クイック屋根工事「すべての屋根材料の種類を徹底比較!」

屋根材には様々な種類がありますが、素材によって費用が大きく変わります。

例えば上記の4種類であれば、「スレート<金属系<セメント系<粘土系(日本瓦)」の順番で高額になります。

  • スレート系:安価ですが耐久性が低い。メンテナンス費が高い。
  • 金属系:軽量で耐久性があるが、やや高価。
  • セメント系: 重く耐久性が高いが、コストはさらに高い。
  • 日本瓦(粘土系): 最も高価で軽いが、耐久性は抜群です。

注意点:初期費用を抑えたいから安価な素材を選ぶと、将来的には費用が高額になる可能性があります。

3.長期的な視点で選ぶ

外壁や屋根の素材を含め、「初期費用」と「長期メンテナンス費用」を生涯にわたり選択することが重要です。会社と相談し、ライフプランに合ったバランスの取れた設計を目指しましょう。

ハウスメーカー別3階建て住宅の間取り例

次は実際にハウスメーカーの3階建て住宅について、間取り例を使いながらポイントを解説します。

それぞれの間の例や商品の特徴を参考にして、理想の住まいづくりの参考にしてください。

3階建て住宅の間取り探しのポイント

  • カタログをたくさん見る
    3階建て住宅は間取りのパターンが多様です。理想のプランに近い間取りを探すためには、多くのカタログを比較することが重要です。サイトポータル「LIFULL HOME’S」などで無料カタログを入手できます。
  • 金額シミュレーターを活用する
    家族構成や予算、予定地に合わせた間取りを簡単にイメージできるツールを活用してみましょう。

三井ホーム – クレセール

  • 延床面積:128.28㎡(38.80坪)
    • 1F:42.94㎡(12.98坪)
    • 2F:42.86㎡(12.96坪)
    • 3F:42.48㎡(12.85坪)

出典:三井ホーム

特徴

  • 木造構造で木の温もりを感じられる住宅。
  • 間取りの特徴
    • 2階にリビングを配置し、1階は夫婦の主寝室、3階は子ども部屋という分離型のレイアウト。
    • 隣家との距離を確保するため、北側に駐車スペースを配置。
    • 天井が勾配にならないように工夫された3階の設計。

→三井ホームの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

ヘーベルハウス(旭化成ホームズ) – FREX3

  • 延床面積:148.16㎡(44.8坪)
    • 1F:46.80㎡
    • 2F:57.01㎡
    • 3階:44.35㎡

出典:ヘーベルハウス

特徴

  • 重鉄制震・システムラーメン構造を採用し、狭い地でも自由な間取りを実現。
  • 間取りの特徴
    • 2階リビングに大きなバルコニーを設置し、開放感を演出。
    • 3階ベランダや屋上をアウトドア空間に活用。
    • 家族でバーベキューや星空観察が楽しめる設計。

→ヘーベルハウスの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

トヨタホーム – エスパシオEF3

  • 延床面積:151.89㎡
    • 1F:53.13㎡
    • 2F:49.13㎡
    • 3階:49.63㎡

出典:トヨタホーム

特徴

  • 鉄骨構造で高い耐震性を実現。
  • 敷地が狭い都心部に最適。
  • 間取りの特徴
    • 親宛と子宛の完全分離型二世帯住宅
    • 1階は親専用、2・3階は子専用でプライバシーを確​​保。
    • お子様専用の洗面室が狭い点が課題で、当面向上のための工夫が必要です。
※二世帯住宅に関する内容は、「二世帯住宅の間取り例と予算計画」で詳しくまとめています。検討している方は参考にしてもらえばと思います。

→トヨタホームの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

一条工務店 – 一条の3階建て

  • 延床面積:40.14坪

出典:一条工務店

特徴

  • 高気密・高断熱で1階から3階まで均一な温度を超える性能。
  • 全棟耐震等級3で安心の耐震性。
  • 間取りの特徴
    • 2階リビングに大きな吹き抜けを配置し、開放的な空間を演出。
    • 25坪の狭地でもゆったりとした室内空間を確保。

→一条工務店の間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

積水ハウス – ピエナ

  • 延床面積:170.80㎡(51.6坪)
出典:積水ハウス

特徴

  • 重量鉄骨構造で、柱の位置を自由に設定可能なフレキシブルβシステムを採用。
  • 間取りの特徴
    • 1階に広々とした大空間のLDKを配置。
    • 中庭を見渡せる大きな窓が魅力。
    • 1~3階に吹き抜けを設け、想定と開放感を両立。
    • 進歩の収納がやや不足している点が課題の部屋。

→積水ハウスの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

タマホーム – 木望の家

  • 延床面積:158.15㎡(47.84坪)
    • 1F:61.27㎡(18.53坪)
    • 2F:62.93㎡(19.03坪)
    • 3F:33.95㎡(10.26坪)

出典:タマホーム

特徴

  • ローコスト住宅でコストを抑えたい人におすすめ。
  • 狭地や店舗併用住宅にも対応可能。
  • 間取りの特徴
    • 完全独立型の二世帯住宅。
    • 親宛が1階、子宛が2・3階というプライバシーを重視した設計。
    • 延床面積ではなく施工床面積で坪単価を計算するため、費用計算時の注意が必要です。

※二世帯住宅に関する内容は、「二世帯住宅の間取り例と予算計画」で詳しくまとめています。検討している方は参考にしてもらえばと思います。

こちらの3階建ては延床面積47.8坪なのですが、タマホームでは施工床面積で坪単価を算出する社風なので、施工面積54.8坪となります。

そのため、もしこの物件の坪単価が45万円とするなら、普通は「45万×47.8坪=約2,150万円」となりますが、施工面積ベースだと「45万×54.8坪=約2,466万円」という計算になるので、注意が必要です。

→タマホームの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

3階建て住宅のメリット・デメリットを丁寧に解説

3階建て住宅は、狭い土地を有効活用できる点で注目されていますが、その近くで落とされがちなデメリットも存在します。

ここでは、3階建て住宅の良い点と悪い点をわかりやすく紹介します。

狭い土地を有効活用できる

  • 狭小地に最適
    3階建て住宅は土地面積が小さくても、建物全体の延床面積を広く確保できます。 特に土地価格が高い都心部では、コストを抑えながら家を建てられる点が大きなメリットです。
  • 具体例
    25坪の土地に建ぺい率50%が適用される場合、1階の床面積は12坪が限界ですが、3階建てなら延床面積を36坪に増やせます。 (30~32坪が一般的)と比べてもゆとりのある広さです。

日当たりや眺めが良い

  • 3階部分をリビングやバスルームにすれば、周囲の建物に遮られず、検討や景観を助かります。 特に、2階建て以下の住宅が多いエリアでは、これが大きな魅力となります。
  • 間取りの工夫
    2階リビングや3階バスルームを取り入れることで、開放感のある住まいを実現できます。

階段移動が多く、老後に負担がかかる

  • 3階建てでは2つの階段が必要となり、1階から3階までの移動が多くなります。若いうちは気にならなくても、年齢を重ねると負担になる可能性があります。
  • 家庭用エレベーター
    一部の家庭ではエレベーターを設置する場合もありますが、設置費用や維持費がかかるため、あまり一般的ではありません。

生活動線を工夫する必要がある

  • 3階にバルコニーを設置する場合、1階で洗濯をして3階まで運ぶ手間がかかります。毎日の家事を考えると、この動線が大きな負担になる可能性があります。

ビルトインガレージのコスト増

  • ビルトインガレージの特徴
    1階を駐車スペースとして利用するビルトインガレージは、敷地を効率的に活用できる一方で、建築コストが高くなる傾向があります。建築費に影響します。
  • 工夫が必要
    ビルトインガレージを検討している場合、専門的な知識を持つ住宅会社(例:トヨタホーム)に相談すると、最適なプランを提案してもらえます。

出典:トヨタホーム

売却時に不利な場合がある

3階建て住宅は、

  • 日当たりや眺望が良い
  • 土地は狭いが駅近などの好立地に建っている
  • 各フロアの面積は少し狭いが、建物の延床面積は広い
  • フロアごとに役割が分けられている

このように良いことが多いので、中古住宅でも人気が高いと思われがちですが、実は中古住宅市場において3階建て住宅は「売れづらい」「売れにくい」物件と言われています。

その理由として以下のような点が挙げられます。

  • 階段が多いので老後が心配
  • 掃除が大変
  • 耐震性に不安がある
  • 施主のこだわりが強い間取りが多い
  • メンテナンス費用が高い

市場で高く売りたい場合、購入希望者が不安を思いやすいポイントについて、詳細に説明できるよう準備することが重要です。

3階建て住宅に関するよくある質問

3階建て住宅について、よく寄せられる質問とその答えをわかりやすくまとめました。

Q1. 3階建て住宅だと固定資産税が高くなるって本当?

ちなみに、耐火構造の3階建て住宅は2階建てよりも軽減が長いため、結果的に税額がお得になる可能性があります。

  • 固定資産税の軽減対策
    • 2階建て住宅(一般的な木造住宅):新築から3年間、建物の税額が2分の1に軽減されます。
    • 3階建て住宅(耐火構造の場合):新築から5年間税額が2分の1に軽減されます。
    • 長期優良住宅の場合、さらに2年間延長され、計7年間軽減措置を受けられます。

Q2. 3階建てを建てる際に隣人の許可は必要ですか?

基本的には個人の許可当初は必要ありません。 建築基準法や斜線制限などの法律を守っている限り、隣地所有者からの許可は不要です。

  • 推奨の対応: 工事前に挨拶をして「法律を遵守しており、日当たりや日照に影響はない」ことを簡単に伝えて良いでしょう。

Q3. 3階建てだとWi-Fiが届きにくいですか?

Wi-Fiの電波は縦方向に弱い電波性質があるため、1階に設置したルーターのが2階・3階には届きにくい場合があります。

  • 解決策
    • 中継機を設置:2階の階段付近にコンセント型の中継機を設置することで、家全体に電波を渡せることができます。
    • 費用:中継機の価格は3,000円~5,000円程度。簡単に設置でき、簡単に解決できます。

Q4. 第一種低層住居専用地域に3階建ては建てられる?

規制は厳しいが建築は可能です。

第二の低層居住専用地域は、高さや建ぺい率、容積率に厳しい制限があるため、対応できない住宅会社も存在します。会社に相談すれば、規制を守った上で3階建てを建てることができます。

  • 注意点
    • 使用地域の高さ制限(10mまたは12m)を守る必要があります。
    • 斜線制限や日影規制に配慮した設計が必要です。
  • アドバイス: 規格住宅を扱う会社では対応できない場合がありますが、自由設計が可能なハウスメーカーなら建築できるケースが多いので、複数の会社にご相談してみましょう。

まとめ

3階建て住宅を建てる際には、メリットと注意点を十分に理解した上で計画を立てることが大切です。

土地選びがカギ

  • 土地の容積率が重要
    • 例:30坪の土地でも容積率が80%なら延床面積は24坪までですが、容積率200%なら60坪の建物が可能です。
    • 同じ土地面積でも容積率で建てられる家の規模が大きく異なるため、土地選びは慎重に行いましょう。

住宅会社選びも重要

  • 住宅会社(ハウスメーカー)は、土地の規制や建築プランに精通したパートナーとなります。信頼できる会社を見つけるために、カタログを取り寄せて比較検討するのがおすすめです。

役立つツール

  • カタログ:ポータルサイト「LIFULL HOME’S」などで無料入手可能。
  • 金額シミュレータ:予定地や当面の数量を入力するだけで建築コストを簡単に試算できます。

3階建ての住宅は、土地を効率的に活用できる上、設計や規制への対応が重要です。

住宅会社としっかり相談しながら、理想の住まいを実現しましょう。

規格住宅でおすすめのハウスメーカーは?コストを抑えて家を建てるための方法

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「少しでも安く注文住宅を建てたい」と考えている方には、コストパフォーマンスが高い「規格住宅」を検討することをおすすめします。

規格住宅とは?

規格住宅とは、あらかじめ用意された設計やプランの中から間取りや内装を選んで建てる住宅のことです。
「すべてを自由に設計する注文住宅(フルオーダー)」と比較すると選択の自由度は限定されますが、その分コストが抑えられるのが特徴です。

この記事では、規格住宅の特徴、メリット・デメリット、よくある間取り例、そして超格安で家を建てるコツについて解説します。

規格住宅とは?なぜ安いのか

「間取りを自由に決められないのに注文住宅なの?」と疑問に思うかもしれませんが、大きく分類すると注文住宅の一種になります。

※間取りを自分たちで自由に決めることができる住宅は「自由設計の注文住宅」という分類になります。

出典:【イエテラスの新築コラム】規格住宅を知ろう!

積水ハウスやタマホームのようなハウスメーカーだと「セミオーダーの注文住宅」になり、建築設計事務所などに依頼して建てる家が「フルオーダーの注文住宅」となります。

なぜ規格住宅は安く建てられるのか?

規格住宅が低コストで建てられる理由は主に以下の2つです。

  1. 規格化によるコスト削減
  2. 人件費の削減

1. 規格化によるコスト削減

規格住宅はデザインや間取りを標準化し、材料や設備を一括で大量発注することでコストを削減しています。
具体例:

  • 木材や建材のサイズを統一。
  • キッチン、トイレなどの設備を同一商品で揃えることで仕入れ価格を低減。

2. 人件費の削減

間取りや仕様があらかじめ決められているため、設計や打ち合わせにかかる時間が短縮されます。これにより工期が一般的な注文住宅の約2/3に短縮され、職人の人件費を削減できます。

例えば、職人の1日あたりの人件費を12,000円とすると、工期が60日短縮できれば、1人あたり約66万円のコストが削減可能です。職人3人分で計算すると200万円近く節約できます。

規格住宅と注文住宅の違い

規格住宅は注文住宅の中でも特に価格を抑えたカテゴリに位置します。

以下に、主な住宅の種類ごとの違いをまとめました。

家の種類価格間取り自由度工事期間
規格住宅低い低い2~4ヵ月
セミオーダー中~高い4~6ヵ月
フルオーダー高い高い6~8ヵ月
建売住宅低いなし完成済

間取りの自由度が低い規格住宅ですが、選べる間取りやデザインの選択肢が広がっており、現在では 100~300種類程度の間取り が用意されていることもあります。

また、壁紙やフローリング、外観、屋根の形状などもカスタマイズ可能な場合があります。

※各社の最新の坪単価は、「ハウスメーカーの坪単価ランキング」の記事でまとめています。オーダー住宅も気になる人は、あわせてチェックしてみてください。

規格住宅とローコスト住宅の違い

「ローコスト住宅」という言葉は、一般的に坪単価が安い住宅を指します。

一方、規格住宅は間取りや内装の選択肢が規定された注文住宅の一種です。

ローコスト住宅の目安:坪単価50万円未満。ただし、ウッドショックや人件費高騰の影響で、現在の基準は徐々に引き上げられています。

※ローコスト住宅の詳細は「ローコスト住宅で人気のハウスメーカーは?」で特集しています。家づくりで失敗したくない人は、参考にしてみてください。

規格住宅の坪単価相場

※規格住宅は安さを重視した家なので、商品によっては700万円台の超低価格な家もありますが、ここまで安いのは20坪~25坪くらいの平屋などごく一部です。

規格住宅といってもある程度価格の幅はあり、坪単価30万円くらいの安い家もあれば、タマホームなどのローコスト住宅と同額程度で坪単価50万円を超える家もあります。

規格住宅は低価格ながら一定の自由度を持つため、予算内で理想の家づくりを実現する有力な選択肢です。

予算が許すのであれば、規格住宅よりもオーダー住宅の方が自由度が高いのは確かなので、どちらにするか迷っている場合は、自分の予算に合わせて色々な会社のカタログを見比べてみることをおすすめします。

規格住宅であっても、自分の好みに合う間取りが選べるならOKだと思いますし、逆に値段が高いオーダー住宅であっても、自分の予算内に収まるのであれば問題はないはずです。

気になるハウスメーカーや工務店のカタログを比較することで、予算内で最適な選択肢を見つけることができます。

カタログには間取り例や施工事例、コスト削減のポイントが詳しく記載されています。

ポータルサイト「LIFULL HOME’S」などを活用すれば、複数のカタログを一括で取り寄せることができ、効率的に情報収集が可能です。

人気の規格住宅メーカーと特徴・主力商品例

規格住宅は低コストで家を建てられる一方で、品質やデザインの選択肢が充実しており、多くの家庭にとって魅力的な選択肢です。


ここでは、規格住宅を展開する人気のハウスメーカーと、各社の主力商品の間取り例や特徴を詳しく解説します。

アイフルホーム

アイフルホームは、リーズナブルな価格と選択肢の多さで知られる規格住宅の代表格です。

特に「ISME」や「i-Prime7」などが人気商品として挙げられます。

主力商品と特徴

  • ISME:ファミリー向けのシンプルな規格住宅で、南玄関設計が標準。展示場で確認可能。
  • i-Prime7:インターネット限定商品。全て自分で選択して進めるセルフプラン型。
  • 五世代:多世帯向けの大型規格住宅。

商品詳細

商品名プラン数価格帯
ISME351,300万円~
i-Prime710700万円台~
  • ISME詳細例
    • 建物本体価格:1,375万円(税込)
    • 延床面積:92.00㎡(29.52坪)
    • 構造:二階建て
    • 間取り:3LDK

規格住宅「ISME」

メリット

  • 初心者向け:営業スタッフのサポートが充実。
  • 展示場でモデルハウスを体感可能。

注意点

  • インターネット商品(i-Prime7)はサポートが少ないため、知識が必要。


公式サイトはこちら

ジブンハウス

ジブンハウスは、スマートフォンを活用して間取りやデザインを自由にカスタマイズできる、新しい形式の規格住宅です。

主力商品と特徴

  • スマートカスタム:専用アプリを使い、家族で仕様を選びながら楽しく設計可能。
  • 設計のたびに価格が更新され、予算管理が簡単。

商品詳細

商品名プラン数価格帯
ジブンハウス2302301,168万円~
  • ジブンハウス詳細例
    • 建物本体価格:1,199万円(税込)
    • 延床面積:92.74㎡(28.05坪)
    • 構造:二階建て
    • 間取り:3LDK

78A SCANDIA

メリット

  • スマホ操作でどこからでも簡単に家づくり。
  • 透明性の高い予算管理。

注意点

  • スマホ操作が苦手な人には不向き。

公式サイトはこちら

ゼロキューブ

ゼロキューブは、日本全国で展開されるシンプルなキューブ型デザインが特徴の規格住宅です。

主力商品と特徴

  • ZERO-CUBE:基本モデルをカスタマイズして「+α」で部屋や設備を追加。
  • シンプルながらもスタイリッシュなデザイン。

商品詳細

商品名プラン数価格帯
ZERO-CUBE5+α1,168万円~
  • ZERO-CUBE詳細例
    • 建物本体価格:1,100万円(税込)※価格は代理店によって異なります。
    • 延床面積:98.53㎡(29.80坪)
    • 構造:二階建て
    • 間取り:3LDK

ZERO-CUBE

メリット

  • 提携工務店が全国にあり、どこでも建築可能。
  • 追加オプションで柔軟な設計。

公式サイトはこちら

カーサキューブ

カーサキューブは、窓を極力減らしたシンプルモダンなデザインと高性能な塗り壁を特徴とする規格住宅です。

主力商品と特徴

  • 通風と採光に特化した設計。天窓で自然光を取り入れつつプライバシーを確保。
  • 塗り壁を採用することで高級感とメンテナンスコスト低減を実現。

商品詳細

商品名プラン数価格帯
CASA-CUBE 14+α1,512万円~
  • CASA-CUBE詳細例
    • 建物本体価格:1,512万円(税込)※価格は代理店によって異なります。
    • 延床面積:105.98㎡(32坪)
    • 構造:二階建て
    • 間取り:3LDK

カーサキューブ

メリット

  • 高品質な塗り壁でメンテナンス費用を削減。
  • 無駄のない効率的な設計。

公式サイトはこちら

ダイワハウス(ライフジェニック)

ダイワハウスの「ライフジェニック」は、大手メーカーによるオンライン専用の規格住宅です。

主力商品と特徴

  • 用意された質問に答えるだけで、最適な間取りやデザインを提案。
  • 組み合わせが多彩で、自分好みの家をインターネット上で簡単に設計可能。

商品詳細

商品名プラン数価格帯
ライフジェニック2225種類1,978万円~
  • ライフジェニック詳細例
    • 建物本体価格:1,978万円(税込)
    • 延床面積:108.86㎡
    • 構造:二階建て
    • 間取り:3LDK

ライフジェニック

メリット

  • 大手メーカーならではの安心感。
  • デザイン・間取りの選択肢が豊富。

公式サイトはこちら

規格住宅の選び方のポイント

  1. サポート体制を確認する
    初心者は営業担当がサポートしてくれるメーカーを選ぶと安心。
  2. 価格と仕様のバランスを考慮
    塗り壁など長期的にコストを抑えられる仕様が魅力。
  3. デザインの好みを反映
    スマートカスタムやライフジェニックのようなデジタルツールを活用して、細かい部分まで自分好みに設計。

規格住宅は、コストを抑えつつ高品質な住宅を建てたい方にとって有力な選択肢です。

それぞれのメーカーが持つ特長をしっかりと把握し、自分たちのライフスタイルや予算に最適なプランを選びましょう。

規格住宅でよくある間取り例と選び方のポイント

規格住宅の間取りは、住宅のプロが設計したパターンをベースにしており、多くの場合「無難で使いやすい」設計となっています。

しかし、コスト削減のために収納不足や動線の不便さが生じることもあり、間取り選びは慎重に行う必要があります。

以下では、一般的な規格住宅の間取り例を坪数別に詳しく解説します。

30坪の一般的な間取り例

ZERO-CUBE FREAK’S

商品名:ZERO-CUBE FREAK’S

  • 延床面積:98.53㎡(29.80坪)
  • 間取り:3LDK
  • 各床面積:1F: 52.99㎡(16.03坪) 2F: 45.54㎡(13.77坪)
  • 特徴:1階にLDKと水回り、2階に主寝室と子ども部屋2つを配置。

間取りの特徴と注意点

  • 1階の収納が少ない:玄関脇のシューズクロークや階段下以外の収納スペースが少ないため、使い勝手に不便を感じる場合があります。
  • 2階のトイレやウォークインクローゼットがない:利便性の観点から、これらのスペースを追加するオプションを検討しても良いでしょう。

おすすめの改善策

  • シューズクロークをキッチン収納(パントリー)に変更。
  • 2階にトイレや収納スペースを追加する場合は、事前に相談を。

35坪の一般的な間取り例

COZY

商品名:COZY

  • 延床面積:117.59㎡(35.58坪)
  • 各床面積:57.97㎡(17.54坪)  2F: 59.62㎡(18.04坪)
  • 間取り:3LDK+フリースペース

間取りの特徴と注意点

  • 1階:LDKに加え、リビング横のフリースペースが特徴。和室や洋室に変更可能。
  • 2階:フリースペースを設けることで、部屋としての利用や吹き抜けへの変更が可能。

ポイント

  • 和室に段差を設けることで、下部を収納スペースとして活用。
  • 吹き抜けを採用する場合は、断熱性能や冷暖房効率を事前に確認。

40坪の一般的な間取り例

商品名:CASA-CUBE 4×5

  • 延床面積:132.48㎡(40.07坪)
  • 販売価格:1,880万円(税別)
  • 間取り:4LDK+フリースペース

間取りの特徴と注意点

  • 1階:LDKが広く、21.5帖を確保。ファミリークローゼットも設置されており収納面では利便性が高い。
  • 2階:広い面積があるにもかかわらずトイレがなく、各部屋の収納も少ない点が気になります。

改善案

  • 2階にトイレを増設。
  • ファミリークローゼットを小さくして各部屋の収納を拡充。

テレワーク部屋がある間取り

ダイワハウス Lifegenic

商品名:ダイワハウス Lifegenic

  • 延床面積:116.82㎡(35.33坪)
  • 各床面積:1F:60.78㎡ 2F:56.04㎡
  • 間取り:3LDK+畳スペース+テレワークスペース

間取りの特徴と注意点

  • 1階と2階にそれぞれ個室タイプのテレワークスペースを設置。家族の生活音や視線を気にせず仕事に集中できる設計。
  • 2階のワークスペースがウォークインクローゼットのスペースを兼ねているため、収納不足が懸念される。

改善案

  • ワークスペースを2階のファミリークローゼット部分に移動し、居室の収納を確保。

ビルトインガレージがある間取り

ZERO-CUBE +GARAGE

商品名:ZERO-CUBE +GARAGE

  • 延床面積:121.72㎡(36.82坪)
  • 各床面積:1F : 76.18㎡(23.04坪) 2F : 45.54㎡(13.78坪)
  • 本体価格:1,000万円+ガレージ400万円の合計1,400万円(税別)
  • 間取り:3LDK+ガレージ+バルコニー

特徴と注意点

  • ガレージの上部をスカイバルコニーとして活用でき、趣味やアウトドアリビングとしての利用が可能。
  • ガレージを取り入れる分、1階の居住スペースが削られる点に注意。

平屋の間取り例

ZERO-CUBE +GARAGE

商品名:BinO MONICA

  • 延床面積:77.42㎡(23.41坪)
  • 間取り:3LDK

特徴と注意点

  • 廊下スペースが少ないため、居住面積を有効活用可能。
  • 土間リビングのデザインは好みが分かれるため、フローリングへの変更が可能か確認。
  • 主寝室隣のトイレの防音性能や、狭めの洗面スペースの実用性を確認する必要あり。

3階建ての間取り

ZERO-CUBE +INNER GARAGE

商品例:ZERO-CUBE +INNER GARAGE

  • 延床面積:151.52㎡(45.81坪)
  • 各床面積:1F : 52.99㎡(16.02坪) / 2F : 52.99㎡(16.02坪)3F : 45.5㎡(13.77坪)
  • 間取り:4LDK+インナーガレージ

特徴と注意点

  • 土地の狭さをカバーする設計で、ガレージを内蔵。
  • 2階のLDKが水回りと隣接しており、生活動線がスムーズ。
  • 収納がやや少なく、オプション追加が必要になる可能性あり。

間取り選びのコツと注意点

  1. 収納を重視
    規格住宅では収納スペースが不足しがち。必要に応じて、ウォークインクローゼットやシューズクロークを追加。
  2. 生活動線を確認
    キッチンと洗面室の距離や、家事動線を考慮した配置になっているかをチェック。
  3. テレワークスペースの確保
    リモートワークが増えているため、個室のワークスペースを検討。
  4. 間取り変更の可能性を確認
    一般的に間取り変更は難しいとされていますが、住宅会社によっては柔軟に対応してくれる場合もあります。具体的な要望を伝え、見積もりや変更費用を確認しましょう。
  5. 実際の施工例を確認
    モデルハウスや建築済み物件を訪問し、実際の間取りや広さを体感することが重要です。

規格住宅はコストを抑えつつ効率的な設計が魅力ですが、細かな不便さが生じることもあります。

間取り図だけでは分からない部分を確認し、自分のライフスタイルに合った選択をしましょう。

規格住宅でも間取りの変更が可能な場合がある

一般的に「規格住宅=間取りの変更ができない」と考えられがちです。

実際、多くの住宅会社では「規格住宅は設計が決まっているため、間取り変更は難しい」という回答をすることが多いです。

住宅会社によっては、規格住宅でも一定の範囲内で間取りの変更に対応してくれる場合があります。これは、施主の要望に柔軟に応えるための特別対応として行われることがあります。

間取り変更の具体例

以下は、実際に規格住宅で対応可能だった間取り変更の例です。

  1. LDK横の和室を洋室に変更
    • 畳スペースをフローリングに変更することで、現代的な使い勝手の良い空間に。
  2. 2階にトイレを増設
    • 生活動線の利便性を高めるため、2階にトイレを追加。
  3. 玄関横にシューズクロークを設置
    • 収納力を増やし、玄関周りをすっきりとさせる工夫。
  4. 主寝室にウォークインクローゼットを設置
    • 洋服や荷物をまとめて収納できるスペースを確保。
  5. 窓の数や位置を調整
    • 採光や通風を考慮して窓を増やしたり配置を変更。
  6. 子ども部屋を1つの広い部屋に統合
    • 将来の用途変更を見越して壁を取り払い、広い空間に。

規格住宅は、基本的に決められた間取りをベースにした住宅ですが、一部の住宅会社では柔軟に間取り変更に対応してくれるケースがあります。

特に、使い勝手を向上させるための小規模な変更であれば、相談次第で実現可能です。

ただし、変更には追加費用が発生することがあるため、総額がオーダー住宅と大きく変わらない場合は、フルオーダー住宅も視野に入れることをおすすめします。

重要なのは、変更のメリットとコストを冷静に比較し、後悔のない家づくりを進めることです。

「できない」と諦める前に、住宅会社に相談し、どこまで対応可能かを確認する姿勢が重要です。また、費用や性能への影響をしっかりと理解した上で、最適な選択をしてください。

超格安で家を建てるためのコツ

規格住宅は建物価格があらかじめ決まっているため、注文住宅のように大幅な値引き交渉や間取りを削って費用を抑えることは難しいです。

以下では、専門的な視点で、建築費用を抑えるための具体的な方法を詳しく解説します。

1. お金のかからない土地を選ぶ

土地選びは家づくりにおいて大きな費用を占める部分です。

土地の購入時には以下の点に注意し、総合的なコストを削減しましょう。

ポイント

  1. 造成費用を抑える
    • 高低差や勾配のある土地は、整地や擁壁工事に高額な費用がかかるため、フラットな土地を選ぶ。
    • 例:造成費用が200万円かかる土地より、初期費用が高くても平坦な土地の方が結果的に安くなる場合があります。
  2. インフラ整備済みの土地を選ぶ
    • 水道や下水が引き込まれている土地を選ぶことで、配管工事費用を削減。
  3. 用途地域と規制の確認
    • 農地の場合、農地転用費用がかかります。
    • 測量費用が高くなる境界未確定の土地は避ける。

アクションプラン

  • 不動産会社や自治体が管理する「分譲地」や、すでにインフラ整備が済んでいるエリアを優先的に探す。
  • 造成やインフラ整備費用を含めた総額で比較する。

2. 建物以外の費用を比較する

規格住宅では、建物本体価格以外に以下の費用がかかります。

これらを複数の住宅会社で比較することで、総額を抑えることが可能です。

付帯工事費

  • 基礎工事、水道引き込み工事、外構工事などが含まれます。
  • 例:同じ30坪の家でも、A社の付帯工事費が100万円、B社が50万円の場合、総額ではB社の方が安くなる。

オプション費

  • 床材のグレードアップやキッチン設備の追加など。
  • 必要最低限のオプションに絞ることでコスト削減。

諸経費

  • 登記費用や火災保険料、ローン手数料などを含む。
  • これらも会社ごとに差があるため確認。

アクションプラン

  • 複数の住宅会社に見積もりを依頼し、建物本体価格以外の費用を詳細に比較。
  • 工事費や諸経費の内訳を確認し、不明な点は必ず質問する。

3. 補助金を活用する

家づくりにおいては、国や自治体が提供する補助金を活用することで費用を削減できます。

規格住宅でも基準を満たせば補助金を受けられる場合があるため、事前に確認しましょう。

具体例

  1. 断熱性能の向上
    • 断熱性が基準を満たしていない場合、窓ガラスや断熱材をグレードアップすることで補助金が適用される可能性があります。
    • 例:20万円の窓グレードアップで、50万円の補助金が受けられる。
  2. ZEH補助金
    • ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)対応住宅の場合、国から補助金が出ることがあります。

アクションプラン

  • 規格住宅が補助金の対象となる条件を確認。
  • 条件を満たすためのアップグレードの費用対効果を計算。
  • 補助金対応に不慣れな営業担当の場合、他の住宅会社も検討。

規格住宅の安全性や注意点について

規格住宅は「低価格で家を建てられる」というメリットが強調されがちですが、安全性や性能についての懸念を持つ方も少なくありません。

しかし、多くの規格住宅では耐震性や断熱性が十分に考慮されており、安さと品質を両立しています。

重要なのは、性能や注意点を正しく理解した上で、自分の希望に合った住宅を選ぶことです。

規格住宅の安全性:低価格でも高性能を実現

セミオーダーやフルオーダー住宅では、一棟ごとに設計や構造計算を行うため費用がかかりますが、規格住宅は 事前に構造計算済みの設計を規格化 することで、コストを削減しつつも安全性を担保しています。

耐震性能の基準

住宅の耐震性を評価する基準には「耐震等級」があり、規格住宅でも高い耐震等級を備えた商品が多く存在します。

耐震等級特徴
等級1震度6強~7程度の地震でも倒壊しない。
等級2等級1の1.25倍の耐震強度。学校や病院などの施設基準。
等級3等級1の1.5倍の耐震強度。警察署や消防署など防災拠点の基準。

規格住宅でも標準仕様で 耐震等級3 を満たす商品が多数あります。

この等級では、震度6強~7の地震でも軽微な損傷で済み、補修を行えば住み続けることが可能です。

断熱性能の基準

断熱性についても、「断熱等性能等級」という基準で評価されます。最高ランクの等級4は、冬場の暖房や夏場の冷房エネルギー消費を削減できる住宅性能を指します。

  • 規格住宅でも断熱等性能等級4 を標準仕様とする商品が多く、快適な住環境を維持できます。
  • 断熱性能が高いと、光熱費の削減にもつながり、長期的なコストパフォーマンスが向上します。

規格住宅の注意点:変更や代理店の違いに注意

規格住宅は高い安全性を持つ一方で、設計変更や施工会社の選び方によっては注意が必要です。

1. 間取りや設備の変更が性能に及ぼす影響

規格住宅では、設計や設備があらかじめ決められています。この統一設計によって、構造計算がクリアされ、耐震性や断熱性が確保されています。そのため、変更を加える際には慎重な検討が必要です。

  • 窓の数や大きさの変更:窓を増やしたり大きくすることで耐震性が低下する可能性があります。
  • 壁の配置変更:構造壁を変更すると、耐震性が損なわれるリスクがあります。

対応策

  • 設計変更を希望する場合は、必ず設計士や住宅会社に相談して性能への影響を確認する。
  • 設計変更によって追加費用が発生する場合、総額がフルオーダー住宅と大きく変わらないか比較する。

2. 代理店や工務店ごとの性能の違い

同じ規格住宅ブランドでも、施工を担当する代理店や工務店によって耐震性や断熱性に差が出る場合があります。

    • A社:耐震等級3を標準仕様として提供。
    • B社:コスト削減のため耐震等級1にとどまる。

理由

  • 一部の代理店では、低コストで提供するために耐震等級の検査を省略することがあります。
  • 逆に、一部の工務店では独自に性能を強化する工夫を加えている場合もあります。

対応策

  • 各代理店の性能や実績を確認する。
  • 耐震等級や断熱性能について具体的な数値を確認し、不明な点があれば質問する。

まとめ:安全性を確保しつつコストを抑える規格住宅選び

規格住宅は、低価格ながら高い耐震性や断熱性を持つ商品が多く、安全性についても十分に配慮されています。

ただし、設計変更や施工会社の違いによって性能に影響が出る可能性があるため、事前に十分な確認が必要です。

重要なチェックリスト

  1. 耐震等級や断熱性能を具体的に確認する。
  2. 代理店や工務店の実績や評判を調査する。
  3. 設計変更の必要性や影響を設計士に相談する。
  4. 実際の施工例やモデルハウスを見学して品質を確認する。

規格住宅を選ぶ際は、自分が譲れない性能や仕様を明確にし、その基準を満たす住宅会社を選ぶことが大切です。信頼できるパートナーを見つけ、安全で快適な住まいを手に入れましょう。

規格住宅に関するよくある質問

規格住宅についてよく寄せられる質問を専門的な視点で詳しく解説します。

建築プロセスや特徴を正しく理解することで、選択肢の幅を広げ、理想の家づくりを実現する助けとなります。

規格住宅の工期はどれくらいかかる?

短縮できる理由

  • 規格化された設計:間取りや仕様が決まっているため、設計に時間を要しない。
  • プレカット工法の採用:木材や建材を工場で加工し、現場では組み立てるだけで済む。
  • 打ち合わせ時間の短縮:間取りや設備の選択肢が限られているため、打ち合わせの回数が少ない。

注意点

  • 土地の整備や建築確認申請に時間がかかる場合は、予定より工期が延びることもあります。

狭小地や変形地に規格住宅は建てられる?

理由

  • 規格住宅は平坦で標準的な土地を想定した設計が基本。
  • 間取りの自由度が低いため、土地の形状に合わせた設計が困難。

解決策

  • 狭小地や変形地に家を建てる場合は、 オーダータイプの注文住宅 を検討。
  • 土地の形状を確認し、規格住宅で対応可能か事前に住宅会社に相談。

太陽光発電システムを設置できる?

設置が難しい理由

  • 太陽光パネルは屋根に負担をかけるため、規格住宅の設計上、対応できない場合がある。
  • 構造計算のやり直しが必要になる場合も。

対応策

  • 太陽光発電対応の規格住宅 を選ぶ。
  • 屋根補強を依頼して追加料金を支払う。
  • 設置可能かどうかを事前に打ち合わせで確認。

スキップフロアを追加できる?

理由

  • スキップフロアの追加は間取りや構造計算に大きな影響を与えるため、規格住宅の設計コンセプトから外れる。

解決策

  • 最初からスキップフロアを採用した規格住宅を選ぶ。
  • 中2階(1.5階)の間取りを持つ商品を提供する住宅会社に相談。

規格住宅のメリットとデメリットのまとめ

項目メリットデメリット
コストオーダー住宅に比べて安価。土地の形状や設計変更で追加費用が発生する場合も。
工期3ヵ月程度で完成。土地の整備が必要な場合は工期が延びる可能性。
間取りの自由度標準仕様でも十分使いやすい設計が多い。狭小地や変形地には対応が難しい。
性能耐震等級や断熱等級の高い商品も多く、選択肢がある。性能を高める仕様変更には追加費用が必要。

まとめ

規格住宅は「低価格で高品質」をコンセプトにした住宅形態であり、コストを抑えつつ一定の性能を確保した家を建てたい人に向いています。

ただし、間取りや設備選びの自由度はオーダー住宅に比べて低いため、性能や仕様を十分確認しながら進めることが大切です。

選び方のポイント

  1. 住宅会社の性能や対応力を比較する
    • 耐震等級や断熱性能を必ず確認。
  2. 土地条件を慎重に確認する
    • フラットで標準的な土地が規格住宅に向いています。
  3. 希望に合った規格住宅を探す
    • スキップフロアや太陽光発電対応など、希望条件に合った商品を選ぶ。

予算内で理想の家を建てるためには、カタログを取り寄せて複数の住宅会社を比較検討することが重要です。

規格住宅を正しく理解し、家族のニーズに合った最適な選択をしてください。

平屋は本当にローコストで建てられるのか?魅力や注意点、間取り例を解説

カテゴリー

最近、若い世代を中心に人気が高まっている平屋住宅。

平屋住宅にはどのような魅力があり、なぜ注目されているのでしょうか?

この記事では、平屋のメリットだけでなく、予算に応じた間取り例や注意点についても詳しく解説します。

これから家を建てようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

※アキュラホームで平屋住宅が新登場!

アキュラホームでは、税抜1,670万円~(※3LDKで約26坪)の「超空間の平屋」が新登場!
コンパクトな家ですが天井高が2.8mあり、とても開放感のある家です。

平屋住宅の魅力と予算について

平屋の特徴と人気の理由

平屋住宅は、階段がないため生活動線がシンプルで、家族全員が同じフロアで生活できることから、子育て世代や高齢者に人気です。

また、設計次第で広々とした開放感を実現できるのも魅力の一つです。

一方で、平屋を建てる際には予算の見極めが重要です。

予算に応じて、ローコスト住宅からハイグレード住宅まで幅広い選択肢があるため、自分に合ったプランを検討しましょう。

平屋を建てるための予算目安

平屋を建てる際の予算は、大きく次の3つのクラスに分けられます。

予算クラス坪単価(目安)主な選択肢
ローコスト30~50万円ローコスト住宅メーカー
ミドルクラス50~70万円地元工務店や中堅ハウスメーカー
ハイグレード70~100万円大手ハウスメーカー、建築設計事務所

たとえば、30坪の平屋を建てる場合の目安予算は以下の通りです。

  • ローコスト:1,200万~1,500万円
  • ミドルクラス:1,700万~2,000万円
  • ハイグレード:2,200万~2,700万円

※これらは建物本体の工事価格で、別途付帯工事や諸経費、土地代が必要です。

ローコスト住宅に関しては、別途「ローコスト住宅で人気のハウスメーカーは?」の記事でも解説しているので参考にして下さい。

平屋の建築費は本当に安いのか?

「平屋は安く建てられる」と思われがちですが、実際には2階建て住宅と比べて坪単価が割高になる傾向があります。

出典:平屋のお家って?|StyleHouseBlog

平屋と2階建て住宅を比較すると、同じ延床面積でも「縦」に広がる2階建て住宅に対し、平屋は「横」に広がる設計になります。

このため、基礎や屋根にかかる費用が多くなり、建築費全体が高くなるのです。

ローコスト住宅で平屋を建てる場合の予算は?

たとえば、ローコスト住宅で30坪の平屋を建てる場合、建物本体の工事費は1,200万~1,500万円が目安です。

ただし、これに加えて以下の費用がかかる点に注意が必要です。

費用項目金額の目安
本体工事費1,200万~1,500万円
付帯工事費240万~300万円
諸経費120万~150万円
消費税150万~180万円
合計1,710万~2,130万円
※延床30坪の平屋住宅で試算

予算に合った平屋住宅を建てるためには、地域の住宅会社やハウスメーカーのカタログを取り寄せることをおすすめします。

無料で利用できるポータルサイトを活用して、費用や坪数、月々の支払い額に合ったプランを見つけましょう。

坪数別の予算目安一覧

以下は、坪数ごとの大まかな予算目安です。自分の予算に合った坪数を選びましょう。

坪数ローコストミドルクラスハイグレード
20坪900~1,000万円1,300~1,400万円1,800~2,000万円
25坪1,125~1,250万円1,625~1,750万円2,250~2,500万円
30坪1,350~1,500万円1,950~2,100万円2,550~2,850万円
35坪1,400~1,680万円2,100~2,380万円2,975~3,395万円
40坪1,720~1,880万円2,400~2,640万円3,600~3,800万円
45坪1,935~2,070万円2,655~2,925万円3,960~4,185万円
50坪2,100~2,250万円2,900~3,200万円4,300~4,550万円
※本体価格のみです。別途付帯工事費や諸経費がかかります。

たとえば、2,000万円程度の予算で平屋を建てたい場合、選ぶ住宅のタイプによって建築可能な坪数が大きく変わります。

  • ローコスト住宅:40~45坪程度
  • ミドルクラス住宅:30坪程度
  • ハイグレード住宅:20坪程度

このように、大きな差が出るのは、ローコスト住宅とハイグレード住宅の坪単価に約2倍の違いがあるためです。

坪単価は住宅のグレードや仕様によって大きく異なります。

各ハウスメーカーの坪単価については、「ハウスメーカーの坪単価ランキング」などを参考にすることで、具体的な比較ができます。

ただし、平屋の場合は以下の点に注意が必要です。

  1. 坪数の単価低下が緩やか
    2階建て住宅では、延床面積が増えると坪単価が下がりやすいのに対し、平屋では屋根や基礎の面積が広がるため、坪単価がそれほど下がりません。
  2. 平屋は全体的に割高
    基礎や屋根の面積が広くなる構造上、平屋は2階建て住宅に比べて割高になります。これは、平屋では建築コストが延床面積に比例して増えるためです。

平屋住宅はその魅力から多くの人に支持されていますが、建築費用や設計のポイントをしっかり把握することが成功のカギです。

快適な平屋を実現するための間取り例を紹介

平屋住宅は、2階建て住宅に比べて間取りに悩む人が多いです。

ここでは、平屋住宅の間取り例を間取りの広さや用途ごとに分けて詳しく紹介します。快適な平屋づくりの参考にしてください。

2LDKの間取り例:シンプルで暮らしやすい設計

  • 住宅メーカー:レオハウス
  • 商品名:CoCo
  • 延床面積:98.54㎡(29.8坪)

出典:老後を視野に入れたシンプルで暮らしやすい平屋|【レオハウス】

間取りの特徴
約20帖の広々としたLDK(リビング・ダイニング・キッチン)が中心となり、主寝室と子ども部屋を備えたシンプルな2LDKタイプです。

特に家事動線に工夫があり、脱衣所とは別にランドリールームが設けられています。

このランドリールームから庭のウッドテラスに直接出られるため、洗濯から干す作業までを最短距離で行えるのが魅力です。

メリット

  • 家事動線が短く効率的
  • 広々としたリビング空間

気になる点

  • 玄関周りの収納スペースが少なめ

玄関近くにシューズクロークや収納を増やせると、より快適な生活ができるでしょう。

3LDKの間取り例:広さと機能性を兼ね備えた設計

  • 住宅メーカー:セキスイハイム
  • 商品名:ハイムbj
  • 延床面積:98.98㎡(29.3坪)

出典:平屋のプラン集|平屋住宅の間取り|セキスイハイム

間取りの特徴
LDK(リビング・ダイニング・キッチン)は19帖で、主寝室7.5帖、子ども部屋はそれぞれ5.2帖と、家族で暮らすのにちょうど良い広さです。

以下の3つのポイントがこの間取りの特徴です。

  1. L型のLDKとつながるウッドデッキ
    ウッドデッキがリビングの延長のように配置されており、室内外のつながりが感じられます。
  2. LDK内の畳スペース
    リビングの一角に設けられた畳スペースが、家族のくつろぎの場を演出します。
  3. 傾斜天井で開放感を演出
    リビング部分は傾斜天井になっており、吹き抜けのような開放感を生み出しています。

メリット

  • 開放的で家族が集まりやすい空間
  • ウッドデッキや畳スペースなど、多用途に使える工夫が満載

気になる点

  • 畳スペースがやや広いため、駐車スペースの確保や外観のバランスを考えると、少し狭くする選択肢もありそうです。

4LDKの間取り例:効率的で自由度の高い設計

出典:平屋|愛知県ヘーベルハウス

間取りの特徴
同じ30坪の平屋でも、4LDKを実現しながら24帖の広々としたLDKを確保しています。

部屋数が多いにもかかわらずゆったりとした空間を作る秘訣は、廊下を最小限に抑え、無駄なスペースを徹底的に排除した設計にあります。

もう一つの特徴は、主寝室と子ども部屋の間仕切りに移動式収納を採用していることです。

これにより、子どもの成長や家族構成の変化に合わせて部屋数や広さを柔軟に変更できます。

メリット

  • 廊下を減らし、居住スペースを最大限に確保
  • 家族のライフステージに応じて間取りを変えられる

気になる点

  • 特段のデメリットは見当たりませんが、可変間取りのメリットを活かすためには、事前に収納の位置や使い方を十分に検討する必要があります。

快適な平屋をつくるポイント

平屋の間取りを考える際に重要なポイントは以下の通りです。

  1. 動線を意識する
    家事動線や生活動線を短くし、無駄な移動を減らす間取りが理想です。
  2. 収納スペースを確保する
    平屋は全体的に収納スペースが少なくなりがちです。必要に応じて収納を増やし、スッキリとした住環境を作りましょう。
  3. ライフステージに合わせた設計
    子どもの成長や家族構成の変化を見越して、間取りを柔軟に変更できる設計があると安心です。

これらを踏まえ、家族の暮らしに合った快適な平屋を実現してください。

予算別で見る平屋住宅の人気間取り例

家を建てる際、予算に応じた選択肢を知ることは非常に重要です。

ここでは、建築費の総額(建物本体の工事費だけでなく付帯工事や諸経費を含む)別に、平屋住宅の間取り例を紹介します。自分の理想の平屋を実現するために、ぜひ参考にしてください。

また、住宅メーカーのカタログを取り寄せて間取りを比較するのもおすすめです。「

LIFULL HOME’S」などのポータルサイトを利用すれば、予算に応じたカタログを無料で取り寄せることができます。

総額2000万円前後の平屋住宅

出典:【SUUMO】【間取り図公開/平屋/ZEH/ドッグラン】家族もペットも幸せ!高気密高断熱で光熱費ゼロを目指せる!
  • 住宅メーカーアイフルホーム
  • 間取り:3LDK
  • 延床面積:112.75㎡(34.1坪)
  • 推定総額:2,100~2,200万円

間取りの特徴
この間取りでは、北側に建物を寄せる設計ではなく、南側の屋根全面に太陽光発電システムを設置することを意識しているように見受けられます。


料理好きな家庭を意識した設計で、広々としたアイランドキッチンと4畳ものパントリーが備えられているのが大きな特徴です。家族全員で調理を楽しむ空間が確保されています。

ポイント

  • 太陽光発電を意識した南向きの屋根設計
  • アイランドキッチンと広いパントリーで快適な家事動線

総額3000万円前後の平屋住宅

出典:【SUUMO】ダイナミックな大屋根の平屋に、天井高を活かしてロフト+αの空間をつくり、縦空間も楽しめる家に
  • 住宅メーカー:ヤマダホームズ
  • 商品名:Felidia(フェリディア)
  • 間取り:3LDK
  • 延床面積:128.35㎡(38.8坪)
  • 推定総額:3,150~3,300万円

間取りの特徴
まず目を引くのが、大きな屋根のデザイン。この「大屋根」は平屋住宅に重厚感を与えるだけでなく、軒を深くすることで夏の日差しを和らげる実用性も兼ね備えています。


LDKと子ども部屋が独立しており、プライバシーを保ちながらも広々とした生活空間を実現。

特に、将来的に子どもが成長しても安心して使える間取りが工夫されています。

ポイント

  • 大屋根で重厚感と機能性を両立
  • LDKと子ども部屋を分離したプライバシー設計

総額4000万円前後の平屋住宅

出典:平屋デザイン・間取り集|ウッドデッキのある平屋|庭を楽しむ平屋なら住友林業
  • 住宅メーカー:住友林業
  • 商品名:グランドライフ・テラススタイル
  • 間取り:4LDK
  • 延床面積:134.98㎡(40.83坪)
  • 推定総額:4,180~4,350万円

間取りの特徴
この間取りでは、LDKとウッドテラスが一体化しており、第二のリビングとして使える空間設計が特徴です。


また、住友林業ならではの「ビッグフレーム構法」により、大きな窓を設置して開放的なリビング空間を実現。

大きな軒がついた屋根は、夏の日差しや雨を遮りながら快適に過ごせる設計です。
ただし、主寝室が浴室に隣接している点は将来的に少し使いにくく感じる場合もあります。

ポイント

  • ウッドテラスを活用した開放的な設計
  • ビッグフレーム構法で大きな窓を実現

総額5000万円以上の平屋住宅

出典:【SUUMO】【ウッドデッキ】生活スタイルと斬新なデザインが融合した、光と風が心地いい平屋
  • 住宅メーカー:日本ハウスHD
  • 商品名:日本の家・檜の家
  • 間取り:6LDK
  • 延床面積:219.60㎡(66.4坪)
  • 推定総額:5,000~5,200万円

間取りの特徴
66坪という広大な間取りでは、なんと中庭を設けることが可能です。

中庭にはBBQスペースがあり、玄関から直接アクセスできる工夫がされています。


部屋数が多いにもかかわらず、広々としたリビングや土間を活用したデザインが魅力です。

ただし、洗面室が1つしかないため、これだけ広い家であればもう1つ増やしてもよいかもしれません。

ポイント

  • 中庭を中心にした開放的な生活空間
  • 土間を活用した工夫が随所に

平屋住宅を建てる際におすすめのハウスメーカー BEST 5

平屋住宅の建築を検討している方に向けて、おすすめのハウスメーカーを5社厳選しました。

それぞれのメーカーが持つ特徴や強み、代表的な商品をご紹介します。理想の平屋を実現するための参考にしてください。

1位:アキュラホーム

アキュラホームは、2021年4月に発売した新商品「超空間の家」で注目を集めています。

耐震性や耐風性を強化した設計により、平屋でも最大天井高5.6m、ワイド開口6mを実現。

2022年度のグッドデザイン賞も受賞しており、デザイン性と機能性を兼ね備えた住宅が人気の理由です。

  • おすすめポイント
    • 低コストで高い天井と広々とした空間を実現
    • モダンで洗練されたデザイン
  • 代表商品:「超空間の家」

→アキュラホームの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

2位:住友林業

平屋の木造住宅といえば住友林業を思い浮かべる人も多いでしょう。

洋風テイストの平屋が好みなら「GRAND LIFE」、和風テイストなら「和楽」といった選択肢があり、バリエーションも豊富です。

  • おすすめポイント
    • 高い天井や大開口を実現するBF構法
    • 和風・洋風どちらも対応可能
  • 代表商品:「GRAND LIFE」「和楽」

→住友林業の間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

3位:積水ハウス

積水ハウスは、鉄骨造の「HIRAYAの季」と木造の「RIRAKU(里楽)」という2つの平屋シリーズを展開しています。

「HIRAYAの季」では庭とリビングを一体化した開放的なデザインが特徴。

一方、「RIRAKU」は木の温かみを活かした薪ストーブの似合う平屋住宅が魅力です。

  • おすすめポイント
    • 鉄骨・木造の2種類から選べる
    • バリアフリー対応で家族に優しい設計
  • 代表商品:「HIRAYAの季」「RIRAKU」

→積水ハウスの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

4位:ダイワハウス

ダイワハウスの平屋住宅は、軒の深いデザインが特徴的です。

重厚感のある外観を求めるなら、ダイワハウスの平屋は外せません。

また、木造の「xevoGranWood平屋暮らし」も自然素材を活かした温かみのある住宅を提供しています。

  • おすすめポイント
    • 強靭な耐震性能を持つ「xevoΣ」シリーズ
    • 重厚感のある軒深デザイン
  • 代表商品:「xevoΣ平屋暮らし」「xevoGranWood平屋暮らし」

→ダイワハウスの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

5位:ヤマダホームズ

ヤマダホームズの「Felidia平屋」は、開放的な空間と可変性のある間取りが特徴です。

さらに、家具家電のセットプランや大容量太陽光ソーラーシステムなど、ヤマダ電機グループの強みを活かしたプランも充実。最高品質のヒノキを使用するなど、素材にもこだわっています。

  • おすすめポイント
    • 家族構成の変化に対応する可変性の高い間取り
    • 家具家電付きのセットプランが充実
  • 代表商品:「Felidia平屋」

→ヤマダホームズの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

まとめ

各ハウスメーカーには、それぞれ独自の技術や設計思想、強みがあります。平屋住宅を検討する際は、家族構成やライフスタイル、予算に合わせて適したメーカーを選ぶことが重要です。

また、メーカーごとのカタログを取り寄せると、間取りやデザインの具体的なイメージがつかみやすくなります。理想の平屋づくりの第一歩として、各社の特長をしっかり比較してみてください!

平屋はどんな人におすすめ?メリットとデメリットを丁寧に解説

平屋住宅は、その暮らしやすさやデザイン性から人気が高まっています。

しかし、平屋にはメリットだけでなくデメリットもあります。

どちらも正しく理解して、自分や家族のライフスタイルに合った選択をすることが大切です。

ここでは、平屋のメリットとデメリットを具体的にわかりやすく解説します。

真のバリアフリー住宅

平屋の最大の特徴は、すべての生活空間がワンフロアに収まることです。


2階建て住宅には階段が必要で、完全なバリアフリー住宅を実現するにはホームエレベーターの設置が必要になります。

しかし平屋では階段が不要なため、年齢や体力に関係なく安心して暮らすことができます。特に高齢者や小さなお子さんがいる家庭にとって大きなメリットです。

地震や台風に強い構造

出典:「平屋」知っておきたい4つのメリット|クレバinfo

平屋は2階部分の重量がないため、地震や台風などの自然災害に強いと言われています。

また、台風による風圧にも強く、家が倒壊するリスクが低いことは、安心して暮らせるポイントの一つです。

広い空間や大きな窓を実現しやすい

平屋は、間取りの自由度が高いのも魅力です。

2階建てでは構造上、柱や壁が必要になる場合がありますが、平屋はこれらを最小限に抑えることができます。

メンテナンス費用が安い

住宅は長年暮らしていると、外壁塗装や屋根の補修などのメンテナンスが必要になります。


平屋は2階部分がないため、外壁塗装にかかる費用が抑えられます。

また、2階建てでは足場を組む費用が必要になりますが、平屋ではその分が節約できるため、トータルでメンテナンスコストが低く済みます。

  • 外壁塗装費用の目安
    • 平屋:50万~70万円(延床30坪の場合)
    • 2階建て:70万~100万円(同条件)

平屋のデメリット

1. 坪単価が高くなる

平屋は、基礎や屋根の面積が2階建て住宅に比べて広くなるため、建築費が割高になります。

一般的に平屋の坪単価は、2階建て住宅よりも1坪あたり1万~2万円ほど高くなると言われています。

2. 広い土地が必要

平屋は1フロアで生活空間を確保するため、広い土地が必要になります。


たとえば、建ぺい率50%の土地に30坪の平屋を建てる場合、最低でも60坪の土地が必要です。

一方、同じ延床面積の2階建て住宅であれば、30坪の土地でも建築可能です。そのため、土地代が割高になる傾向があります。

    • 土地価格:1坪30万円
    • 必要な土地面積:平屋60坪 → 1,800万円
    • 2階建て30坪 → 900万円

土地代だけで約900万円の差が出る可能性があります。

よくある質問と対策

平屋住宅に関して、今回紹介しきれなかった部分や、インターネットなどでよく質問されている内容などをまとめてみました。

土地の広さはどれくらい必要ですか?

  • 30~35坪の平屋:80坪以上の土地が理想
    → 駐車場や庭を十分に確保できます。
  • 40坪以上の平屋:100坪以上が望ましい

採光や通風は悪くなりますか?

平屋は周囲に住宅が密集していると採光や通風が悪くなる場合があります。


その際は、建物の形をL型やコの字型にすることで解消できます。

経験豊富な業者に相談すると、最適な設計を提案してもらえるでしょう。

2階建てより室内が暑いのですか?

出典:平屋は暑い!と聞きましたが・・当然な理由と4つの完全対策法|Sekkei Support

平屋は屋根に面する居室が多いため、断熱対策が不十分だと室内が暑くなる可能性があります。

以下の対策を取ることで解決可能です。

  • 屋根断熱や外断熱を採用
  • 小屋裏スペースの設置
  • 屋根の勾配を工夫する

まとめ

平屋住宅はその暮らしやすさから人気がありますが、建築コストや土地の広さの問題もあるため、2階建て住宅と比べて一長一短があります。

家族のライフスタイルや予算を考慮しながら、住宅会社や専門家としっかり相談して、後悔のない家づくりを目指してください。

また、各社のカタログを取り寄せて、理想の間取りをじっくり比較するのもおすすめです。

4LDKの注文住宅の価格相場と間取り例について

カテゴリー

4LDKの注文住宅を建てる場合の価格相場や間取り例について、詳しくご紹介します。

注文住宅は間取りや広さを自由に設計できることが魅力ですが、選択肢が多いため、費用感やスペースの使い方を理解しておくことが重要です。

SUUMOカウンターが行った調査によると、注文住宅を建てる人のうち、43.7%が4LDKを選んでいることがわかりました。

このデータは、4LDKが多くの家族にとって最適な間取りであることを示しています。

出典:【SUUMO】2000人に大調査!「間取り」「お金」「ダンドリ」スタンダード

また、この記事では建築費用の相場や住宅会社選びのポイントも解説していますので、家づくりを検討している方はぜひ参考にしてください。

4LDKの家を建てるのに必要な広さと坪数

2022年に住宅金融公庫が「フラット35」利用者を対象に実施した調査によると、注文住宅の住宅面積の全国平均は123.8㎡(約37.4坪)です。

この数値は、2014年度以降8年連続で縮小傾向にあります。

さらに、国土交通省が策定した「住生活基本計画」に基づき、家族の人数別に必要な坪数と間取りの目安は以下の通りです。

家族構成建物の面積(坪数)間取りの目安
2人家族50㎡~75㎡(16.4坪~22.7坪)1LDK~2LDK
3人家族75㎡~100㎡(22.7坪~30.2坪)2LDK~3LDK
4人家族95㎡~125㎡(28.7坪~37.8坪)3LDK~4LDK
5人家族115㎡~150㎡(34.8坪~45.3坪)3LDK~5LDK

4LDKの住宅を設計する際、二階建てと平屋では居住空間の使い方に違いがあります。

同じ延床面積でも、階段や通路の有無がスペースの有効活用に影響します。

ここでは、具体例をもとに二階建てと平屋の違いを比較します。

二階建てと平屋の比較

【4LDK、二階建ての間取り例】

出典:株式会社ヒノキヤグループ パパまるハウス

【4LDK、平屋の間取り例】

出典:茨城で4LDKの平屋を建てる~注文住宅の間取りと価格|不二建設

住宅タイプ延床面積坪数
二階建て120.89㎡36.5坪
平屋119.24㎡36.0坪

この二つの住宅は、延床面積がほぼ同じ36坪ですが、間取りの特徴に違いがあります。

たとえば、LDKの広さは、二階建てが18帖であるのに対し、平屋では22帖と広く、さらにパントリーが付いている点が特徴です。

平屋では階段スペースが不要なため、その分を居住スペースに充てることができます。

一般的に、階段には1階と2階を合わせて約2坪(4畳分)が必要であり、さらに二階建てではホールや通路のスペースも必要になります。

一戸建てとマンションの4LDKの広さ比較

次に、一戸建てとマンションでの4LDKの広さを比較してみます。

同じ4LDKでも、全体的な居住面積には大きな違いがあります。

【4LDK、二階建ての間取り例】

出典:株式会社ヒノキヤグループ パパまるハウス

【4LDK、分譲マンションの間取り例】

出典:デュオヒルズ四日市富田|フージャースコーポレーション

住宅タイプ面積坪数
二階建て120.89㎡36.5坪
分譲マンション85.43㎡25.8坪

マンションの4LDKは平均して85㎡程度の広さしかなく、坪数にすると約25.8坪です。

一方、戸建て住宅の4LDKは平均して120㎡(36坪)と、約11坪の差があります。

この11坪は畳に換算すると22畳分に相当します。

マンション販売の営業担当者は、「戸建ては階段や通路にスペースを取られるため、マンションと比べて居住空間はそれほど変わりません」と説明することがあります。

4LDKの家を建てるのに必要な予算について

4LDKの注文住宅を建てる際、建物の構造やハウスメーカーによって費用が大きく異なります。

ここでは、延床面積35坪を目安に、予算の相場を詳しく解説します。

価格帯を理解することで、自分たちの理想の家に近づけるための具体的な計画を立てやすくなります。

大手ハウスメーカーとローコスト住宅の比較

同じ35坪の注文住宅を建てる場合でも、大手ハウスメーカーとローコスト住宅では費用に大きな違いがあります。

それぞれの価格相場を見てみましょう。

【35坪の注文住宅を建てた場合の費用相場】

業者タイプ本体工事価格(建物のみ)総建築費(建物+付帯工事+諸経費)
大手ハウスメーカー約2,800万円3,500万~3,700万円
ローコスト住宅約2,100万円2,600万~2,800万円

例えば、大和ハウスやセキスイハイムといった大手ハウスメーカーで35坪の4LDKを建てる場合、総建築費は3,500万円を超えることが一般的です。

一方、タマホームやレオハウスといったローコスト住宅メーカーでは、同じ35坪の4LDKでも総費用を約2,600万円に抑えられます。

構造別の価格相場

建物の構造によっても建築費用は異なります。それぞれの特徴と価格帯を以下にまとめます。

構造タイプ本体工事価格(目安)
木造住宅(建物のみ)2,100万~2,600万円
鉄骨住宅(建物のみ)約2,800万円
鉄筋コンクリート住宅(建物のみ)約3,000万円

木造住宅

木造住宅は最も選択肢が広く、ローコスト住宅から大手ハウスメーカーまで多様な業者が提供しています。そのため、価格帯にも幅があります。

鉄骨住宅

鉄骨住宅は木造住宅に比べて耐久性や耐震性が高く、建築費用も高めになります。特に大手ハウスメーカーが採用していることが多いです。

鉄筋コンクリート住宅

マンションなどに採用される鉄筋コンクリート構造は、耐久性と断熱性に優れていますが、3つの構造の中で最も費用がかかります。

土地の有無による費用の違い

土地をすでに所有している場合と、新たに購入する場合でも予算に違いが出ます。

それぞれのケースを解説します。

土地がある場合

  • 解体費用:30坪~40坪の木造住宅で約200万円
  • 測量費用:確定測量が必要な場合、100万円以上かかることがあります。

土地を購入する場合

土地を新たに購入する場合、地域ごとの地価相場を把握しておくことが重要です。以下は主要都市の1坪あたりの土地価格相場です。

地域坪単価(目安)
東京都約383万円
大阪府約105万円
愛知県約73万円
福岡県約68万円
北海道(札幌市)約26万円

札幌市は北海道全体の平均相場になっているので、札幌市のみだと1坪あたりは35万円~40万円程度です。

同じ金額で購入した土地でも、造成費用や水道・ガスの引き込み工事費が追加で発生する場合があります。

マイホームを検討している方には、大手住宅ポータルサイト「LIFULL HOME’S」の注文住宅カタログ請求を活用することをおすすめします。

【おすすめ理由】

  • 無料でカタログを請求できる:費用がかからず気軽に利用できます。
  • 予算や建設予定地を考慮した情報が得られる:自分たちに合った住宅プランを見つけるきっかけになります。
  • 理想のマイホームをイメージできる:デザインや間取りの参考資料が豊富です。

ただし、カタログでは具体的な間取りや詳細な見積もりを得ることはできません。さらに詳しい情報が必要な場合は、家づくりプランの依頼を検討するのがよいでしょう。

4LDK一軒家の人気間取り例

4LDKの一軒家は、多くの家族にとって理想的な間取りとして人気があります。

今回は、延床面積35坪~40坪の住宅を中心に、特徴的な間取り例をご紹介します。

それぞれの間取りには、家族のライフスタイルに合わせた工夫が施されています。

リビング階段がある間取り

出典:シティハウス産業株式会社

ハウスメーカーCity House
延床面積:120.06㎡(36.32坪)

こちらは、人気のリビング階段を採用した4LDKの間取りです。

リビング階段は、家族が自然と顔を合わせる機会が増えるため、コミュニケーションが取りやすくなるというメリットがあります。

最近の住宅は高気密・高断熱仕様となっているため、リビング階段でもエアコンが効きにくいという心配はほとんどありません。

ただし、料理の匂いや話し声が2階に届きやすいという特性があるため、気になる場合は階段部分にドアを設置することがおすすめです。

また、この間取りでは帰宅動線にも配慮されており、シューズクロークから直接キッチンに行ける設計になっています。

家事らく動線の間取り

出典:クレバリーホーム

ハウスメーカー:クレバリーホーム
延床面積:134.7㎡(40.7坪)

この間取りは、2階建て40坪の広々とした4LDK住宅です。

キッチンとダイニングテーブルが横並びに配置されることで、食事の準備や片付けがスムーズになります。

また、キッチンの裏には広めのランドリールームが設置されており、洗濯から片付けまでの家事動線がよく考えられています。

家事や子育てに配慮しつつ、デザイン性や暮らしやすさにもこだわった間取りが魅力の住宅です。

大きな吹き抜けがある間取り

出典:パパまるハウス

ハウスメーカーパパまるハウス
延床面積:129.18㎡(39.07坪)

この住宅は、1階27.5坪、2階11.5坪の部分二階建て4LDKです。

総二階が主流となる中、あえて部分二階を採用している理由は、老後の暮らしを見据えて1階だけで完結する生活ができるようにするためです。

1階にはLDKのほかに洋間が2部屋設けられており、将来的にも快適に暮らせる設計になっています。

吹き抜けによるデザイン性と、実用的な生活空間の両立が特徴的な住宅です。

広いLDKがある平屋の間取り

出典:茨城セキスイハイム

ハウスメーカー:セキスイハイム
延床面積:138.52㎡(41.89坪)

この平屋の間取りでは、広いLDKが特徴的で、庭との一体感を重視したデザインが目を引きます。

アイランドキッチンが庭に向けて設置されているため、子どもが庭で遊んでいる様子を料理をしながら見守ることができます。

さらに、キッチン、洗面脱衣室、浴室が隣接して配置されているため、家事や子育てがスムーズに行える設計になっています。

ただし、LDK部分の収納スペースが不足しているように感じられるため、収納力を重視する家庭では検討が必要です。

予算や特徴別に見るおすすめのハウスメーカー

4LDKの新築住宅を検討する際、木造住宅や鉄骨住宅などの構造、さらには大手ハウスメーカーとローコスト住宅メーカーの違いなど、さまざまな選択肢があります。

それぞれの特性や価格帯を理解することで、自分たちに最適な家づくりが可能になります。

ここでは、4LDKの注文住宅を建てる際におすすめのハウスメーカーを5社ご紹介します。

アキュラホーム

出典:アキュラホーム

アキュラホームは、間取りの自由度が高い木造軸組工法を採用しているハウスメーカーです。

おすすめ商品:超空間の家
この住宅は、独自技術による高い耐震性・耐風性が特徴です。

木造住宅でありながら天井高2.8m、約6mのワイド開口を実現しており、大空間を楽しめる設計となっています。

2023年9月には相葉雅紀さんがCMキャラクターに就任し、さらに注目を集めています。

→アキュラホームの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

セキスイハイム

出典:セキスイハイム

セキスイハイムは、自社独自の「ユニット工法」を採用しており、建物の強度と自由度の高い設計が可能です。

おすすめ商品:パルフェ
セキスイハイムのベストセラー商品「パルフェ」は、省エネ住宅を得意とするハイムらしい設計で、太陽光発電や蓄電池を搭載したエコな暮らしを提供します。

→セキスイハイムの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

一条工務店

出典:一条工務店

2019年と2020年には「最も売れている注文住宅会社」としてギネス世界記録に登録されるなど、実績も豊富です。

おすすめ商品:アイ・スマート
この商品は、一条工務店の住宅展示場がほぼ標準仕様で建てられているため、完成後の住まいを具体的にイメージしやすい点が魅力です。

→一条工務店の間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

タマホーム

出典:タマホーム

タマホームは、ローコスト住宅メーカーの中でも特に知名度が高く、長期優良住宅対応の家づくりが可能です。

おすすめ商品:えがおの家
2023年に発売された「えがおの家」は、タマホームの最高スペック住宅で、HEAT20・G3水準(UA値0.23)を達成しています。

従来の高断熱住宅「大地の家」を超える性能で、快適な暮らしを提供します。

→タマホームの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

桧家住宅

出典:桧家住宅

桧家住宅は全館空調「Z空調の家」が特徴のハウスメーカーです。

リーズナブルな価格でありながら、全館空調システムを標準装備しており、快適な住環境を実現しています。

→桧家住宅の間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

4LDKの間取りを考える際によくある疑問・失敗例

4LDKの間取りを考える際の失敗例や、紹介しきれなかった質問や疑問をまとめてみました。

各部屋が狭くなりがち

3LDKから4LDKにする際、建物の大きさを変えずに部屋数を増やそうとすると、1部屋あたりの広さが十分に確保できないことがあります。

例えば、延床面積35坪の住宅で3LDKと4LDKを比較すると、LDKや収納スペースが犠牲になる場合があります。

出典:株式会社ヒノキヤグループ パパまるハウス

家事をしていると子どもに目が届かない

出典:アイフルホーム金沢北店・金沢南店

建築面積を抑えながら部屋数を増やすと、家事をしている間に子どもの様子が見えづらくなるレイアウトになることがあります。

小さなお子さんがいる家庭では、キッチンからLDK全体を見渡せるような設計が大切です。

将来使わない部屋が増える

出典:千葉県の一戸建て実例|株式会社 君津住宅

子どもが成長し独立した後、使わない部屋が増えてしまうことがあります。

2階に4部屋設けた場合、将来的に空き部屋が3つもできてしまうケースも少なくありません。

そのため、リフォームの可能性も考慮した計画が必要です。

4LDKと3LDKどちらがいいのか?

家族の生活スタイルや趣味によって、4LDKか3LDKかを選ぶポイントが変わります。

  • 荷物が多い家庭には、土間収納やファミリークローゼットを設けた3LDKがおすすめです。
  • 子どもが中学生以上であれば、それぞれが個室を持つ時間が増えるため、4LDKが適しています。
  • 小さな子どもがいる場合、大きな1部屋を設けて将来的に仕切れるようにする柔軟な設計も選択肢です。

4LDKの家を安く建てる方法

建築費用を抑えるには、以下の方法が有効です。

  1. 規格住宅の活用
    あらかじめ間取りが決まった規格住宅を選ぶことで、建築費を抑えることができます。ただし、完全自由設計ではないため、事前に仕様を確認しましょう。
  2. 建売住宅の購入
    すでに完成している建売住宅を購入することで、注文住宅に比べて費用を抑えることが可能です。

まとめ

4LDKの住宅は、幅広い家族構成やライフスタイルに対応できる人気の間取りです。

ただし、部屋数だけにこだわるのではなく、家事動線や将来のライフプランを考慮することが重要です。

今回ご紹介したハウスメーカーや間取りの考え方を参考に、ぜひ理想の住まいを実現してください。

4LDKのメリットとデメリットを簡単にまとめると、

メリットデメリット
・家族それぞれ個室を持つことができる
・趣味や来客用の部屋がつくれる
・将来家族が増えても対応しやすい
・子供が巣立ったあと空き部屋が増える
・家事動線が複雑になりやすい
・各部屋の面積が狭くなりがち

4LDKでも3LDKの場合だと4LDKにする方が建築費が高くなると思っている方も多いようですが、建物の面積が同じであれば、基本的な建築費は大きく違いません。

3LDKの注文住宅の価格相場と間取り例について

カテゴリー

3LDKの注文住宅を建てる際の価格相場と間取り例について、詳しくご紹介いたします。

SUUMOカウンターが実施したアンケート調査によると、注文住宅を建てる方のうち、23.3%が3LDKの間取りを選択しています。

このデータは、家づくりを検討されている方にとって非常に参考になるものです。

出典:【SUUMO】2000人に大調査!「間取り」「お金」「ダンドリ」スタンダード

また、3LDKの注文住宅における建築費用の相場や、住宅会社を選ぶ際のポイントについても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

3LDKの家に必要な広さや坪数

2022年に住宅金融公庫が「フラット35」の申込者を対象に行った調査によると、注文住宅の全国平均的な住宅面積は123.8㎡(約37.4坪)となっています。

この数値は、2014年度以降8年連続で減少傾向にあります。

さらに、国土交通省が策定した「住生活基本計画」に基づき、家族構成ごとに適した坪数と間取りの目安を以下の通りご紹介します。

家族構成建物の面積(坪数)間取りの目安
2人家族50㎡~75㎡(16.4坪~22.7坪)1LDK~2LDK
3人家族75㎡~100㎡(22.7坪~30.2坪)2LDK~3LDK
4人家族95㎡~125㎡(28.7坪~37.8坪)3LDK~4LDK
5人家族115㎡~150㎡(34.8坪~45.3坪)3LDK~5LDK

全国平均である123.8㎡(約37.4坪)は4人家族向けの広さに該当しますが、近年では3~4人家族で100㎡(約30坪)程度の注文住宅を建てるケースが増えています。

また、戸建てとマンションを比較しても、全体の広さが異なります。

例えば、戸建ての3LDKの平均は100㎡(約30坪)程度ですが、マンションの3LDKの平均は70㎡(約21坪)程度と言われています。この違いを具体的に間取り図で比較しながら解説します。

二階建てと平屋の比較

【3LDK、二階建て間取り図】

出典:【パパまるハウス】Urban アーバン

【3LDK、平屋の間取り図】

出典:【パパまるハウス】平屋

以下は、二階建てと平屋の3LDK間取りを比較したものです。

住宅タイプ延床面積坪数
二階建て101.80㎡30.8坪
平屋101.00㎡30.5坪

どちらも延床面積は30坪程度ですが、間取り図を見ていただければ、平屋の方がLDKや主寝室が広く取られていることがわかります。

一般的な階段は1階と2階を合わせて約2坪(4畳分)のスペースを必要とします。また、二階建てには2階のホールや通路も必要になります。

そのため、二階建てよりも平屋の方が3~4坪分の居住スペースを有効活用できるのです。

一戸建てとマンションの比較

【3LDK、二階建ての間取り図】

出典:【パパまるハウス】Urban アーバン

【3LDK、分譲マンションの間取り図】

出典:【ノムコム】特集コラム

次に、二階建ての注文住宅と分譲マンションの3LDK間取りを比較します。

住宅タイプ面積坪数
二階建て101.80㎡30.8坪
マンション70.00㎡21.2坪

マンションの3LDKは平均的に70㎡(約21坪)程度であるため、戸建て住宅の平均的な広さと比べると約9坪の差があります。この9坪は畳に換算すると約18畳分です。

3LDKの家を建てるのに必要な予算金額について

3LDKの家を建てる際に必要な予算金額について、延床面積30坪を基準にご説明します。

大手ハウスメーカーとローコスト住宅の費用比較

住宅の建築費用は、選ぶハウスメーカーや建物の構造、土地の有無によって大きく異なります。

以下に、大手ハウスメーカーとローコスト住宅、さらには構造別の価格相場を詳しく解説いたします。

【30坪の注文住宅を建てた場合の費用相場】

まずは、大手ハウスメーカーとローコスト住宅の費用相場を比較してみましょう。

業者タイプ本体工事価格(建物のみ)総建築費(建物+付帯工事+諸経費)
大手ハウスメーカー約2,400万円3,120万~3,250万円
ローコスト住宅約1,650万円2,145万~2,250万円

たとえば、積水ハウスや住友林業といった大手ハウスメーカーで30坪の3LDKを建てる場合、総建築費が3,000万円を超えることが一般的です。

一方、タマホームやレオハウスなどのローコスト住宅では、総費用を約2,200万円ほどに抑えることができます。

構造別の建築費用相場

次に、建物の構造による価格相場をご紹介します。

構造タイプ建物本体価格(目安)
木造住宅(建物のみ)1,650万~2,250万円
鉄骨住宅(建物のみ)2,400万円
鉄筋コンクリート住宅(建物のみ)2,700万円

木造住宅はローコスト住宅から大手ハウスメーカーまで幅広い選択肢があり、価格帯にも差があります。

一方、鉄骨住宅は木造よりも建築費が高くなる傾向にあります。

土地の有無による費用の違い

土地がある場合と、土地から購入する場合で予算は大きく異なります。

それぞれのケースについて解説します。

土地がある場合

土地をすでに所有している場合、土地代は発生しませんが、建物を解体する費用が必要です。

  • 解体費用:木造住宅30坪~40坪で約200万円
  • 測量費用:確定測量を行う場合、100万円以上かかることもあります。
土地を購入する場合

土地から購入する場合は、地域による地価の違いが費用に影響します。以下は主要都市の1坪あたりの土地価格相場です。

地域坪単価(目安)
東京都約383万円
大阪府約105万円
愛知県約73万円
福岡県約68万円
北海道(札幌)約26万円

例えば札幌市の中心部では、坪単価が35万~40万円程度となることがあります。

また、造成費用や水道・ガスの引き込み工事費用が追加で発生する場合もあります。

費用を抑えたい場合は、これらの工事が不要な分譲地の購入がおすすめです。

3LDK一軒家の人気間取り例

3LDKの注文住宅で人気の間取り例を、延床面積30坪~35坪程度を基準にご紹介します。

広いリビングを優先した間取り

出典:【パパまるハウス】BASIC ベーシック
  • ハウスメーカーパパまるハウス
  • 延床面積:109.68㎡(33.18坪)
  • 特徴:21.7帖の広いLDKが特徴的ですが、収納スペースがほとんどありません。1階に収納がないため、階段下スペースもトイレとして活用されています。

LDKを広くする場合、他のスペースを削る必要があります。

広いリビングに憧れる方は、このようなデメリットも考慮することが重要です。

各部屋を広くした間取り

出典:【トヨタホーム】家づくりtag
  • ハウスメーカー:トヨタホーム
  • 延床面積:99.60㎡(30.1坪)
  • 特徴:主寝室8.5帖、子供部屋5.9帖~6.2帖と広めの設計。ただし、2階の通路スペースを極力減らしており、部屋間の距離が近いため音の問題が発生する可能性があります。

家事効率を重視した間取り

出典:【クレバリーホーム】家づくりのお金
  • ハウスメーカー:クレバリーホーム
  • 延床面積:103.09㎡(31.17坪)
  • 特徴:水まわりが一箇所にまとまり、回遊動線が優れています。ランドリールームは1.5帖と広めで、洗面所が独立しているため使いやすい設計です。

開放感のある平屋の間取り

出典:【SUUMO】平屋で3LDKの間取りをつくるポイント
  • ハウスメーカー:桧家住宅
  • 延床面積:98.54㎡(29.8坪)
  • 特徴:18帖~20帖以上の広いLDKが確保され、コの字型の間取りでウッドデッキやテラスを設置することでさらに開放感を得られる設計です。天井を高くすることで、より広々とした印象を与えています。

予算や特徴別に見るおすすめのハウスメーカー

3LDKの新築マイホームを検討する際、木造住宅や鉄骨住宅といった建物の構造、大手ハウスメーカーやローコスト住宅メーカーの違いなど、多岐にわたる選択肢があります。

今回は、予算や特徴を考慮し、3LDKの注文住宅を建てる際におすすめのハウスメーカーを5社ご紹介します。

アキュラホーム

特徴
アキュラホームは、間取りの自由度が高い木造軸組工法を採用しているハウスメーカーです。

また、長期優良住宅の基準をクリアしており、安心して暮らせる住まいを提供しています。

おすすめ商品
「超空間の家」がおすすめです。

この商品は、独自技術で耐震性や耐風性を向上させ、天井高2.8mや約6mのワイド開口を実現しています。

さらに、木造住宅でありながら約30帖の無柱空間を可能にしており、鉄骨住宅にも劣らない大空間を提供します。

→アキュラホームの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

アイ工務店

特徴
アイ工務店は、自由設計と長期優良住宅の標準対応が魅力の住宅会社です。

おすすめ商品
「N-ees(ニーズ)」が注目商品です。この住宅は、2050年のカーボンニュートラル実現を目指し、省エネ性能を強化しています。

「W断熱」や「高性能トリプルガラスサッシ」を標準装備し、UA値0.4以下という高い断熱性能を実現しています。

→アイ工務店の間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

セルコホーム

特徴
セルコホームは、カナダの輸入住宅を提供するハウスメーカーです。

施工にはツーバイフォー(2×4)やツーバイシックス(2×6)工法を採用し、高い耐震性や気密性を誇ります。

おすすめ商品
「THE HOME(ザ・ホーム)」が人気商品です。

外観やインテリア、窓、玄関など、5つのポイントを自由に選べる設計が特徴で、オリジナルの家づくりが可能です。

→セルコホームの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

トヨタホーム

特徴
トヨタホームは、鉄骨住宅を得意とするトヨタグループのハウスメーカーです。

地震に強い鉄骨構造で、業界でも最高水準の耐震性を実現しています。

特に敷地が狭い都心部に適した3階建て住宅の建築にも対応しています。

おすすめ商品
「シンセシリーズ」がおすすめです。

このシリーズは、鉄骨ラーメン構造を採用し、柱と梁の接合部を強化。標準仕様で耐震等級3をクリアしており、地震に強い住宅を提供しています。

→トヨタホームの間取りや坪単価の解説はこちらのページへ

3LDKの間取りを考える際の失敗例と疑問

3LDKの間取りを考える際には、家族のライフスタイルや将来的な住まい方を見据えることが重要です。

しかし、よくある失敗や疑問点を事前に知っておくことで、理想的な住まいを実現するための参考になります。

エアコンが効きづらい

出典:【IZILOOK】知っておきたい!リビング階段にドアを付けるときの4つの方法

対策
気密性の高い住宅を選ぶことや、リビング階段にドアを設置するなどの工夫が必要です。

子どもに目が届かない

出典:【アイフルホーム 金沢北店・金沢南店】家づくりコラム

問題点
広いLDKを希望するあまり、L字型の間取りにするとキッチンから子どもの様子が見えにくくなることがあります。

来客用の部屋がない

出典:【ホームプロ】和風リフォームの基礎知識

問題点
3LDKでは部屋数が足りず、来客時に対応できないケースがあります。

対策
リビングに小上がりの畳スペースを設けることで、ゲスト用の寝室として活用できます。間仕切りやロールスクリーンを設置すれば、プライバシーも確保できます。

将来の用途を考慮しない

問題点
将来、親との同居を考えていながら部屋の設計が不十分だと、リフォームが必要になりコストがかかることがあります。

対策
例えば、1階に広いファミリークローゼットを作り、将来は親の部屋に転用するなど、柔軟な設計を心がけましょう。

3LDKと4LDK、どちらが良いのか?

家族構成やライフスタイルによって、3LDKと4LDKのどちらが適しているかは異なります。

例えば、荷物が多い家庭や趣味が多い場合には、4LDKで収納部屋を確保することをおすすめします。

一方、広いリビングで家族団らんを楽しみたい場合は、3LDKが適しているでしょう。

3LDKの家を安く建てる方法

3LDKの家を安く建てたい場合、以下の方法があります。

  • 規格型住宅を選ぶ
    建築費を抑えるためには、あらかじめ間取りが決まっている規格型住宅を選ぶのが有効です。ただし、自由な設計はできません。
  • 建売住宅を購入する
    すでに建築済みの建売住宅を購入することで費用を抑えることができます。

まとめ

建築コストやライフスタイルを考慮しながら、間取りやハウスメーカーを慎重に選ぶことが大切です。

平屋や2階建てとの相性も良いため、家族の将来を見据えた住まいづくりを実現してください。

3LDKのメリットとデメリットを簡単にまとめると

メリット
  • 建築費を抑えることができる
  • リビングや部屋を広めにつくれる
  • 趣味や来客用の部屋がつくれる
  • 家事動線がつくりやすい

 

デメリット
  • 来客用の寝室がない
  • 子供が増えたとき部屋が足りない
  • 親世帯との同居には不向き
  • 分譲マンションと比較されやすい
  • 売却するとき4LDKに比べて売れづらい

3LDKの注文住宅にかかる建築費用は、ハウスメーカーや建物の性能などで変動します。

ただ建物本体の建築費だけを比較するのではなく、建物の性能や間取りのバランスも考えコストパフォーマンスの高い家づくりを心がけましょう。

40坪の家だと狭い?二階建て、平屋の間取り例と新築の価格目安

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国土交通省の「住生活基本計画」によると、家族が快適に暮らせる住宅の広さは「25㎡×世帯人数+25㎡」とされています。

フラット35利用者調査(2020年度)でも、注文住宅の平均床面積が124.4㎡(約38坪)とされており、40坪前後の家が多くの家族に適した広さであることがわかります。

今回は40坪の注文住宅を建てるのに必要な予算、人気の間取りなどを解説するので、ぜひ参考にしてください。

40坪の家を建てるのに必要な予算相場は?

注文住宅を建てる際には、「坪単価×家の広さ(坪数)」だけでなく、以下の3つの費用が必要です。

  1. 本体工事価格(建物を建てるための直接費用)
  2. 付帯工事費(地盤改良や引き込み工事、外構工事など建物に付随する費用)
  3. 諸経費(火災保険、登記費用、住宅ローン手数料など)
総費用=「本体工事価格」+「付帯工事費」+「諸経費」

たとえば、坪単価60万円で40坪の家を建てた場合、以下のような総費用が必要です。

坪単価60万円×40坪=2,400万円
付帯工事費 約480万円
諸経費   約240万円
総費用   2,400万+480万+240万=3,120万円

土地を購入する場合は、さらに土地の費用が加算されます。

費用の種類主な内容
本体工事費建物を建てるために直接的に必要な材料や施工費など

・基礎工事
・木工事
・内装
・足場など
付帯工事費建物に付帯(関連)した費用という意味

・地盤改良費
・ガス・水道・電気などの引き込み工事費
・駐車場や塀などの外構工事費のこと
諸経費工事以外でかかる費用という意味

・火災保険
・住宅ローン手数料
・登記費用
・土地購入時の仲介手数料など

初めて家を建てる場合、予算の全体像を把握するのが難しいこともあります。

その際には、LIFULL HOME’Sの「予算シミュレーター」を利用するのがおすすめです。

このツールを使えば、月々の支払額から逆算して必要な予算を把握することができ、理想の家づくりをスムーズに進められます。

では上記を把握した上で、ハウスメーカーの価格帯別に必要な費用相場を確認していきましょう。

ローコスト住宅メーカーの場合

ローコストのハウスメーカーで40坪の家を建てた場合の目安費用は下記となります。

種類本体工事価格総費用の目安
平屋1,800万円2,340万円
部分2階※①1,680万円2,184万円
2階建て1,600万円2,080万円
3階建て1,880万円2,444万円
※①部分2階とは1階20坪・2階10坪のように、2階の床面積が小さい家のことです。

ローコストメーカーでは、坪単価が40~50万円程度で40坪の家を建てることが可能です。

総費用の目安は2,100万円~2,500万円となります。以下に代表的なローコストメーカーを紹介します。

※下記で紹介する以外にも「ローコスト住宅で人気のハウスメーカーは?」のページで色々と解説しているので、興味がある人は参考にしてください。

アキュラホーム

出典:アキュラホーム
社名株式会社アキュラホーム
本社住所東京都新宿区西新宿2-6-1
坪単価45万~60万円
工法木造軸組在来工法
オリコン満足度調査15位(2022年)
ホームページhttps://www.aqura.co.jp/

アキュラホームは、コストパフォーマンスが良い注文住宅を提供するハウスメーカーです。

マイクロソフトはかつて「ローコスト住宅」の先駆けとてきましたが、最近では太陽光システムや全館空調などの省エネ住宅にも開発力を入れています。住宅の提案にも積極的です。

そのため、アキュラホームは現在「ローコスト」というよりも、ミドルコストのハウスメーカーとして認識されようとなっています。

適正価格で高性能住宅を建てたい方には、ぜひおすすめの選択肢です。

アイフルホーム

出典:アイフルホーム
社名株式会社LIXIL住宅研究所 (アイフルホームカンパニー)
本社住所東京都江東区亀戸1-5-7
坪単価40~65万程度
工法木造軸組工法
オリコン満足度調査15位(2022年)
ホームページhttps://www.eyefulhome.jp/

アイフルホームは、日本臨時木造住宅のフランチャイズ制を導入したパイオニアです。

国内には約180の加盟店があり、全国どこでも安定した品質の住宅を提供しています。

また、アイフルホームを運営するのは、住宅設備業界で最も手に優しいLIXILグループです。

同グループには「GLホーム」や「フィアスホーム」などもあって、幅広い選択肢が魅力です。

リーズナブルな価格で安心できる家づくりを考えている方に適したハウスメーカーです。

タマホーム

出典:タマホーム
社名タマホーム株式会社
本社住所東京都港区高輪3丁目22番9号 タマホーム本社ビル
坪単価38万~50万円
工法木造軸組工法
オリコン満足度調査21位(2022年)
ホームページhttps://www.tamahome.jp/

タマホームは、ローコスト住宅の先駆者として知られるハウスメーカーです。

シンプルで良質な住宅を低価格で提供しており、幅広い世代からサポートされています。

注目の商品としては、標準仕様が充実している「大安心の家」があります。

さらに、寒冷地向けには高断熱住宅「大地の家」も人気です。地域の特性や予算に応じて最適な住宅を提案してくれるのが強みです。

特に初めて家を建てる方や、コストを重視したい方におすすめです。

まとめ

これら3社は、それぞれの特徴的な強みを持ったハウスメーカーです。

  • アキュラホーム:高性能で自由度の高い家づくりを適正価格で提供
  • アイフルホーム:フランチャイズ制を活用したコスト効率の良い家づくり
  • タマホーム:ローコスト住宅のパイオニアで、低価格ながら高品質な家づくり

私たちの予算やライフスタイルに合ったメーカーを選び、失敗のない家づくりを目指しましょう。

カタログを取り寄せたり、展示場を訪れることで、より具体的なイメージが湧きやすくなります。

ミドルコスト住宅メーカーの場合

ミドルコストのハウスメーカーで40坪の家を建てた場合の目安費用は下記の通りです。

種類本体工事価格総費用の目安
平屋2,520万円3,276万円
部分2階2,440万円3,172万円
2階建て2,400万円3,120万円
3階建て2,600万円3,380万円

ミドルコストメーカーの平均坪単価は50~70万円程度です。

以下に代表的なメーカーを紹介します。

クレバリーホーム

出典:クレバリーホーム
社名株式会社クレバリーホーム
本社住所千葉県君津市東坂田4丁目3番3号 4階
坪単価50万円~70万円
工法木造軸組工法
オリコン満足度調査12位(2022年)
ホームページhttps://www.cleverlyhome.com/

クレバリーホームは、高級感のある外壁タイルが特徴のハウスメーカーです。

全国にフランチャイズ制を導入しているため、47都道府県すべてで家を建てることが可能です。

2022年3月時点で、全国に154店舗を展開しており、地域密着型のサービスと全国的なものネットワークの両方を持っています。

また、クレバリーホームは「グッドデザイン賞」や「キッズデザイン賞」を複数回受賞しており、デザイン性だけでなく機能性にも優れた家づくりが評価されています。

ヤマダホームズ

出典:ヤマダホームズ
社名株式会社ヤマダホームズ
本社住所群馬県高崎市栄町1番1号
坪単価48万円~70万円
工法木造軸組工法、2×4、2×6、木質系プレハブ
オリコン満足度調査23位(2022年)
ホームページhttps://yamadahomes.jp/

ヤマダホームズは、「暮らしに合わせた住まいのかたち」をテーマに、家族それぞれのライフスタイルに最適な住まいを提案するハウスメーカーであり、長く安心して暮らせる住まいを提供しています。

また省エネ設計や、家電付きのパッケージプランなどが人気です。

ヤマダホームズは、多様な工法を採用しており、木造軸組工法や2×4工法、さらには木質系プレハブにも対応しています。

これにより、自由度の高い設計が可能です。対応できるため、初めて家を建てる方法からリフォームを検討している方まで、多くの人に選ばれています。

トヨタホーム

出典:トヨタホーム
社名トヨタホーム株式会社
本社住所愛知県名古屋市東区泉1丁目 23番 22号
坪単価55万円~80万円
工法鉄骨系プレハブ
オリコン満足度調査11位(2022年)
ホームページhttps://www.toyotahome.co.jp/

トヨタホームは、その名の通り、世界的な自動車メーカーであるトヨタグループが取り扱うハウスメーカーです。

「トヨタクオリティ」を住宅にも反映し、丈夫で高品質な住まいを提供しています。

トヨタホームが求める3つの安心は、以下の通りです。

  1. 建てるときの安心:トヨタグループの技術力を活かした高品質な施工
  2. 建てたあとの安心:長期保証とアフターサポートが充実
  3. トヨタグループの総合力で支え続ける安心:資材調達から施工、アフターメンテナンスまで一貫体制

トヨタホームは、鉄骨系プレハブ工法を採用しており、耐震性や耐久性が非常に高い住宅を実現しています。

戦後の焼け野原をみてトヨタ創業者の豊田喜一郎氏が感じたのは「燃える家ではダメだ」という思い。

それはトヨタホームが今でも掲げている家づくりの原点になっており鉄骨住宅に強いこだわりを持っております。

また、トヨタグループのDNAを活かし、世界基準のモノづくりを住宅にも応用。

デザイン性と機能性を両立した家づくりが特徴です。トヨタホームは、長期的な住み心地や資産価値を重視する方にぴったりの選択肢を考えます。

まとめ

これら3社にはそれぞれの強みがあります。

  • クレバリーホーム:高級感のある外壁タイルと全国対応のフランチャイズシステムが特徴
  • ヤマダホームズ:ヤマダ電機の知恵を相談、家電と住まいを融合させた提案が得意
  • トヨタホーム:トヨタグループの技術力を活かした高品質な鉄骨住宅が魅力

私たちの予算やイメージをする住まいのスタイルに合わせて、それぞれのハウスメーカーを検討してみてください。 まずはカタログを取り寄せ、具体的なところから始めましょう。

大手ハウスメーカーの場合

大手ハウスメーカーで40坪の家を建てた場合の目安費用は下記となります。

種類本体工事価格総費用の目安
平屋3,200万円4,160万円
部分2階3,120万円4,056万円
2階建て3,000万円3,900万円
3階建て3,400万円4,420万円

大手ハウスメーカーでは、坪単価が70~100万円と高めですが、その分ブランド力や高品質な家づくりが特徴です。

三井ホーム

出典:三井ホーム
社名三井ホーム株式会社
本社住所東京都新宿区西新宿2-1-1 新宿三井ビル53階
坪単価70万円~100万円
工法2×4、2×6(プレミアム・モノコック構法)
オリコン満足度調査6位(2022年)
ホームページhttps://www.mitsuihome.co.jp/home/

三井ホームは、その名の通り三井グループが展開する高級ハウスメーカーで、特に開業医や弁護士といった高成果層にサポートされています。

三井ホームの特徴は、各分野のプロフェッショナルが連携して住まいを建築デザインするポイントです。

外観から内装、庭のデザインに至るまで、完全オーダーメイドの住まいを実現しています。

また、三井ホームが独自に開発した「プレミアム・モノコック構法」は、従来の2×4工法をさらに進化させたものです。

この工法により、高い耐震性と耐久性を備えた家を建てることができます。

さらに、全館空調システム「スマートブリーズ」を組み合わせた住宅は、高気密・高断熱で快適な室内環境を実現できます。

これらの特徴から、三井ホームは「デザイン性」と「住み心地の良さ」を両立させた高品質な住宅を提供するハウスメーカーとして高い評価を受けています。

三菱地所ホーム

出典:三菱地所ホーム
社名三菱地所ホーム株式会社
本社住所東京都新宿区東京都新宿区新宿6-27-30 新宿イーストサイドスクエア7階
坪単価70万円~90万円
工法2×4、2×6工法
オリコン満足度調査圏外 ※高評価企業ランクイン
ホームページhttps://www.mitsubishi-home.com/

三菱地所ホームは、日本を代表する三菱地所グループが今後の住宅事業部門で、グループ唯一のハウスメーカーです。

不動産総合デベロッパーとしての経験と実績を踏まえ、個人向けの注文住宅を提供しています。

エアロテックは、一年を通して家全体を快適な温度に置くことができる空調システムで、特に夏の暑さや冬の寒さが厳しい地域でその真価を発揮します。

家のどこにいても温度差を感じにくいため、高齢者や子どもがいる家庭にも安心です。

また、2×4や2×6工法を採用し、耐震性や断熱性能を高めた住宅を提供しています。

その屋根、デザイン性にもこだわり、決められた住宅をご提案してくれるポイントが魅力です。

ただし、営業拠点は2022年時点で関東地方と近畿地方に限定されています。

これらのエリアで家を建てる場合には、非常に頼りになる選択肢ですが、他の地域で検討する場合は注意が必要です。

まとめ

三井ホームと三菱地ホームは、どちらも高品質な住宅を提供するハウスメーカーで、それぞれ得意分野があります。

  • 三井ホーム:デザイン性を重視した完全オーダーメイド住宅が魅力。建築家とデザイナーが連携して、家全体の調和を図った美しい住まいを実現します。
  • 三菱地所ホーム:全館空調システム「エアロテック」を中心に、高気密・高断熱で快適な住まいを提供します。温度差のない快適な環境を求めるご家庭におすすめです。

これから選ぶか、予算や地域性、自分たちが重視したいポイントをよく考えて検討することが大切です。

まずはカタログを取り寄せたり、モデルハウスを見学して具体的なイメージを進めることをおすすめします。

快適な家をつくるための間取り見本

今回は、40坪の家を建てる際のさまざまな間取りパターンを紹介します。

具体的な間取り例とともに、家づくりで注意すべきポイントやアドバイスを詳しく解説します。

事前に十分な情報収集を行うことで、理想の住まいに近づけることができます。

近くに展示場がない場合でも、LIFULL HOME’Sなどのポータルサイトを利用して、気になるハウスメーカーのカタログを取り寄せるのがおすすめです。

無料で取り寄せられるカタログを基に、自分の希望や予算に合った間取りを探してみましょう。

2階建ての間取り例

出典:1200の間取り|住友林業の家
社名住友林業
商品名Forest Selection BF
延床面積129.18㎡(39.06坪)
間取り4LDK

1階と2階の面積がほぼ同じシンプルな構造は、建築コストを抑えられる上、耐震性にも優れています。

この例では、1階に独立した和室を設け、祖父母が泊まれるスペースや客間として活用できます。

また、2階には大型収納があり、荷物の多い家庭でも安心です。

注意点として、玄関が少し狭く感じられる点と、収納が全体的にやや少ない点が挙げられます。

玄関周りに靴やコートを収納できるスペースがあると、さらに便利になるでしょう。

部分2階の間取り例

出典:【SUUMO】【兵庫県×1000万円台×約40坪×間取り図】デザイン、広さ、予算すべてを叶えた理想の実例
社名タツノコホーム
商品名プレスト
延床面積135.80㎡(41.0坪)
間取り5LDK

「部分2階」とは、1階の床面積が広く、2階の床面積が狭い構造のことです。

この例では、1階に広々としたLDKを設け、2階には必要最低限の部屋を配置しています。

リビングを家族の中心にしたい方や、小さなお子さんがいる家庭におすすめです。広い空間が確保されているため、家族全員が快適に過ごせます。

平屋の間取り例

出典:平屋の住まい-パナソニックホームズ
社名パナソニックホームズ
商品名ウチとソトをつなぐ平屋
延床面積128.47㎡(38.86坪)
間取り3LDK

この例では、玄関横に洗面台を設置して帰宅後すぐに手洗いうがいができる工夫や、キッチン横に設けた見守りスペースなど、家事や育児がしやすい動線が特徴です。

また、LDKから繋がるウッドデッキが設置されており、室内と室外のつながりを感じられる点も魅力的です。

庭やウッドデッキでのアウトドアリビングを楽しみたい方におすすめです。

3階建ての間取り例

出典:【SUUMO】忙しい共働き家族にうれしい工夫や収納を随所に。約31坪の敷地を生かしたスタイリッシュな3階建
社名セキスイハイム
商品名デシオ
延床面積136.86㎡(41.4坪)
間取り4LDK

3階建て住宅は、土地が狭い場合でも広い住居面積を確保できるのが利点です。

この間取りでは、1階に祖父母の部屋や水まわりを設置し、2階にLDK、3階に子ども部屋や趣味の部屋を配置しています。

また、階段の移動が増えるため、階段の幅や手すりの設置にも注意しましょう。

ワンポイントアドバイス

1. 事前調査が成功の鍵

間取りを決める際には、実際の展示場に足を運んで空間の広さを体感するのが一番です。近くに展示場がない場合でも、ポータルサイトで取り寄せたカタログを見比べながら、自分たちの暮らしに合った間取りを考えましょう。

2. 優先順位を決める

すべての要望を叶えるのが難しい場合は、家族にとって何が一番大切かを話し合い、優先順位を決めておきましょう。たとえば、LDKの広さ、収納スペースの確保、家事動線の良さなど、家族ごとに異なるポイントを整理しておくとスムーズに進みます。

3. 将来を見据える

子どもが成長した後や老後の暮らしなど、将来を見据えた間取りにすることも大切です。可変性のある部屋や収納の多い家は、長期的に見ても住みやすい家になるでしょう。

おしゃれでカッコいい家の間取り例

これまでは比較的オーソドックスな間取りを中心に紹介してきましたが、今回はおしゃれさやデザイン性、そして独創性にこだわった間取り例を紹介します。

個性を出したい方や、「他とは違う家に住みたい」と考えている方はぜひ参考にしてください。

特におしゃれな家を目指す場合、ハウスメーカー選びが重要です。それぞれ得意分野が異なるため、まずはカタログを取り寄せて、メーカーの特徴や提案力をしっかり比較してみましょう。

ハウスメーカーごとの得意なスタイルやプランを知ることで、理想の住まいづくりがスムーズになります。

近くにモデルハウスがない場合でも、ポータルサイトを利用すれば無料でカタログを取り寄せられるので、ぜひ活用してみてください。

外観がカッコいい回遊動線の家

出典:【SUUMO】【2500~2999万円/収納充実/家事動線】行き止まりのない間取り。ワンフロアでも過ごせる快適ライフ
社名ユニバーサルホーム
商品名ビー・コンフィ
延床面積136.50㎡(41.2坪)
間取り4LDK

この住宅の最大の魅力は、屋根に向かってのびる傾斜外壁という珍しいデザインです。

間取りの工夫としては、共働きの夫婦が家事を楽にするために設計された「回遊動線」です。

玄関の土間収納、近くのファミリークローゼット、キッチンや水回りをつなぐ動線がスムーズで、日常の動きやすさが考慮されています。

2階のトイレの配置も各部屋から独立しており、使いやすい間取りです。

シンプルだけどセンスのよい間取りの家

出典:人気間取りベスト20 on Instagram〜著作権フリーの間取り20選〜|間取り03
社名不明
商品名不明
延床面積132.23㎡(40.0坪)
間取り4LDK+書斎

1階の中心に配置されたファミリークローゼットが特徴的な間取りです。

このクローゼットが目隠しの役割を果たしており、トイレや洗面所への出入りがリビングから見えにくくなっています。

キッチンを中心に回遊できる間取りはよく見かけますが、ファミリークローゼットを中心にした動線設計は珍しく、家事効率の良さが際立っています。

オシャレなR外壁の家

出典:8匹の愛猫たちと共に暮らす、吹き抜け空間に“技あり”の3階建て。|トヨタホーム
社名トヨタホーム
商品名エスパシオEF
延床面積136.76㎡(41.37坪)
間取り5LDK

この住宅の目玉は、曲線を描くR外壁です。

美しいデザインが近所でも目を引き、唯一無二の外観に仕上がっています。

間取りの特徴は、夫婦2人と愛猫8匹が快適に暮らすために設計された動物目線の工夫です。

ただし、1階のトイレの配置や収納スペースの不足が少し気になります。

凛とした佇まいが目を引く平屋の邸宅

出典:【SUUMO】天井高4.6mの開放的な空間、ピアノの音色が響くリュクスな平屋の住まい
社名アーキテックプランニング
商品名classS
延床面積138.09㎡(41.7坪)
間取り3LDK+多目的スペース

天井高4.6mのLDKが最大の特徴です。

大きな窓や開放的な空間設計により、面積以上の広さを感じさせます。

玄関にはシューズクローゼットや物置スペースが設けられ、収納面でも優れています。

LDKには多目的ルームが併設されており、ピアノや趣味のスペースとして活用可能です。

40坪の完全分離二世帯住宅

出典:【SUUMO】標準仕様でこだわりを叶えた充実のメゾネット型二世帯住宅
社名アイ工務店
商品名二世帯住宅
延床面積132.48㎡(40.0坪)
間取り2LDK+小屋裏×2世帯分

完全分離型の二世帯住宅で、左右対称の総二階建ての間取りが特徴です。

ただし、3階部分の小屋裏部屋については、親世帯ではなく子世帯のスペースとして割り当てたほうが良いかもしれません。

高齢者にとって、階段を頻繁に上り下りするのは負担になる可能性があるためです。

間取りで失敗しないための注意点

家づくりを進める際に特に気を付けたいのが間取りです。

ここでは、40坪の家づくりで失敗しやすいポイントを具体的に挙げながら、失敗を防ぐための工夫やアドバイスをご紹介します。

これからマイホームを建てる方は、ぜひ参考にしてください。

間取りで一番後悔しやすいポイントは「収納」

多くの方が注文住宅を建てた後に「収納で失敗した」と後悔しています。

その原因の一つは、実際にモノを収納してみないと、収納スペースの広さや使い勝手をイメージしづらいことです。

具体的な失敗例としては以下のようなものがあります。

  • 玄関近くにコートをかけるような収納スペースもつくっておくべきだった
  • クローゼットの奥行やパイプの高さまで考えなく使いづらい
  • リビングに収納が少なく、子どものおもちゃなどが散らかる
  • キッチンパントリーが小さすぎて使いづらい

これらを防ぐには、「この収納には何を入れるのか」を具体的にイメージしながら設計することが大切です。

特にキッチン周りは家全体で最も収納スペースが必要な場所なので、計画時にはひと回り大きめにしておくことをおすすめします。

洗面脱衣所の広さに注意

出典:ホームランドリー化計画|リンナイ

最近人気の設備として、ガス乾燥機「乾太くん」があります。

このような乾燥機を導入する場合、従来よりも洗面脱衣所を広く設計する必要があります。

これにより、洗面脱衣所が快適に使えるだけでなく、収納や家事スペースも充実させることができます。

乾燥機設置時の注意点

乾燥機を設置する際には専用の設置台を使うことが一般的ですが、高さが問題になることがあります。

特に身長160㎝以下の方には設置台が高すぎて使いづらいという声もあります。

出典:乾太くんをご検討の方へ-リンナイ

この場合、大工さんに相談して造作家具として設置台を作ってもらう方法があります。

出典:乾太くんをご検討の方へ-リンナイ

自分の使いやすい高さで設計してもらうことで、ストレスを軽減できます。

少し追加費用はかかりますが、長く使うことを考えれば満足度は高いでしょう。

リビング階段のデメリットを理解しておく

リビング階段は、デザイン性や開放感があり人気がありますが、注意すべきデメリットもあります。

特に以下の点に気を付けましょう。

  • 熱、音、臭いが階段を通じて2階に伝わりやすい
  • 夜間に来客があった際、子どもが階段を使いづらい
  • 階段の位置が固定されるため、2階の間取りが制約される

こうした問題を軽減するには、リビング階段の上り口に引き戸を設置する方法があります。

これにより、熱や音、臭いの流出を抑えることができます。

また、リビング階段を採用する際は、2階の間取りも含めて慎重に検討することが大切です。

出典:リビング階段に引戸を設けて、暖かリビングに。|LIXILリフォームショップ

営業マンが作成した間取りには要注意

間取りの失敗例としてよくあるのが、「最初に提案された間取りプランから大幅に変更になった」というケースです。

多くの住宅会社では、最初に営業マンが簡単なプラン図を作成します。

こうしたトラブルを防ぐには、家づくりの初期段階で「家づくりアドバイザー」に相談する方法があります。

たとえば、「HOME4U家づくりのとびら」では、無料で家づくりプランを作成してもらえます。事前に作成してもらったプランを基にハウスメーカーと打ち合わせを進めれば、大幅な変更のリスクを減らすことができます。

スケジュールに余裕を持つことが大切

マイホームづくりで失敗や後悔を防ぐためには、十分なスケジュールを確保することも重要です。

以下のようなケースでは、特に注意が必要です。

  • 「子どもが小学校に上がるまでに引っ越したい」
  • 「補助金の申請期限までに契約を完了したい」

こうした理由でスケジュールに追われると、間取りや設備に妥協してしまいがちです。

一般的に、マイホームの計画から完成までは最低でも6か月かかります。

よくある質問

40坪の注文住宅について、多くの人が疑問に感じるポイントをいくつかピックアップしました。

それぞれの質問にわかりやすく回答し、失敗を防ぐための参考になる情報をお伝えします。

40坪以上の家は固定資産税が高いって本当?

出典:気になるマイホームの税金|(株)細田建設

「40坪を超えると税金が高くなる」という話を耳にすることがありますが、これは正確ではありません。

多くの場合、この話は固定資産税に関することだと思われます。

新築住宅には、建物が完成してから一定期間、固定資産税が軽減される措置があります。

ただし、この軽減措置が適用されるのは建物の床面積が120㎡(約36.2坪)までです。

これを超える部分には軽減措置が適用されず、通常の固定資産税が課されます。

具体例で解説します

  • 床面積が160㎡(約48.5坪)の新築住宅を建てた場合
  • 本来の固定資産税額が16万円だとします

軽減措置が適用される120㎡分:
16万円 × 120㎡ ÷ 160㎡ = 12万円
これが2分の1に減額され、6万円になります。

軽減措置が適用されない40㎡分:
16万円 × 40㎡ ÷ 160㎡ = 4万円

結果、軽減措置適用後の固定資産税は 6万円 + 4万円 = 10万円 となります。

軽減措置が終了すれば全体に通常の税金がかかりますが、初期の負担が軽減されるのはありがたいですね。

2階にトイレは必要ですか?

将来的に子どもが巣立って2階を使わなくなる可能性もありますが、逆にご両親との同居などで家族が増える可能性も考えられます。

また、急病時や足腰が弱ったときでも、各階にトイレがあると非常に便利です。

ポイント:リフォーム費用と新築時の費用の違い

  • 新築時に2階トイレを設置する場合、費用は約20~30万円程度
  • 後からリフォームで追加する場合、配管工事や壁の設置などが必要になり、100万円以上かかることも

将来のライフスタイルの変化を考慮すると、新築時に設置しておくのが費用的にもお得です。

断熱玄関ドアって必要ですか?

出典:YKK AP 製品安全への取り組み

最近の高気密・高断熱住宅では、窓の断熱性能に注目が集まっています。

しかし、意外と見落とされがちなのが玄関ドアです。

断熱玄関ドアの価格

  • 断熱性能が高い玄関ドアの価格は、50万~70万円ほどが相場
  • 標準仕様のドアと比べると、かなり高額です

高性能な断熱玄関ドアを導入すれば冷暖房効率が上がり、快適性も向上します。

ただし、コストがかさむため、予算に応じて慎重に選ぶ必要があります。

玄関ドアにこだわりたい方は、性能だけでなくデザインや価格も比較検討することをおすすめします。

まとめ

40坪の注文住宅は間取りの自由度が高い反面、固定資産税や設備選び、間取りの工夫など考えるべきポイントも多くあります。

今回のポイントを整理すると以下のようになります。

  1. 固定資産税は120㎡(36.2坪)を超える部分に通常税率が適用される
    軽減措置期間を利用して初期の負担を軽減できます。
  2. 2階にトイレを設置するか迷ったら、新築時に設置するのがおすすめ
    将来の家族構成の変化を考慮し、リフォーム費用を抑えられるよう計画しましょう。
  3. 断熱玄関ドアは快適性を上げるが高額なので予算と相談する
    冷暖房効率や室内環境を考えつつ、必要性を検討してください。

注文住宅を建てる際は、ハウスメーカーや工務店としっかり話し合い、可能な限り具体的なプランを立てることが重要です。

たくさんの情報を集め、自分たちのライフスタイルに合った家づくりを目指しましょう。失敗を防ぐカギは下調べと事前計画です。