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コラム

マンションを貸す前に知っておきたい!契約から費用・税金の計算までの流れ

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「親からマンションを相続したら、自分は住む予定がないので貸し出したい」と考えたことはありませんか?

ここでは、法人が運用する「収益目的の一棟マンション」ではなく、個人が所有する「住宅用の部屋」を貸し出す場合に焦点を当てています。

マンションを貸し出す際には、収益面だけでなく、契約や管理においても重要なポイントがたくさんあります。トラブルを避け、安心して賃貸経営を続けるためにも、事前にしっかりと準備を進めましょう。

自宅マンションを賃貸に出すまでの基本的な流れ

自宅のマンションを賃貸として出す際は、主に4つのステップがあります。

それぞれの手順を詳しく見ていきましょう。

  • 収益や手取り額を試算する(収支シミュレーション)
  • 不動産会社と契約し、入居者募集を準備する
  • 入居者の審査を行い、賃貸契約を締結する
  • 入居後の管理業務や対応を行う

決めや手取り額を試算する(収支シミュレーション)

マンションを貸し出す際は、まず「どのくらいの家賃収入が見込めるのか」や「どの程度の費用がかかるのか」を試算することが重要です。

この収入と支出を試算することで、不動産投資でいう「利回り」というものを知ることができます。

📌利回りとは

投資金額に対する収益の割合を数値化したものです。

ローンの残債や管理会社への管理料、固定資産税などの支出に対しての収益(家賃)を計算することで、年間利回りを算出することができます。

【計算式】
利回り=(年間収入-諸経費)÷(物件価格+購入時の諸経費)×100

今回は投資目的の物件ではなく、個人所有のマンションを賃貸するという前提なので、そこまで利回りにこだわる必要はありませんが、あまりに低い利回りでは手元にお金が残りません。

一般的な不動産投資であれば、利回り8%以上が理想と考えられていますが、これは地域によっても大きく変わるので、とりあえずは目安程度に考えておきましょう。

家賃相場の調査方法

家賃設定は、近隣物件の相場を調べることが大切です。

次のような方法で相場を調査できます。

  • 不動産会社に家賃査定を依頼する
  • インターネットで近隣の賃貸物件情報を徹底調査
  • 複数の不動産会社から見積りを比較する

不動産会社に査定を依頼する場合は、1社だけでなく複数の会社からシミュレーションを出してもらうのがおすすめです。 複数の査定結果を比較することで、より適切な家賃設定ができるでしょう。

今年は、オンラインの見積り比較サービスを活用することで、複数社の査定を簡単に比較できます。 例えば、「マンションナビ」などのサイトを利用すれば、物件情報を入力するだけで賃貸と売却の両方の査定を依頼できます。

不動産会社と契約し、入居者募集を準備する

家賃収入と経費の目安がつき、収支の目安が立ったら、次は不動産会社と契約し、入居者募集の準備を進めます。

不動産会社選びが賃貸経営成功の鍵

不動産会社は、入居者募集だけでなく、賃貸契約や物件管理などをサポートしてくれる心強いパートナーです。 ただし、不動産会社によって得意分野やサービス内容は異なります。

不動産会社を選ぶ際のポイント

  • 賃貸物件の掲載数をチェックする
    その会社が賃貸物件を多く占めているかどうかを確認します。 賃貸仲介の実績が豊富な会社は、入居者探しや管理業務に強い傾向があります。
  • 複数の会社に相談する
    地元の不動産会社だけでなく、全国展開の大手不動産会社にも相談し、対応や提案内容を比較しましょう。 大手不動産会社は集客力が高いため、入居者が早く見つかる可能性が考えられます。
  • 管理業務の内容と料金を比較する
    月額管理料金の相場は家賃の5%~7%程度です。契約内容や管理範囲(クレーム対応、家賃回収、物件巡回など)をしっかり確認しましょう。

管理会社の利用は必要ですか?

賃貸経営では、「不動産会社」と「会社」という言葉を管理する機会があります。

一般的な役割は以下の通りです。

  • 不動産会社:入居者募集、契約手続きの仲介を担当
  • 管理会社:入居後のクレーム対応、家賃回収、退去時立ち合いなどを担当

多くの場合、不動産会社が管理業務も兼ねることがありますが、別々に依頼することも可能です。

管理会社を利用せず、自主管理を行うこともできますが、クレーム対応や家賃回収などの負担が大きいため、初心者の方には管理会社の利用をおすすめします。

月々の管理料は各会社によって多少異なりますが、家賃の5%~7%くらいが相場です。

都心部だと管理専門の会社が複数ありますが、田舎の方になると不動産会社が入居後の管理までまとめて請負っているケースもよくあります。

まとめて一社に依頼してもいいし、別々に依頼してももちろん大丈夫なので、貸主が自由に選べます。

管理料や管理内容などを比較しながら、どの不動産会社に物件の管理を委託するか決めるようにしましょう。

なお管理会社を使わずに、オーナー自らクレーム対応や清掃などをする不動産は「家主管理物件」と呼ばれます。

この場合は月々の管理料はかかりませんが、クレーム対応や家賃回収などを自分でやらなければならず、かなり大変です。

夜中に「水道の水が止まらない」、「カギをなくして家に入れない」など連絡があることも…。

賃貸経営に慣れるまでは、管理はプロに依頼した方がよいと思います。

入居者審査と賃貸契約の締結

不動産会社が決まったら、いよいよ入居者の募集を開始するのですが、その前に決めておくことがあります。

地域や物件の状況に応じて、下記のような項目を決めていきます。

  • 家賃(管理費や駐車場料金を含めるか)
  • 敷金・礼金の有無と金額
  • ペット飼育の可否
  • フリーレント(一定期間無料)設定の有無
  • 契約期間および更新料の取り決め
  • 原状回復の範囲と負担条件

わからない点は不動産会社が詳しく説明してくれますので、理解できるまでしっかり説明を求めてください。

入居審査について

入居審査は自分で行うこともできますが、一般的には不動産会社や家賃保証会社に任せのが一般的です。

最近では、家賃保証会社を利用する物件が増えており、その審査が実質的な入居審査となることが多くなっています。

賃貸契約の締結

契約書は、通常、不動産会社が作成し、貸主と借主双方の合意の上で締結します。契約内容に不明な点がありますが、不動産会社にしっかりと確認し、納得した上で表明・押印しましょう。

入居後の管理業務と確定申告

入居が決まった後も、大家(貸主)としていくつかの対応が必要です。

  1. クレーム対応(水漏れ、故障設備など)
  2. 定期的な物件の巡回や維持管理
  3. 未払い家賃の督促や回収
  4. 年間の収支計算および確定申告

管理会社に委託する場合、クレーム対応や家賃回収はすべて任せることができます。貸主自身が対応すべき主な業務は、「収支管理」と「確定申告」です。

特に確定申告は、税金面での損益を考慮するため、毎年必ず行います。

よって、貸主としての大きな仕事は入居者が決まる前までであり、一番大事なのが「賃貸経営は準備と信頼できるパートナー選びが成功の鍵」ということになります。

管理会社を使わない場合は、入居者が決まったあともずっと対応に時間を取られますので、十分に考えた上でどちらにするか決めましょう。

マンションを貸す場合のリスクやデメリット

マンションを貸し出して家賃収入を得る事は、不労所得の手段として大きな魅力があります。

重要資産を見ず知らずの方に貸す以上、安易な気持ちで始めるのではなく、しっかりとメリット・デメリットを理解した検討することが大切です。

空室リスクによる損失の可能性

マンション賃貸で最も大きなリスクのひとつが「空室が続いて収益が得られないこと」です。

特に、住宅ローン返済中の物件では、空室期間が長くなるとともに利益が見込めず、家計を圧迫する恐れがあります。

さらに、管理費や固定資産税などの支出は空室中でも発生するため、結果持ち出しが多くなってしまう可能性があります。

また、築年数が古い物件や立地が悪い物件は、入居者がなかなか決まらず、空室リスクがかかります。

  • 家賃を周辺相場に合わせて適正に設定すること
  • リフォームや設備のリニューアルを行い、物件の魅力を高めること
  • 不動産会社と相談し、目標層に合った広告を立てること

このように、空室リスクをしっかりと見守って、無理のない賃貸計画を立てることが大切です。

入居者トラブル(クレーム対応・家賃未納など)

マンションを貸す際には、入居者とのトラブルも大きなリスクの一つです。

入居者からのクレームは、設備の不具合や近隣トラブルなど、さまざまなものがあります。

同様に、エアコンが故障した場合は、貸主が修理費用を負担する必要があります。 さらに、故障が深刻で修理が難しい場合は、新品への交換を求められることもあります。

このようなトラブルは管理会社であれば対応してもらえますが、最終的な修繕費は貸主負担となるため、修繕委託費用を見越して予算計画を立てておくことが大切です。

もう一つ大きなリスクは、「家賃未払い」です。

入居者が家賃を滞納すると、その期間は収入が途絶えることになります。さらに、家賃未払いの状態が続いても、すぐに退去させることは難しいのが現状です。

中には、退去時に移動費用を貸主が負担するように一時的にされるケースもあります。

保証会社を利用することで、入居者が一時家賃を滞納しても、保証会社が立て替えてくれるので、貸主の損失リスクを軽減できます。

簡単にはやめられない「借主優先」の契約リスク

入居者が数月間家賃を滞納していたとしても、すぐに退去させられるわけではなく、裁判を経なければいけないケースが多いのです。

相続したマンションについて、「とりあえず一旦貸しておいて、ゆっくり売却するかどうか決めればいいか」という話もよく耳にしますが、入居者がいる状況では売りたくても売れず、タイミングを逃してしまうこともあります。

このようなトラブルが嫌な場合は、入居者募集のハードルが上がりますが、「定期借家契約」という条件をつけることをおすすめします。

「普通借家契約」と「定期借家契約」の違いを理解する

賃貸契約には主に2種類の契約形態があり、「普通借家契約」と「定期借家契約」です。

それぞれの特徴を正しく、自分に合った契約方法を選ぶことが重要です。

普通借家契約とは

「普通借家契約」は、一般的な賃貸契約の形式で、2年や3年ごとに契約を更新するタイプです。契約期間満了後、入居者が住み続けることを希望すれば、貸主の一方的な都合では契約を終了できません。

定期借家契約とは

とりあえず、「定期借家契約」は、契約期間が満了すれば、原則として契約が終了する形式です。契約期間があらかじめ決まっているため、期間終了時には確実に退去してもらうことができます。

例、転勤期間の3年間だけ貸したい場合などは、この「定期借家契約」が最適です。

すごく単純な言い方をすれば、契約期間については、

普通借家契約 =借主側(入居者)の立場が強い
定期借家契約 =貸主側(家主)の立場が強い

と理解しおけばよいでしょう。

もちろん、貸主と借主の合意があれば、契約が満了したあとにそのまま再契約することも可能です。(※あくまでも再契約なので、更新や延長とはなりません)

貸主側としては、契約期間さえ終われば100%退去させされるので安心な契約ですが、借主側からすればまったく逆となるため、入居者の募集が難しくなるというわけです。

項目定期借家契約普通借家契約
契約期限制限なし原則1年以上
契約方式書面定め無し(口頭も可)
更新なし(再契約は可)あり

どちらがより自分にとってメリットが大きいか考えて契約方法を選びましょう。

どちらを選ぶべきか?

  • 通常借家契約は、長期で安定した家賃収入を得たい方に向いていますが、借主の保護が強いため、退去を求める際に手間がかかります。
  • 定期借家契約は、期間満了後は確実に退去してもらうため、期間限定での賃貸や、後に自分で住む予定がある場合に適していますが、入居者募集がやや真面目になります。

貸主側としては、「定期借家契約」のほうが安心感はありますが、その分、入居者が集まりにくくなる対処があります。契約形態は、自分の状況や目的に合わせて慎重に選びましょう。

マンションを貸す場合にかかる費用

マンションを貸すことで家賃収入が得られるのは魅力的ですが、そのため、貸主としてさまざまな費用が発生することも忘れてはなりません。

ここでは、マンションを貸す際に発生する主な費用について、丁寧に解説いたします。

貸し出し前の準備から、入居中、退去後まで、各段階でかかる費用をしっかり把握しておきましょう。

貸し出す前にかかる修繕費やリフォーム費用

マンションを貸す前にある程度の修繕やリフォームをしておかなければなりません。

特に築年数が古い物件ほど、修繕箇所が多くなり、費用がかさむ傾向があります。

例、次のような費用がかかります。

  • 壁紙(クロス)の張り替え:30万円程度(3LDKの場合)
  • 畳の表替え:1枚5,000円程度
  • ハウスクリーニング:3LDK〜4LDKの場合、7万円〜10万円程度

管理会社に支払う毎月の管理手数料

入居後の管理業務を管理会社に委託する場合は、毎月管理手数料が発生します。

管理料の相場と計算例

一般的な管理料は以下のようになります。

  • 都市部の管理費相場:家賃の5%〜7%程度
  • 地方の管理料相場:3%程度で請け負う場合もあり
  • 定額制の管理料:1部屋あたり1,500円など、パーセンテージ以外の契約も可能

例、月額家賃が10万円で管理手数料が5%の場合:

  • 管理料:月額5,000円、年間6万円の出費

このように、管理手数料は当面は固定費となるため、事前にしっかりと試算しておくことが大切です。

入居者募集のための宣伝広告費(AD費用)

入居者を募集する際には、不動産会社の間に広告を出すことが一般的です。

「AD物件」とは、貸主が不動産会社に対して、入居者を決めてもらった際の成功報酬として広告費(AD費用)を支払う物件のことを言います。

広告費を設定することで、不動産会社や担当営業者が優先的に物件を紹介してくれるため、空室対策として有効です。

広告費は、家賃1か月2ヶ月程度が一般的な相場です。

広告費が必要になるケースと不要なケース

  • 広告費が必要な場合:人気が低いエリアや築年数が古い物件など、入居者が決まりにくい物件の場合
  • 広告費が不要な場合:人気エリアや駅近など、入居希望者が多い物件

広告費は必要なものではありませんが、空室期間を短縮するための手段として検討しておくと良いでしょう。

退去時にかかる修繕費やハウスクリーニング費用

入居者が退去した後は、新たな入居者を迎えるために部屋を原状回復する必要があります。

この際、修繕費やハウスクリーニング費用が発生します。

基本状態回復は、入居者の故意による破損・汚損については入居者側が負担します。ただし、通常の使用による経年劣化や自然損耗については貸主が負担することが原則です。

そのため、退去時にもトラブルを覚悟するためにも、ガイドラインを事前に確認し、入居者との契約書の責任分担をしっかりと記載しておくことが大切です。

国土交通省 原状回復ガイドラインはこちら

その他にかかる費用(火災保険・固定資産税・確定費用申告など)

マンションを貸す場合には、上記の費用以外にもさまざまな費用が発生しますので、まとめておきます。

火災保険

火災や水漏れなどの万が一の事態に備え、貸主用の火災保険は必須です。保険料は内容や補償範囲によりますが、年間1万円〜3万円程度が目安です。

固定資産税・都市計画税

賃貸に出すとどうなるのか、不動産を全部している限り固定資産税と都市計画税が毎年発生します。

  • 固定資産税:評価額の1.4%(標準)
  • 都市計画税:評価額の0.3%(上限)

これらは大きな固定費となるため、事前資金計画に取り組んでいきましょう。

確定申告や税理士費用

賃貸経営によって家賃収入が発生する場合は、確定申告が必要になります。 初めての確定申告に不安がある場合は、税理士に依頼するのも良いでしょう。

  • 税理士費用:年間5万円〜10万円程度

家賃収入を得た場合の税金について

マンションを貸して家賃収入を得た場合、得られる税や住民税などの税金が発生するほか、確定申告も必要となります。

今回は、本業として不動産経営をしている方ではなく、転勤や相続などで使わなくなったマンションを貸す場合を想定して

いるので、「家賃収入以外に本業での給与がある」という前提で解説します。

不動産所得の考え方

マンションを貸すことで得た家賃収入は、不動産所得となり課税の対象となります。

不動産結果は、次のように計算されます。

不動産所得額 = 家賃収入 - 必要経費

例、1か月の家賃が10万円の場合、年間の家賃収入は120万円です。 ただし、この120万円がそのまま金銭対象となるわけではありません。 そこから、管理費や修繕費、固定資産税などの経費を差し引いた残りの金額が「不動産所得となります。

なお不動産所得は家賃だけでなく、以下のような収入も含まれます。

  • 共益費
  • 駐車場料金
  • 礼金(※敷金は含まない)
  • 更新手数料

例えば、家賃とは別に共益費や駐車場代を認めている場合は、必ず家賃収入と合わせて入れましょう。

不動産所得+給与所得で計算する

不動産所得は、給与所得と合算することができる「総合課税」となります。

例えば給与所得が年間500万円だとしても、不動産所得が50万円の赤字だった場合、「500万円-赤字50万円」で、年間450万円の所得と計算します。

この450万円に対して課税されるのが「総合課税」の考え方です。

収入から差し引ける経費項目

経費が多くなれば所得が減り、結果として納める税金も安くなります。

ですので、経費として認められる項目についてはしっかりと理解しておきましょう。

以下のようなものが経費として認められます。

  • リフォーム、原状回復などの修繕費
  • 火災保険と地震保険
  • 管理会社へ支払う管理料
  • 固定資産税
  • 住宅ローン金利
  • 入居者募集の宣伝広告費(AD費含む)
  • その他マンション賃貸に関わる雑費(清掃道具、交通費など)

これら経費を差し引いて残った金額が、その年の所得金額となります。

上記の経費はすべて領収書や請求書などの証拠書類を保管する必要があります。

所得税と住民税の計算方法

日本における所得税は「累進課税」なので、所得が多くなれば税率が高くなる仕組みです。

以下のように税率が定められています。

所得金額税率
195万円以下5%
195万円を超え 330万円以下10%
330万円を超え 695万円以下20%
695万円を超え 900万円以下23%
900万円を超え 1,800万円以下33%
1,800万円を超え 4,000万円以下40%
4,000万円超45%

例えば「サラリーマンの給与所得が500万円」で、諸々の経費を引いた後の「不動産所得が50万円」の場合、合計で550万となるので税率は20%です。

550万円x20%という計算なので、この人の所得税は約110万円となります。

正確にはもう少し複雑な計算になるのですが、大きな誤差はないので大体の目安と考えて下さい。

上記の場合、マンション賃貸で増えた所得税の額は「50万円×20%=10万円」となります。

住民税の計算方法

住民税は、得られる税のような累積所得ではなく、多くの自治体で「約10%」となっています。

  • 総所得:550万円
  • 住民税率:10%

この場合の住民税は:550万円 × 10% = 55万円(全体の住民税)

その中で、マンション賃貸によって増えた住民税は「50万円×10%=5万円」となります。

よって所得税と住民税を合算すると、

マンション賃貸で得られた税(10万円)+住民税(5万円)=合計15万円の税金負担

このように、不動産が増えれば、得られる税と住民税が同時に増加することを理解しておきましょう。

個人の場合は確定申告が必要に

サラリーマンが副業として家賃収入を得ている場合、毎年確定申告をしなければなりません。

ただし年間の家賃所得が20万円を下回る場合は、確定申告の義務はありません。

※上記は給与と家賃所得の2つしかないという前提です。もしその他の収入がある場合は確定申告が必要なケースもあります。

確定申告をすることで還付が受けられる可能性も

そのため、「20万円以下だから申告しない」のではなく、一度試算してみることをおすすめします。

マンションを売却するのと貸すのはどちらが得か?

マンションを売るか貸すか…多くの方が悩む点です。どちらが自分にとって有利なのか、状況や目的によって異なります。

結論からよろしくと、「将来的な使い道が決まっていない」場合や、「住宅ローンを完済している」のであれば、売却をおすすめします。

その理由は、売却は物件を手放した後は管理やトラブル対応の心配は不要ですが、賃貸の場合はクレーム対応や家賃未払い、空室リスクなどの問題が将来的にも続くからです。

特に最近は人口減少により空室が増加しており、日本全体で賃貸物件が残っている状況が続いています。 将来的な家賃下落や空室期間を考慮すると、売却の方がリスクが少ないと言えます。

単純な利益面では「売却」した方がお得

賃貸経営を始めた当初は、ある程度の家賃収入が見込めるかも知れませんが、時間経つうちに建物の老朽化や設備の劣化により、家賃を下げないと入居者が見れない状況になる可能性があります。

築10年、築20年と経過するうちに、周囲の新築物件やリノベーション物件と比較され、競争力を考慮して家賃を下げざるを得なくなることがある。

家賃下落の例

  • 築5年で月10万円の家賃が、築15年では月8万円に落ちる
  • 空室が続く期間が多く、年間収入が不安定になる

このように、長期的な視点で考えてみると、賃貸経営には予期しない損失が発生するリスクがあります。

メリット面での比較:「売却」と「賃貸」どちらがお得か?

実際に「売却」と「賃貸」を比較しながら、どちらが得しやすいのかを計算してみましょう。

売却した場合の利益シミュレーション

  • マンション売却価格:2,000万円
  • 仲介手数料など諸経​​費:100万円
  • 手取額(売却益):1,900万円

レンタルした場合のメリットシミュレーション

  • 月額家賃:10万円
  • 年間家賃収入:120万円(10万円 × 12か月)
  • 年間経費(管理費・積立金・固定資産税・管理手数料など):50万円
  • 年間手取収入:70万円(120万円 - 50万円)

比較すると…

売却益1,900万円をレンタルの手取り年間70万円で超えるためには:

1,900万円 ÷ 70万円/年 =約27年

以上のことを踏まえると、将来的に自分や家族が住む予定がない場合は、売却の方が有利な面でも、手間の面でも有利です。

特に、住宅ローンを完済している物件であれば、売却しても大きな現金を手元に残すことができ、資産運用や他の投資に避けるべき選択肢も広がります。

売却に関しては、こちらの「マンション売却で高く売るポイント」のページで詳しくコツを解説しているので、ぜひ参考にしてください。

マンション賃貸に関するよくある質問

マンションの貸し出しについて、よくある質問をまとめました。

なるべく高く貸すためのコツってあるの?

高く貸すには、他の物件と差別化することがポイントです。

例:

  • ペット可物件にすることで、希少性を高める
  • Wi-Fi無料、宅配ボックス設置など、設備を充実させます

ただし、ペット可物件は原状回復費が回復するリスクがあるため、敷金を豊富に設定するなどの対策が必要です。

貸主は仲介手数料を払わなくていいの?

不動産会社への仲介手数料は、宅建業法により「家賃の1か月分が上限」と決められており、一般的には借主が支払いケースが多いです。

「あなたのマンションを貸せば儲かる」ってチラシは本当なの?

「あなたのマンションを貸せば儲かります」
「あなたのマンションを高条件で借りたい人がいます」
「あなたのマンションを買いたい人がいます」

このようなチラシがマンションのポストに投函されていることがありますが、これは本当でしょうか?

多くの場合は、お客様寄せのチラシですので、安易に信じないようにしましょう。

「高く貸せる」「入居希望者がいる」といった文言は、不動産会社が査定依頼や管理契約締結のための宣伝であることがほとんどです。

住宅ローン支払中のマンションを貸してもいいの?

基本的に、住宅ローン契約では本人居住が条件となっているため、無断で賃貸に出すことは契約義務違反となります。

ただし、転勤など何か事情がある場合は、金融機関に相談することで「転勤貸し」などが認められることがあります。事前に必ず金融機関へ相談しましょう。

期間限定で家を貸すことはできる?

期間限定で貸したい場合は、「定期借家契約」を利用するのがおすすめです。

  • 定期借家契約は、契約期間が終了したら必ず退去していただく契約書です。
  • 一般的な「普通借家契約」では、契約終了後も入居者が希望すれば更新が可能となり、退去を求められません。

定期借家契約を活用することで、転勤期間だけ貸し出し、帰任後は自分で住むような柔軟な使い方が可能です。

まとめ

今回は、マンションの一室を貸し出す際に考慮すべき注意点やリスクについて詳しく解説しました。

当面の転勤など、期間が限られている場合は「定期借家契約」を活用することで、契約満了後のトラブルを回避しながらリスクを考慮することが可能です。

また、金銭的な収益面で考えると、売却の方が有利になるケースが多いです。賃貸の場合は、空室リスクや修繕費用、管理費などが継続的にかかるため、長期的な利益が圧迫される可能性があります。

さらに、少子高齢化が進む日本では、将来的に賃貸需要が減少し、物件が残ることが予想されています。そのため、売却を考えれば、市場価値が思い切って早めの決断をおすすめします。

「売るか貸すか」でお金を払った際は、賃貸と売却の両方の相場を比較できる「マンションナビ」などの査定サイトを活用し、実際のリアルタイムシミュレーションを行って判断すると良いでしょう。

資産運用を後悔しないためにも、バランスの試算と計画を入念に行い、自分にとって最適な選択をすることを大切です。

参考文献

国土交通省 – 原状回復をめぐるトラブルとガイドラインについて
国税庁 – 所得税の税率
「定期借家」と「普通借家」の違い – UR賃貸

不動産売却時、一般媒介と専任媒介ならどちらが有利?違いをわかりやすく解説

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マンションや一戸建てを売却するとき、「一般媒介と専任媒介はどっちを選べばいいの?」と悩む方は少なくありません。

一般媒介と専任媒介は、不動産会社との契約方法が異なり、依頼できる会社の数やレインズへの登録義務、販売活動の進め方などに違いがあります。

自分に合った媒介契約を選ぶことが、スムーズな売却につながります。

この記事では、一般媒介・専任媒介・専属専任媒介の違いを比較し、それぞれのメリット・デメリットや、マンション売却ではどちらがおすすめなのかを分かりやすく解説します。

結論|マンション売却で迷ったら専任媒介がおすすめ

マンションや一戸建ての売却で一般媒介と専任媒介のどちらを選ぶか迷ったら、専任媒介契約がおすすめです。

専任媒介は1社の不動産会社へ売却を依頼する契約ですが、レインズへの登録や定期的な販売活動報告が義務付けられているため、売却状況を把握しながら安心して進められます。

一方で、複数の不動産会社へ同時に依頼したい場合は一般媒介が向いているケースもあります。

この記事では、一般媒介・専任媒介・専属専任媒介の違いや、それぞれのメリット・デメリット、マンション売却ではどの契約がおすすめなのかを分かりやすく解説します。

一般媒介・専任媒介・専属専任媒介の違いを比較

不動産売却で選べる媒介契約は、「一般媒介」「専任媒介」「専属専任媒介」の3種類です。

依頼できる不動産会社の数やレインズ登録の有無、自己発見取引の可否などが異なるため、それぞれの特徴を理解しておきましょう。

一般媒介とは?

一般媒介契約は、複数の不動産会社へ同時に売却を依頼できる契約です。

販売ルートを広げやすい反面、レインズへの登録や販売活動報告は義務ではないため、不動産会社によって対応に差が出ることがあります。

専任媒介とは?

専任媒介契約は、1社の不動産会社へ売却を任せる契約です。

レインズへの登録と2週間に1回以上の販売活動報告が義務付けられているため、売却状況を把握しやすいのが特徴です。

また、自分で買主を見つけた場合は、直接契約できる「自己発見取引」が認められています。

専属専任媒介とは?

専属専任媒介契約も1社だけに依頼する契約ですが、専任媒介より不動産会社の義務がさらに厳しくなります。

レインズへの登録は契約から5日以内、販売活動報告は1週間に1回以上必要です。

一方で、自己発見取引は認められておらず、自分で買主を見つけた場合でも不動産会社を介して契約しなければなりません。

違いが一目で分かる比較表

3種類の媒介契約の違いを一覧でまとめました。

比較項目一般媒介専任媒介専属専任媒介
依頼できる会社複数社1社1社
レインズ登録任意必須必須
販売活動報告なし2週間に1回以上1週間に1回以上
自己発見取引可能可能不可

3種類にはそれぞれ特徴があるため、「どれが優れているか」ではなく、自分の売却方法に合った契約を選ぶことが重要です。

一般媒介と専任媒介のメリット・デメリット

一般媒介と専任媒介には、それぞれ異なるメリット・デメリットがあります。

契約後に「こちらを選べばよかった」と後悔しないためにも、特徴を比較したうえで自分に合った契約を選びましょう。

一般媒介のメリット・デメリット

メリット

  • 複数の不動産会社へ同時に依頼できる
  • 販売ルートを広げやすい
  • 複数社の販売力を比較できる

デメリット

  • レインズへの登録義務がない
  • 販売活動報告を受けられない
  • 会社によって販売活動に差が出やすい

人気エリアのマンションなど、複数社へ依頼するメリットが大きい物件では有効な契約方法です。

専任媒介のメリット・デメリット

メリット

  • レインズへの登録が義務付けられている
  • 販売活動報告を定期的に受けられる
  • 担当者と相談しながら売却を進めやすい

デメリット

  • 依頼できる不動産会社は1社のみ
  • 担当会社の販売力に売却結果が左右される

売却状況を把握しながら進められるため、初めてマンションを売却する人にも選ばれています。

専属専任媒介のメリット・デメリット

メリット

  • 販売活動報告が最も手厚い
  • 積極的な販売活動を期待しやすい

デメリット

  • 自己発見取引ができない
  • 契約の自由度は3種類の中で最も低い

売却活動をすべて不動産会社へ任せたい人には向いていますが、自分で買主を見つける可能性がある場合は注意が必要です。

マンション売却は一般媒介と専任媒介どっちがおすすめ?

一般媒介と専任媒介のどちらが適しているかは、売却方法や重視するポイントによって異なります。

ここでは、それぞれの契約がおすすめなケースを紹介します。

次のような人は、一般媒介契約が向いています。

  • 複数の不動産会社を比較したい
  • 幅広い販売ルートを確保したい
  • 自分でも買主を探したい

特に人気エリアのマンションでは、複数社へ依頼することで購入希望者へアプローチできる機会が増える場合があります。

次のような人は、専任媒介契約がおすすめです。

  • 初めてマンションを売却する
  • 売却状況を把握しながら進めたい
  • 担当者と相談しながら販売戦略を決めたい

販売活動報告を定期的に受けられるため、売却の進捗を確認しながら安心して進められます。

迷ったら専任媒介がおすすめな理由

媒介契約に迷った場合は、専任媒介契約を選ぶのがおすすめです。

レインズへの登録や販売活動報告が義務付けられており、販売状況を把握しやすいため、初めてのマンション売却でも安心して進められます。

担当者との連携も取りやすく、価格変更や販売戦略について相談しながら売却活動を進められる点も大きなメリットです。

専任媒介から一般媒介へ変更できる?

専任媒介契約を結んだからといって、同じ契約を続けなければならないわけではありません。

売却状況によっては、一般媒介へ変更した方がよいケースもあります。

契約期間満了なら変更できる

専任媒介契約の契約期間は、宅地建物取引業法により最長3か月と定められています。

契約期間が終了すれば更新せず、一般媒介契約へ変更することが可能です。

途中解除できるケース

販売活動をほとんど行わない、活動報告をしないなど、不動産会社が契約内容を守っていない場合は、途中解除できる可能性があります。

まずは担当者へ改善を求め、それでも改善されない場合は契約内容を確認したうえで解除を検討しましょう。

一般媒介へ変更した方がよいケース

次のような場合は、一般媒介への変更を検討するタイミングです。

  • 問い合わせや内覧がほとんどない
  • 販売活動の内容が分からない
  • 他社にも積極的に販売してほしい
  • 担当者との相性が良くない

ただし、契約を変更するだけで売れやすくなるわけではありません。

売却価格や販売戦略、不動産会社そのものを見直すことも重要です。

専任媒介契約で注意したい囲い込みとは?

専任媒介契約は多くのメリットがある一方で、「囲い込み」と呼ばれる問題にも注意が必要です。

囲い込みとは、不動産会社が自社だけで仲介手数料を得るために、他社からの購入希望者を紹介しないなど、売却機会を制限してしまう行為を指します。

すべての不動産会社で行われているわけではありませんが、売却が長引く原因になることもあるため、契約前に知っておきましょう。

囲い込みとは?

囲い込みとは、他社から購入希望者の問い合わせがあっても紹介しなかったり、実際には販売中にもかかわらず「商談中」などとして案内を断ったりする行為です。

購入希望者が減ることで売却のチャンスを逃し、売却期間が長引く可能性があります。

近年はレインズの運用強化によって改善が進んでいますが、売主自身も販売状況を確認することが大切です。

囲い込みを防ぐ方法

囲い込みを防ぐためには、不動産会社へ任せきりにせず、販売状況を定期的に確認しましょう。

  • 販売活動報告を確認する
  • レインズの登録証明書を受け取る
  • 内覧件数や問い合わせ件数を確認する
  • 販売活動について積極的に質問する

説明に不明点がある場合は担当者へ確認し、必要に応じて契約の見直しも検討しましょう。

信頼できる不動産会社の見極め方

媒介契約の種類だけでなく、不動産会社選びも売却成功の重要なポイントです。

販売活動の内容を分かりやすく説明し、質問にも丁寧に対応してくれる会社なら、専任媒介でも安心して任せられます。

契約前には複数社へ査定を依頼し、査定価格だけでなく販売実績や提案内容、担当者の対応も比較しましょう。

一般媒介と専任媒介に関するよくある質問

一般媒介と専任媒介はどちらが売れやすい?

どちらが売れやすいかは物件や不動産会社によって異なります。

ただし、販売活動報告やレインズ登録が義務付けられている専任媒介は、売却状況を把握しやすく、初めて売却する人に向いています。

一般媒介はレインズに登録される?

一般媒介契約ではレインズへの登録は義務ではありません。

不動産会社の判断で登録されることはありますが、専任媒介・専属専任媒介のような登録義務はありません。

専任媒介は途中解除できる?

契約内容に違反がある場合などは、契約期間中でも解除できる可能性があります。

また、契約期間満了後は更新せず、一般媒介へ変更することも可能です。

仲介手数料はどちらも同じ?

一般媒介と専任媒介で仲介手数料の上限額に違いはありません。

仲介手数料は媒介契約ではなく、売買価格に応じて法律で上限額が定められています。

専属専任媒介との違いは?

専任媒介と専属専任媒介の大きな違いは、自己発見取引の可否です。

専任媒介では自分で見つけた買主と契約できますが、専属専任媒介では不動産会社を介して契約する必要があります。

まとめ|マンション売却は自分に合った媒介契約を選ぼう

一般媒介・専任媒介・専属専任媒介は、それぞれ特徴や向いているケースが異なります。

初めてマンションを売却する場合は、販売活動報告やレインズ登録の義務があり、売却状況を把握しやすい専任媒介を選ぶと安心です。

一方で、複数の不動産会社へ依頼して販売ルートを広げたい場合は、一般媒介が適していることもあります。

媒介契約だけでなく、不動産会社選びも成功のポイント 同じ媒介契約でも、不動産会社によって販売力や売却戦略は大きく異なります。

高く・早く売却するためには、「どの媒介契約を選ぶか」だけでなく、「どの会社へ依頼するか」を比較することが重要です。

まずは複数社へ査定を依頼し、査定価格だけでなく販売実績や提案内容、担当者の対応も比較したうえで、自分に合った不動産会社を選びましょう。

離婚したらマンションはどうする?財産分与やローン返済について解説

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最近では共働き家庭が増加していますが、この記事では、夫が働き、妻が家庭を支えるというモデルケースを前提にして、離婚時のマンション売却や財産分与など、不動産に関する問題について詳しく解説していきたいと思います。

すでに住宅ローンを完済している場合は大きな問題にはなりませんが、住宅ローンの支払いが続いている場合は、財産分与や養育費にも大きく影響を及ぼすことになります。

このため、しっかりとした理解が必要です。

マンションが財産分与の対象になるのは?

結婚前に購入したマンションや、結婚後に夫婦のどちらかが相続したマンションについて、離婚時の財産分与にどのように関わるのか、多くの方が気になっているのではないでしょうか。

ここでは、マンションが財産分与の対象となるかどうか、いくつかの想定パターンを紹介しながら解説していきます。

結婚前に支払いが終わっていた場合

まず、夫または妻のどちらかが結婚前にマンションを購入し、さらに結婚前にそのマンションの支払いを完了していた場合について考えてみましょう。

これはマンションなどの不動産に限らず、預貯金や株券などにも同様の考え方が適用されます。

結婚後もローンを支払っている場合

次に、夫または妻のどちらかが結婚前にマンションを購入し、その住宅ローンを結婚後も支払っていた場合について説明します。

この場合、離婚時の財産分与の対象となります。

例えば、夫が5,000万円のマンションを購入し、頭金として500万円を支払い、その後1,000万円を住宅ローンとして支払った後に結婚し、結婚後に残りの3,500万円を完済したとします。

この場合、頭金の500万円と支払い済みの1,000万円の合計1,500万円は夫の固有財産とみなされ、結婚後に支払った3,500万円のみが夫婦の共有財産として扱われます。

もしこのマンションが離婚時に4,000万円で売却された場合、購入価格よりも資産価値が20%減少しているため、夫の頭金と結婚前に支払った1,500万円は20%減の1,200万円となり、残りの2,800万円を夫婦で財産分与することになります。

婚姻中にマンションを相続した場合

出典:特有財産とは?【弁護士が解説】|弁護士法人デイライト法律事務所

結婚後に夫または妻のどちらかがマンションを相続した場合、このマンションは相続人固有の特有財産と見なされるため、財産分与の対象とはなりません。

この考え方は、マンションなどの不動産だけでなく、生命保険や預貯金で得た相続財産にも適用されるため、注意が必要です。

親が頭金を出してくれていた場合

婚姻中にマンションを購入する際に、親が頭金を出してくれた場合、財産分与はどのようになるのでしょうか。

例えば、妻側の親がマンション購入の頭金として500万円を援助したとします。

したがって、マンションの評価額が2,000万円だった場合、援助してもらった500万円を差し引いた1,500万円を夫婦の共有財産として計算するのは誤りです。

このマンションの当初の購入資金を2,500万円と仮定すると、援助してもらった500万円は全体の5分の1に相当し、売却時の評価額2,000万円の5分の1にあたる400万円が妻の特有財産として考えられます。

このように、離婚時のマンションや不動産に関する問題は、さまざまな要因によって異なりますので、事前にしっかりと理解しておくことが重要です。

離婚後もマンションに住む場合の注意点

離婚をしたからといって、必ずしもマンションを売却する必要はありません。

離婚後も夫婦のどちらかがマンションに住み続けることがあるため、その場合の財産分与について考える必要があります。

今回は、夫または妻がマンションに住み続ける場合について詳しく説明いたします。

夫(名義人)が住み続ける場合

まず、マンションの名義人である夫が離婚後もマンションに住み続けるケースについて考えてみましょう。この場合、主に二つのパターンが想定されます。

1. すでに住宅ローンを完済しているマンション

例えば、離婚時にそのマンションの売却査定額が3,600万円だったとします。

妻は当然、1,800万円を一括で支払うよう要求してくるでしょう。しかし、もし夫がどうしても一括での支払いが難しい場合は、妻の了承を得られれば分割での支払いも可能です。

分割に応じてもらえない場合には、マンションを抵当に入れて金融機関から融資を受ける必要があるかもしれません。

2. 離婚時に住宅ローンが残っているマンション

次に、婚姻中に5,000万円で購入したマンションがあり、まだ3,000万円の住宅ローンが残っている場合を考えます。

このマンションの離婚時の売却査定額が3,600万円だったとすると、売却価格3,600万円からローン残債の3,000万円を引くと、夫婦に600万円の負債があることになります。

ただし、もしマンション以外に現金で1,000万円の預貯金があれば、この1,000万円を夫800万円、妻200万円と分配することで、マンションの負債分300万円を相殺することも可能です。

妻子が住み続ける

次に、マンションの名義人が夫であるにもかかわらず、離婚後は妻がマンションに住み続けるケースについて考えます。この場合も、二つのパターンが考えられます。

1. すでに住宅ローンを完済しているマンション

住宅ローンが完済されている場合、特に難しい問題はありません。

もし財産分与を行う必要がある場合、売却査定額の半分を夫に渡すことになります。

他の財産分与で相殺できない場合は、妻の親に一時的に立て替えてもらったり、マンションを抵当に入れて金融機関から融資を受けることになるかもしれません。

ただし、未成年の子どもがいる場合は、養育費などと相殺する方法も考えられます。

2. 離婚時に住宅ローンが残っているマンション

最も面倒でトラブルになりやすいのは、住宅ローンの支払いが終わっていない場合です。

この場合、マンションの名義を妻に変更することはできません。

たとえ慰謝料や財産分与で妻がマンションを受け取ることができたとしても、ローンを完済するまで名義人は元夫のままです。

そのため、元夫の意志でマンションを売却することも可能ですし、ローンの支払いを滞納するリスクもあります。

万が一、ローンの支払いを滞納し続けると、マンションが差し押さえられるリスクが生じます。

以上のように、離婚後にマンションに住み続ける場合には、さまざまな注意点があります。事前にしっかりとした計画を立て、必要な手続きを行っておくことが重要です。

マンションを売却する時の注意点

離婚時にマンションを売却する際には、いくつかの重要な注意点があります。

特に、住宅ローンが完済されているのか、それともまだ支払い中なのかという点が大きな影響を及ぼします。

この違いによって、売却の難易度が大きく変わってくるため、しっかりと理解しておくことが重要です。

ローン残債より高く売れない場合は持ち出しになることも

住宅ローンが残っているマンションを売却する際の注意点として、まず考慮すべきなのは、融資をしている金融機関の同意が必要であるということです。

基本的に、ローンを完済できる目途がない場合、金融機関は売却に賛同しないことが多いです。

これは、たとえ自分たち名義のマンションであっても、売却が難しくなることを意味します。

ローンが残っているマンションを売却するためには、以下の二つの条件が考えられます。

  1. 残りのローンを預貯金で一括返済する。
  2. ローン債務以上の金額で売却する。

例えば、住宅ローンが2,000万円残っている場合、この金額を預貯金で一括返済するのは容易ではありません。そのため、多くの場合、売却して得た現金から一括で返済することになります。

しかし、もしそのマンションが1,500万円でしか売れない場合、どうなるのでしょうか。

このように売却額が債務を下回る場合、不足分の500万円については預貯金などから持ち出さなければなりません。この不足分を用意できない場合、金融機関は売却の許可を出してくれないのです。

任意売却を選択した場合

出典:任意売却とは?通常売却と比較しながらプロが徹底解説

もしマンションを売却してもローン債務の額に届かず、なお不足分を一括返済するほどの資産もない場合、任意売却という方法があります。

任意売却とは、これ以上ローンの支払いを続けることが困難なときに、債権者にお願いして抵当物件の売却を許可してもらう手続きです。

融資をしている金融機関も、自己破産されるよりは少しでも高値で売却できる任意売却を仕方なく認めるのが本音です。

ただし、任意売却を行ったからといって、不足している分の残債務がすべて免除されるわけではありません。売却後に不足している分は、分割で支払っていくことになります。

売却が完了するまでに長い時間が必要かも

ローンが残っている状態でマンションを売却する場合、ローン債務を完済したいため、市場の相場よりも高値での売却を希望することが多くなります。

相場よりも高値で売りに出すと、買い手が見つかるまでに時間がかかることが一般的です。

このように、マンションが売れるまで離婚が進まない場合、新しいスタートを切ることができないという問題が生じます。

マンション売却を得意とする不動産会社や仲介会社に依頼するのが最も効果的ですが、不動産知識がない素人には難しいこともあります。

そのため、なるべく多くの不動産会社で売却査定をお願いし、相談する機会を増やすことが求められます。このような準備を整えることで、スムーズな売却が実現できるでしょう。

賃貸物件として貸し出す場合

離婚時のマンション活用法として、多くの方が選ぶのが賃貸マンションとして人に貸すという選択肢です。

確かに、最近では養育費を支払わない元夫が増えており、その結果、妻側の生活が困窮していることが社会問題にもなっています。

将来的に養育費が不払いになるリスクを考慮すると、確実に手元に届く家賃収入を養育費として受け取ることが安心であるという考え方は理解できます。

ローン返済計画をしっかり立てないとハイリスク

もし毎月元夫から養育費を直接受け取っているのであれば、支払いが滞ったことにすぐ気づくことができるでしょう。

しかし、家賃として受け取っている場合、妻側は住宅ローンを滞納していることに気づかず、銀行から督促状が届いて初めて知るという事態も考えられます。

このように督促状が届いてからでは、対策を取ることが難しくなり、最終的には裁判所からの差し押さえを待つしかなくなってしまいます。

さらに、もう一つのリスクとして空室リスクがあります。入居者がいる間は家賃収入が得られますが、入居者が退去してしまうと、次の入居者が決まるまで家賃収入は途絶えてしまいます。

基本的には売却しておくのが無難

このように、マンションを賃貸として貸すことにはリスクがあることを認識しておくことは、離婚時の財産分与の話し合いにも役立つでしょう。

賃貸として貸すリスクを承知して行動するのは自由ですが、懸念される材料は少ないに越したことはありません。

可能であれば、売却という選択肢を選び、すっきりした気持ちで再スタートを切ることをおすすめします。

よくある質問

離婚時のマンション売却や財産分与について今回紹介しきれなかった部分や、ネットなどで良く質問されている内容などをまとめてみました。

マンションが売れない時はどうしたらいい?

自分たちが考えていたギリギリの金額まで売値を下げてもマンションが売れない場合があります。

このような場合は、一旦仲介での売却を諦め、買取業者に相談することをおすすめします。

近隣の不動産会社や仲介会社でもマンションの買取をしてくれるところがありますが、買取専門の業者の方が買取をしてくれる可能性が高く、買取金額も交渉次第で高くなることが期待できます。

売却理由「離婚」は正直に伝えるべき?

これは売主さんからよく尋ねられる項目ですが、管理人はいつもこう答えています。

購入希望者に対してこちらからわざわざ離婚が売却の理由であると伝える必要はありませんが、聞かれたときには「家庭の事情です」と伝える程度で問題ないと思います。

財産分与は離婚成立後でも請求できる?

出典:離婚後でも財産分与の請求はできますか?|弁護士法人デイライト法律事務所

離婚が成立した後でも、財産分与を請求することは可能です。

また、離婚から2年以内に調停や審判を申し立てると、調停や審判が行われている間に2年が経過しても財産分与の請求権は消滅しません。

まとめ

離婚時の不動産の扱いは、金額が大きいだけにトラブルに発展しやすいです。

離婚後にマンションを売却するのか、それともどちらかが住み続けるのかは状況によりますが、住み続ける場合はトラブルが起きやすいことを理解しておくことが大切です。

基本的には売却しておく方が無難であると考えられますので、もし住み続けるかどうかで迷った場合は、一度売却査定額を確認し、その金額で双方が納得できるかを確認することが良いのではないかと思います。

家やマンションの相続税はいくら?兄姉で意見が合わない時の対処法

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親や兄弟から不動産を相続した際、どれくらいの費用や税金がかかるか気になる方は多いでしょう。

今回は、家やマンションを相続した際の費用や税金、トラブルの対処法について詳しく解説します。

不動産を相続したときの費用と税金

まず、家やマンションを相続する際にかかる費用や税金について説明します。

これらの費用を事前に把握しておいて、相続手続きがスムーズに進められます。

マンションを相続するときにかかる費用

マンションなどの不動産を相続する場合の費用としては、以下のようなものがあります。

戸籍謄本や住民票などの取得費用3,000~5,000円※相続人の数による
相続人全員の印鑑証明の取得費用1,000~2,000円※相続人の数による
不動産の名義を変更するための手数料30,000~70,000円

一番高額になるのが、不動産の名義を変更してもらうため司法書士に支払う手数料です。

この手数料は司法書士ごとに異なるため、費用を抑えたい場合は、複数の司法書士事務所に見積りを依頼すればよいでしょう。

マンションを相続したときにかかる税金

マンションなどの不動産を相続した場合の税金としては、以下があります。

登録免許税固定資産評価額の0.4%
相続税相続財産3,600万円以下は免除

登録免許税とは?

登録免許税は、不動産の名義変更(相続登記)を行う際に必要となる税金です。
例えば、固定資産評価額が1,000万円のマンションを相続した場合、0.4%の軽減が適用されるため、登録税免許は40,000円となります。

相続税の基礎控除とは?

相続税は、遺産の総額が基礎控除額を超えた場合にのみ発生します。
基礎控除の計算式は以下のとおりです。

📌基礎相続額 = 3,000万円+600万円 × 法定相続人の人数

例、相続人が3人(配偶者+子ども2人)の場合、基礎控除額は4,800万円となります。
そのため、遺産総額が4,800万円以下であれば、相続税の支払いは不要です。

相続したマンションを売却するときにかかる税金

相続したマンションを売却する場合、「譲渡所得税」などの税金が発生する可能性があります。

主な税金の種類は以下のとおりです。

印紙税5,000~30,000円
登録免許税固定資産評価額の0.4%
譲渡所得税と住民税譲渡益の20%~39%

印紙税は売買契約書に添付する印紙代のことで、売買価格によって印紙の金額が異なります。

売買価格印紙代
500万円以上 1,000万円以下5,000円
1,000万円以上 5,000万円以下10,000円
5,000万円以上 1億円以下30,000円

譲渡所得税と住民税に関しては、すべての売買物件に該当するわけではなく、売却することで利益が発生した場合のみ、税金で納めることになります。

例えば両親が3,000万円で購入したマンションを相続し、その後2,000万円で売却したとします。

これだと1,000万円の赤字となるので利益は出ておらず、譲渡所得税の対象とはなりません。

その逆のパターンとして、2,000万円で購入したマンションを相続後に3,000万円で売却した場合、1,000万円の譲渡益が発生しているので、この1,000万円に対して譲渡所得税と住民税が課せられることになります。

譲渡所得税と住民税は、該当不動産の所有期間によって税率が異なります。(※保有期間は相続してからではなく、被相続人が不動産を取得してからの年数で計算します。)

保有期間所得税住民税
短期譲渡所得※5年以下30%9%
長期譲渡所得※5年以上15%5%

その他、仲介業者に支払う仲介手数料も発生するので注意しましょう。

相続でよくある失敗例とその対策

相続した不動産を巡って、相続人同士の意見が合わないケースや、手続きを誤ることでトラブルが発生することがあります。

ここでは、特に多い失敗例とその対処法について解説します。

不動産名義人の問題

出典:数次相続の仕組みと法定相続分|相続弁護士カフェ.com
※三次相続の例

共有名義での相続はむしろのが理想です。

✔ 共有名義の不動産は、将来的に売却が困難になる
✔ 相続人の一人が他界した場合、その相続人の子ども(孫世代)も権利を持つため、手続きが複雑化

📌対策:相続時に単独名義にするか、早期に共有者間で売却計画を立てる

相続した不動産の登記漏れ、接道がない

出典:接道義務を満たさないと再建築不可能物件になる!|イエコン

せっかく相続した不動産ですが、よく調べてみると不動産登記に問題があるケースも多いです。

✔ 増築やリフォーム部分が登記されていないと、売却時に問題が発生
✔ 「接道義務」を満たしていなければ、新築の建設ができるず、売却が正当になる

📌対策:相続後に不動産登記を専門家に確認してもらい、必要なら登記を修正する

親が購入した不動産の購入価格が不明

出典:売却価格の5%で諦めてはいけない!|土地資産家のための税務講座

この場合、物件の売却価格の5%を購入費として計算するのですが、2,000万円で売れと仮定しても購入費は5%なので100万円でしかありません。

こうなると1,900万円が譲渡益となり、支払う税金の負担が大きくなります。

✔ 購入価格が不明である、売却時に不利な税計算となる(取得費が不明な場合、売却価格の5%で計算される)
✔ 結果として、税負担が増えてしまう

📌対策:事前に親が購入した際の資料を整理し、購入価格を明確にしておく

相続した家やマンションの売却

ここでは相続した家やマンションを売却するポイントについて解説していきたいと思います。

相続した不動産の売却における基本的な考え方

相続した家やマンションを売却する際は、資産価値や市場動向を総合的に判断する必要があります。

特にマンションの場合は、都心部を中心に中古物件の価格が上昇する傾向も見られますが、その動向は限られた条件の物件に集中しています。

以下に、売却を成功させるための重要なポイントを詳しく解説します。

早期売却の重要性

戸建てでもマンションでも、相続した不動産を売却する意思がある場合は、できるだけ早期に売り出すことが推奨されます。理由は以下の通りです。

  • 築年数による資産価値の下落: 不動産は築年数が経過するほど価値が下がり、特にマンションは築年数が30年を超えると買い手の対象から外れることが増えます。
  • 市場動向の不確実性: 都心部の中古マンション価格が上昇している場合でも、それは築浅かつ駅近など条件が非常に良い物件に限られます。築28年のマンションが2年後に築30年になるだけで、購入希望者の選択肢から外れてしまうリスクがあります。

相続人全員の売却意思の確認

売却を進めるためには、相続人全員の合意が必要です。

  • 合意がない場合のリスク: 相続人のうち1人でも反対すれば売却は難航し、最悪の場合は売却自体が不可能になります。
  • 事前の話し合いが重要: 名義人が存命中から相続後の不動産について話し合うことを推奨します。もし反対者がいる場合は、名義人から直接説得してもらうことでトラブルを防げます。

リフォームして売却するか、そのまま売却するか

築年数が経過した物件の場合、「リフォームしてから売却した方が良いか?」という相談が多くあります。それぞれの選択肢のメリットとデメリットを整理します。

【そのまま売却する場合】

  • メリット: リフォーム費用がかからず、すぐに売却活動を開始できる。
  • デメリット: 築年数が古い場合は内見時にマイナス印象を与える可能性がある。

【リフォームして売却する場合】

  • メリット: 購入検討者に良い印象を与え、売却までの期間が短縮されやすい。
  • デメリット: リフォーム費用を売却価格に反映させにくく、結果的に損失が出る場合がある。

リフォーム費用と売却価格の関係性

一般的に、リフォーム費用を売却価格に完全に上乗せするのは難しいと言えます。

500万円のリフォーム費用に対して上乗せできるのは200万円から300万円程度が一般的です。

そのため、まずはリフォームしない状態で売りに出してみて、反応を見ながらリフォームを検討するのが現実的な選択肢となります。

マンションの主なリフォーム費用を掲載しておきますので参考にしてください。

リフォーム箇所費用
システムキッチン(新品に交換)70~150万円
ユニットバス(新品に交換)100~200万円
トイレ(最新型に交換)25~35万円
壁紙50~70万円
フローリング張替え50~80万円
間取りの一部変更100~300万円

土地の相続「調整区域」や「農地」

土地の相続は、戸建てやマンションと同様に発生するケースが多く、特に更地や農地を相続する場合には注意が必要です。

ここでは、市街化区域、調整区域、農地を相続した場合のポイントや、売却および活用方法について詳しく解説します。

1. 市街化区域の土地

  • 特徴: 住宅地としての需要が高く、流動性も高いため売却しやすいです。
  • 対応: 相続後は不動産会社に相談すればスムーズに売却手続きが進められます。
  • 価格: 市街化区域は立地が良いため、資産価値も高く安定しています。

2. 市街化調整区域の土地

  • 課題:
    • 建物の建設が制限され、買主が見つかりにくい。
    • 市街化区域に比べて、資産価値が10分の1以下になることもあります。
  • 対応:
    • 相続した土地が市街化区域か調整区域かを調査します。
    • 調査方法は、最寄りの役所や不動産会社で確認できます。
    • 市街化調整区域マップはインターネットでも閲覧可能です。
  • 活用法:
    • 資材置き場: 広い敷地が求められ、初期投資も少なく済みます。
    • レンタルボックス: 初期投資は必要ですが、安定した収益が見込めます。

市街化調整区域マップ

3. 農地を相続した場合

出典:QRコード(二次元バーコード)付き書面申請の開始と登記事項証明書(不動産登記)の様式変更について|法務省

農地は、売却や転用の際に特別な手続きが必要となります。

  • 農地転用の必要性: 登記上「畑」または「田」とされている場合、実際に耕作していなくても農地転用許可が必要です。
  • 転用申請: 農地転用許可は所轄の農業委員会に申請します。
    • 期間: 許可取得まで約2か月が目安です。
    • 申請書類: 転用理由、土地利用計画書、登記事項証明書などが必要です。

4. 相続した土地の売却方法

土地売却には大きく分けて「仲介売却」と「不動産会社買取」の2つの方法があります。

  • 仲介売却:
    • メリット: 市場価格で売却が期待できる。
    • デメリット: 売却完了まで半年から1年以上かかる場合があります。
  • 不動産会社買取:
    • メリット: 早急な現金化が可能。
    • デメリット: 市場価格よりも2〜3割程度安くなる傾向があります。
  • おすすめ: 仲介と買取を同時に依頼し、条件が良い方を選ぶのが効果的です。

5. 相続した土地の活用方法

相続した土地は売却だけでなく、収益物件として活用する選択肢もあります。

  • 低コストでの活用:
    • 資材置き場: 初期投資が少なく、調整区域でも実現可能。
    • 駐車場: 市街地に近ければ安定収益が見込めます。
  • 中〜高コストでの活用:
    • レンタルボックス事業: 初期投資はかかるものの、近年人気の高い事業形態です。
    • 賃貸アパート建設: 立地次第で安定した収益が見込めますが、5,000万円以上の初期費用を想定する必要があります。
  • おすすめの活用:
    • コンビニ建て貸し事業:
      • 自社建設型: 高い賃料収入が期待できますが、初期投資は大きくなります。
      • 土地貸し型: コンビニ側が建物を建設するため、初期費用は不要ですが、賃料は低めになります。

いらない不動産を相続してしまったらどうする

相続した家やマンション、土地を売却しようとしても、半年経っても一年経っても買い手がつかないというケースは少なくありません。

ここでは、売りたくても売れない不動産をどのように処分するか、その方法について解説します。

不動産を寄付したい場合の現実

インターネットなどで「不要な不動産を自治体に寄付できる」といった情報を目にすることがありますが、実情としては多くの自治体が寄付を受け付けていません。理由は以下の通りです。

  • 固定資産税などの維持費が発生するため: 自治体は不動産を所有することで維持費や税金を負担しなければならず、その費用は市民の税金で賄われることになります。
  • 立地条件が重要: 公園や公共施設に転用できる立地であれば例外的に受け入れる場合もありますが、売れない土地は多くの場合、利活用が難しいため断られます。

このように、不動産を自治体に寄付するのは現実的な解決策ではありません。

2. 相続放棄という選択肢

不要な不動産は、相続放棄することで引き継がずに済ませることが可能です。ただし、以下の点に注意が必要です。

  • 他の相続人に権利が移る: 自分が相続放棄をしても、他の家族や兄弟が相続人となり、同じ問題を抱えることになります。
  • 相続財産全てを放棄することになる: 相続放棄は不動産だけでなく、預貯金や株式など他の資産もすべて放棄することを意味します。
  • 家庭裁判所への申立が必要: 相続放棄は、被相続人が死亡したことを知った日から3か月以内に家庭裁判所へ申し立てを行う必要があります。

「生前贈与」と「死後相続」節税効果が高いのはどっち?

財産を承継する方法には「生前贈与」と「死後相続(遺産相続)」がありますが、税負担の観点でどちらが有利かを比較してみます。

死去した後に被相続人の遺産を分配するのが死後相続ですが、それと比較検討されるのが被相続人が存命のうちに財産を分配する生前贈与です。

生前贈与って得なの?

生前贈与とは将来相続するであろう財産を被相続人が存命中に分配する方法です。

この場合だと相続ではなく贈与になるため、贈与税が発生します。

生前贈与では以下のような税金がかかります。

  • 贈与税=年間110万円までは非課税
  • 登録免許税=評価額×2%
  • 不動産取得税=評価額×3%

贈与税は年間基礎控除の110万円を超えると、金額に応じて税率が変わります。

200万円以下10%
300万円以下15%
400万円以下20%
600万円以下30%
1000万円以下40%
1500万円以下45%
3000万円以下50%
3000万円以上55%

このように生前贈与にはかなり高い税金が課せられることがわかります。

では死後相続と比較した場合、どれくらい納税額に違いがあるのか比較してみたいと思います。

死後相続と生前贈与を比較

  • 相続税の基礎控除が大きい: 最低でも3600万円(3000万円 + 法定相続人1人あたり600万円)が基礎控除となり、多くの場合、相続税は生前贈与に比べて軽減されます。
  • 登録免許税:0.4%と生前贈与よりも優遇されます。
  • 不動産取得税:課税されません。
比較項目生前贈与死後相続
贈与税・相続税 110万円/1人まで非課税最低3600万円まで非課税
登録免許税 2%0.4%
不動産取得税 3%なし

なぜ生前贈与をするのか?

税負担は死後相続が有利ですが、生前贈与にも以下のようなメリットがあります。

  • 財産分配を自分の意思で決められる: 争族(相続トラブル)を未然に防ぐことができます。
  • 贈与時点の評価額で計算される: 将来的な資産価値の上昇リスクを回避できます。
  • 一定の節税効果がある: 年間110万円の非課税枠を活用すれば、長期的な贈与で節税効果が期待できます。

状況に応じて、税理士や不動産の専門家に相談することをお勧めします。

よくある質問

家やマンションの相続に関して、今回紹介しきれなかった部分や、ネットなどで良く質問されている内容などをまとめてみました。

相続マンションの評価額を調べるには?

出典:固定資産税評価額とは?知っておきたい計算方法や調べ方|SUUMO
※実際に送られてくる課税明細書の一例(マンションの場合)。自治体によって様式が違う(SUUMO編集部にて作成)

相続したマンションの資産価値を知るためには、不動産評価額を確認することが重要です。

不動産の資産価値には主に以下の2種類があります。

  1. 売却する場合の資産価値: 将来的な財産分与の基準となるため、相続不動産が市場でどれくらいの価格で売却できるかを把握しておく必要があります。不動産会社に売却査定を依頼することで、現時点の市場価値を把握できます。
  2. 不動産の評価額(固定資産税評価額など): 固定資産税評価額は、固定資産税などを算出する際に用いられ、売却価格よりも一般的に低く設定されています。評価額は、毎年送付される固定資産税納付書に記載されていますので、土地と建物の評価額を必ず確認しましょう。

不動産相続のポイントを簡潔に教えてください

相続トラブルを防ぐためには、事前準備が大切です。特に以下の点を家族でしっかり話し合っておきましょう。

  • 相続財産の把握不動産を含む資産価値を事前に査定しておくことで、財産分与や相続税のシミュレーションが可能です。
  • 相続人の確認と話し合い: 相続人全員で遺産分割について事前に意見を擦り合わせておきましょう。
  • 遺言書の作成相続トラブルを防ぐ最善策は、被相続人が存命中に遺言書を作成しておくことです。
  • 相続税対策の検討: 相続税が発生するかどうかを確認し、必要に応じて税理士に相談しましょう。

遠方にあるマンションを相続したとき、誰に相談すればいいの?

遠方の不動産を相続した場合は、どの不動産会社に相談すべきか迷うことがあります。

以下を参考にしてください。

  • 物件がある地域の不動産会社に相談するのがベスト地元の不動産会社は地域の市場動向に詳しく、適正価格での売却を進めやすいです。
  • 全国展開している大手不動産会社を検討: 直接相談したい場合は、全国に支店を持つ大手不動産会社も選択肢となります。ただし、フランチャイズ形態(例:エイブルやアパマン)の場合は実質的に地元の個人店であることも多いため、サービス内容を確認しましょう。

自分の持ち分だけ売却できますか?

兄弟姉妹など複数名で共有している相続不動産について、自分の持ち分だけ売却できるかは以下の通りです。

  • 法律上は可能: 共有名義の不動産であれば、持ち分だけを売却することは法律上問題ありません。
  • 現実的な問題点: 持ち分だけを購入する買主は少なく、一般の不動産会社では取り扱いが難しいことが多いです。
  • 解決方法共有名義不動産を専門とする買取業者に相談すると、持ち分売却の選択肢が広がります。

まとめ

家やマンションの相続はトラブルが発生しやすいため、事前の準備が重要です。

  • 家族間で相続財産・相続人・相続税について十分な話し合いをしておくこと。
  • 不動産の資産価値は売却査定と固定資産税評価額の両方を確認すること。
  • 遺言書を作成しておくことで、相続トラブルを防げます。
  • 遠方の物件は地元の不動産会社や大手不動産会社への相談が有効です。
  • 共有名義不動産は、専門業者への相談が解決の糸口となります。

また、不要な不動産は相続放棄が可能ですが、相続確定前にしか行えないため注意が必要です。

相続後のトラブルを未然に防ぐためにも、早めの準備と専門家への相談を心がけましょう。

マンション売却にかかる費用と税金はいくら?申告方法など解説

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マンションを売却する際、税金や手数料などの諸経費が発生します。

これらの費用を把握しておくことは、売却後の資金計画を立てる上で非常に重要です。

また、諸経費の種類や計算方法を理解することで、費用を抑えるための対策を講じることも可能です。

この記事では、マンション売却時に発生する費用について、専門家の視点から詳細に解説していきます。

※マンション売却で高く売るためのポイントと仲介業者の選び方についてはこちらのページで解説しています。

マンション売る時にはどんな費用がかかるの?

マンション売却時にかかる費用は、大きく分けて以下の5つに分類できます。

  1. 仲介手数料:不動産会社に仲介を依頼した場合に発生する費用です。
  2. 譲渡所得税:マンション売却によって利益が出た場合に課税される税金です。
  3. 印紙税:不動産売買契約書に貼る印紙代です。
  4. 住宅ローン一括返済手数料:住宅ローン残債を一括返済する際に金融機関に支払う手数料です。
  5. 抵当権抹消費用:住宅ローン返済後に、マンションに設定された抵当権を抹消する費用です。

ただし、譲渡所得税は売却益が出た場合にのみ課税されます。

2,500万円でマンションを売った場合の費用

それでは実際に2,500万円でマンションが売れたと仮定して、それぞれの費用を試算してみたいと思います。(購入時の価格は3,000万円)

仲介手数料891,000円 計算式:2,500万円✕3%+6万円+消費税
譲渡所得税0円 購入時の価格より売却価格が低いため利益は出ていない
印紙税10,000円 契約書に添付する印紙代、2022年3月まで軽減税率が適用される
住宅ローン一括返済手数料5,500円 三井住友銀行インターネットバンキングの場合
抵当権抹消費用17,000円 登記1件1,000円(土地、建物)+司法書士報酬
小計923,500円

このケースでは、諸経費の合計は923,500円となります。

ただし、その他にも引っ越し費用やハウスクリーニングなどの費用が掛かるケースもあるので、予算としては100万円~150万円くらいを見ておくようにしましょう。

売却時に仲介業者に支払う手数料について

不動産会社に仲介を依頼した場合、売買契約成立時に仲介手数料を支払う必要があります。

仲介手数料は、宅地建物取引業法によって上限額が定められており、以下の計算式で算出します。

物件価格の3%+6万円+消費税

この計算式は物件の売買価格が400万円以上の場合です。

400万円以下の場合は別の計算式になるので、こちらも覚えておきましょう。

売買代金仲介手数料の計算式
200万円以下の場合売買代金×5%+消費税
200万円を超え400万円以下の場合売買代金×4%+2万円+消費税
400万円を超える場合売買代金×3%+6万円+消費税

注意点:

  • 上記はあくまで上限額であり、不動産会社によっては割引や定額制を設けている場合があります。
  • 仲介手数料は、売買契約が成立した場合にのみ発生します。
  • 仲介手数料以外にも、広告費用や事務手数料などを請求される場合がありますので、事前に確認しておきましょう。

売却時に税金がかかるケース

マンションを売却したときに掛かる税金について詳しく解説していきたいと思います。

譲渡税(所得税)と住民税

譲渡所得とは、売却価格から取得費(購入費用やリフォーム費用など)と譲渡費用(仲介手数料など)を差し引いた金額です。

譲渡所得に対して、所得税と住民税が課税されます。 税率は、所有期間によって異なり、長期譲渡所得(所有期間5年超)の場合は税率が低く、短期譲渡所得(所有期間5年以下)の場合は税率が高くなります。

計算例:

  • 取得費:3,000万円
  • 売却価格:4,000万円
  • 譲渡費用:100万円
  • 譲渡所得:4,000万円 – 3,000万円 – 100万円 = 900万円

この場合、900万円に対して譲渡所得税と住民税が課税されます。

3,000万円の特別控除

もし売却によって利益が出たとしても、一定の要件を満たすことで3,000万円の特別控除を受けることができます。

例えば売主が実際に住んでいたマンションを売ることで売却益が出たとします。

  • 購入価格:4,000万円
  • 売却価格:5,000万円
  • 売却益:1,000万円

本来であれば売却益の1,000万円に対して譲渡所得税や住民税が課せられるのですが、条件を満たしていれば3,000万円までは控除されます。

適用要件:

  • 売主が居住していた家屋であること
  • 所有期間が10年を超えていること
  • その他、細かい要件がありますので、国税庁のホームページで確認してください。

参考:マイホームを売ったときの特例

印紙税(印紙代)

印紙税というのは売買契約書に添付する収入印紙代だと思ってください。

不動産売買の契約書には、売買価格に応じて添付する収入印紙の金額が決められています。

現在は軽減税率が適用されるので、本来の金額よりお得になっています。

本来の税率軽減税率
100万円を超え 500万円以下のもの2,000円1,000円
500万円を超え1千万円以下のもの10,000円5,000円
1千万円を超え5千万円以下のもの20,000円10,000円
5千万円を超え 1億円以下のもの60,000円30,000円

※軽減税率の適用期間は、令和4年3月31日までに作成された不動産売買契約書です。

その他にかかる費用

ここまでは金額がおおよそ決まっているものでしたが、ここからは金額が定まってない出費について説明していきたいと思います。

住宅ローンに関する費用

マンション売却時に住宅ローンが残っている場合、残債を一括返済する必要があります。

例えば三菱UFJ銀行だと以下のようになっています。

インターネット16,500円
テレビ窓口22,000円
窓口33,000円

このように同じ金融機関であっても、返済する方法が違うだけで手数料に差があります。

引越し費用や家具代など

マンション売却に伴い、引越し費用が発生します。

引越し費用は、荷物の量や距離、時期によって異なります。
3人〜4人家族の場合、10万円〜20万円程度を目安に考えておきましょう。

また新居先が賃貸物件だと、敷金や礼金、前家賃などの初期費用も大きな出費になるので忘れずに予算組しておきましょう。

よくある質問

マンション売却時の諸費用に関して、今回紹介しきれなかった部分や、ネットなどで良く質問されている内容などをまとめてみました。

売却時の仲介手数料を安くすることはできる?

不動産売買時の仲介手数料は、宅地建物取引業法によって上限額が定められています。

一般的には「売却価格の3% + 6万円 + 消費税」が上限となっています。

ただし、これはあくまで上限であり、仲介業者はこの範囲内で自由に手数料を設定することができます。 そのため、仲介業者との交渉次第では、仲介手数料を安くしてもらうことが可能です。

複数の不動産会社に見積もりを依頼し、手数料を比較検討することをおすすめします。

マンションを売ると税金は必ずかかる?

「マンションを売ると多額の税金を請求される」と思っている方は多いのではないでしょうか。

しかし、税金がかかるのは、マンション売却によって利益が出た場合に限ります。

首都圏の一部を除き、購入時よりも高値で売れるケースは稀です。 そのため、マンション売却によって譲渡所得税が課税されるケースは、一般的に少ないと考えられます。

マンションを売却した時に戻ってくるお金はある?

マンションを売却した際に、お金が戻ってくるケースもわずかながらあります。

  • 固定資産税:一括納付していた場合、残りの日数分は買主から徴収することができます。
  • 火災・地震保険:未経過分の保険料が戻ってくる場合があります。(全額ではありません)
  • 住宅ローン保証料:未経過分の保証料が戻ってくる場合があります。(全額ではありません)
  • 管理費・修繕積立金:月額分を日割り計算して買主から徴収することができます。

注意点:

  • 火災保険や住宅ローン保証料は、未経過分がすべて戻ってくるわけではありません。35年ローンを10年目で一括返済したとしても、戻ってくるのは支払った額の3分の1程度です。
  • これらの費用は、自動的に返金されるわけではありません。ご自身で保険会社や金融機関に連絡し、手続きを行う必要があります。

まとめ

マンション売却にかかる税金は、売却益が出た場合にのみ課税されます。 多くの場合、税金への心配は不要です。

マンション売却で少しでも多くの手元資金を残したい場合は、費用を節約するだけでなく、売却額を高くすることを意識することが重要です。