相続したマンションは売却できる?手続きの流れ・税金・必要書類を解説
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相続したマンションは売却できますが、相続登記や必要書類の準備など、通常のマンション売却とは異なる手続きが必要です。
また、相続人が複数いる場合は、遺産分割協議や共有者同士の話し合いが必要になることもあります。
「相続したマンションはいつ売れる?」「どんな書類が必要?」「売却すると税金はいくらかかる?」と疑問を感じている方も多いでしょう。
この記事では、相続したマンションを売却する流れ・必要書類・税金・高く売るポイントを分かりやすく解説します。
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📖 目次
相続したマンションは売却できる?
相続したマンションは売却できます。
ただし、通常のマンション売却とは異なり、相続登記や相続人同士の話し合いなど、事前に済ませておくべき手続きがあります。
手続きを正しく進めれば、多くのケースで問題なく売却できます。まずは、相続したマンションを売却する際に押さえておきたい基本的なポイントを確認していきましょう。
相続したマンションも売却できる
相続したマンションは、相続人が所有者となるため自由に売却できます。
実際に、誰も住む予定がないマンションや遠方にある実家などは、相続後に売却されるケースも少なくありません。
売却することで、固定資産税や管理費などの維持費を抑えられるほか、現金として相続人同士で分けやすくなるというメリットもあります。
ただし、売却には相続手続きを終えていることが前提となるため、まずは必要な手続きを確認することが大切です。
売却前に相続登記が必要
相続したマンションを売却するには、原則として相続登記を済ませる必要があります。
相続登記とは、亡くなった方(被相続人)の名義から相続人の名義へ変更する手続きです。
2024年4月から相続登記は義務化されており、不動産を相続したことを知った日から3年以内に手続きを行わなければなりません。
相続登記が完了する前でも、不動産会社への査定依頼や売却に向けた準備は可能です。
ただし、買主へ所有権を移転するには、原則として相続登記を済ませる必要があるため、早めに手続きを進めましょう。
相続人が複数いる場合は話し合いが必要
相続人が複数いる場合は、マンションを誰が取得するのか、売却するのかなどを相続人全員で話し合う必要があります。
遺言書で取得者が指定されていない場合は、遺産分割協議によって売却方法や分配方法を決定します。
売却して現金を分ける「換価分割」を選択するケースも多くありますが、相続人全員の合意が必要です。
兄弟など複数の相続人がいる場合は、マンションを売却して代金を分ける「換価分割」や、一人が取得する「代償分割」なども選択肢になります。
具体的な分け方やトラブルを防ぐポイントについては、「兄弟でマンションを相続した場合の分け方・売却方法」も参考にしてください。
相続したマンションを売却する流れ

相続したマンションを売却する場合は、相続手続きから売却代金の分配まで、順番に進めることが重要です。
あらかじめ全体の流れを理解しておけば、必要な手続きや準備もスムーズに進められます。
ここでは、相続したマンションを売却する基本的な流れを紹介します。
遺言書・相続人を確認する
最初に、遺言書の有無と相続人を確認します。
遺言書がある場合は、その内容に従って相続手続きを進めます。
遺言書がない場合は、戸籍謄本などを取得して相続人を確定し、必要に応じて遺産分割協議を行います。
相続人を正確に確認することが、その後の手続きを円滑に進めるための第一歩です。
相続登記を行う
遺言書や遺産分割協議などによってマンションを取得する相続人が決まったら、法務局で相続登記を行います。
相続登記とは、亡くなった方から相続人へマンションの名義を変更する手続きです。
相続登記が完了する前でも不動産会社への査定依頼は可能ですが、買主へ所有権を移転するためには、原則として相続登記を済ませる必要があります。
必要書類の収集や登記申請は自分でも行えますが、手続きが複雑な場合は司法書士へ依頼することもできます。
マンションを査定する
相続したマンションを売却する場合は、不動産会社へ査定を依頼し、現在の売却相場を確認しましょう。
査定は相続登記が完了する前でも依頼できるため、相続手続きと並行して売却価格の目安を調べることも可能です。
特に相続人が複数いる場合は、査定額を把握しておくことで、売却するかどうかの話し合いや売却代金の分配を検討する際の参考になります。
ただし、査定額や販売戦略は不動産会社によって異なるため、1社だけで決めず、複数社の査定結果や売却実績、担当者の提案内容を比較することが大切です。
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売買契約・引き渡し
査定内容に納得できたら、不動産会社と媒介契約を結び、売却活動を開始します。
購入希望者が見つかれば売買契約を締結し、決済日にマンションを引き渡します。
引き渡しと同時に売却代金が支払われ、売却手続きは完了です。
売却代金を分配する
マンションを売却した後は、仲介手数料や各種費用を差し引いた売却代金を相続人で分配します。
遺産分割協議で換価分割を選択している場合は、その内容に従って分配します。
後からトラブルにならないよう、分配方法は事前に書面で取り決めておくと安心です。
相続したマンションの売却に必要な書類
相続したマンションを売却するには、相続登記に必要な書類と、マンション売却時に必要な書類を準備する必要があります。
相続人の人数や遺言書の有無、マンションの登記状況によって必要書類は異なります。書類の取得に時間がかかる場合もあるため、早めに確認しておきましょう。
相続登記に必要な書類
相続登記では、亡くなった方から相続人へマンションの名義を変更するための書類を用意します。
| 必要書類 | 用途・取得先 |
|---|---|
| 被相続人の戸籍謄本等 | 出生から死亡までの相続関係を確認。市区町村役場などで取得 |
| 被相続人の住民票の除票または戸籍の附票 | 登記上の住所とのつながりを確認。市区町村役場などで取得 |
| 相続人の戸籍謄本 | 相続人であることを確認。市区町村役場で取得 |
| マンションを取得する相続人の住民票 | 新しい所有者の住所を確認。市区町村役場で取得 |
| 遺産分割協議書 | 相続人全員で遺産の分け方を決めた場合に作成 |
| 相続人の印鑑証明書 | 遺産分割協議書に押印した印鑑を確認。市区町村役場で取得 |
| 固定資産評価証明書など | 登録免許税の計算に使用。市区町村役場などで取得 |
| 登記申請書 | 法務局へ相続登記を申請するために作成 |
上記は遺産分割協議による相続登記を想定した主な書類です。遺言書による相続や法定相続分による登記では必要書類が異なり、戸籍関係の証明書を一部省略できる場合もあります。
また、相続登記は2024年4月から義務化されています。相続によって不動産を取得したことを知った日から、原則3年以内に申請が必要です。
マンション売却時に必要な書類
相続登記とは別に、マンションを売却する際にも本人確認や物件情報、税金などに関する書類が必要です。
| 必要書類 | 用途・取得先 |
|---|---|
| 本人確認書類 | 売主本人の確認。運転免許証やマイナンバーカードなど |
| 登記識別情報通知または登記済権利証 | 所有権移転登記に使用。相続登記完了時に交付される登記識別情報通知などを確認 |
| 印鑑証明書 | 売主の実印を確認。市区町村役場で取得 |
| 固定資産税・都市計画税納税通知書 | 税額や売主・買主間の精算額を確認。手元の通知書を用意 |
| 管理規約・使用細則 | マンションの管理ルールを確認。管理組合や管理会社へ確認 |
| 管理費・修繕積立金の確認資料 | 毎月の負担額や滞納の有無などを確認。管理会社へ確認 |
| 購入時の売買契約書・重要事項説明書 | 購入価格や物件情報を確認。保管書類を確認 |
| 間取り図・パンフレット | 売却活動で物件の特徴を説明。保管書類や管理会社などで確認 |
売却時に必要となる書類は、不動産会社や物件の状況によって異なります。すべての書類が必須というわけではありませんが、購入時の資料や管理関係の書類が揃っていると、売却活動を進めやすくなります。
なお、売却によって利益が出た場合は、確定申告で購入時の契約書や売却費用の領収書などが必要になることもあります。税金の計算に関係する書類は、売却後も保管しておきましょう。
必要書類が揃わない場合の対処法
相続したマンションでは、亡くなった方が書類を保管していたため、必要な資料が見つからないケースもあります。
書類が見つからない場合は、種類に応じて次の方法を検討しましょう。
- 戸籍謄本・住民票:市区町村役場などで取得する
- 登記識別情報・権利証:再発行できないため、紛失時は司法書士などに本人確認情報の作成等を相談する
- 管理規約・修繕積立金の資料:マンションの管理会社や管理組合へ確認する
- 購入時の契約書:購入した不動産会社や売主側の関係先に控えが残っていないか確認する
特に、相続登記に必要な戸籍の収集や遺産分割協議書の作成は、相続人が多いほど時間がかかる場合があります。
書類が不足しているからといって、必ずしも売却を諦める必要はありません。司法書士や不動産会社に相談し、必要な書類と取得方法を確認しながら準備を進めましょう。
相続したマンションを売却するときの税金

相続したマンションを売却する際は、売却益が出た場合に税金がかかることがあります。
一方で、一定の条件を満たせば税負担を軽減できる特例も用意されています。
ここでは、売却時に知っておきたい主な税金と特例を紹介します。
譲渡所得税
相続したマンションを売却して利益(譲渡所得)が出た場合は、譲渡所得税と住民税が課税されます。
譲渡所得は、売却価格から取得費や譲渡費用を差し引いて計算します。
なお、取得費は相続した時点の価格ではなく、被相続人が購入したときの取得費を引き継ぐ点に注意が必要です。
売却価格がそのまま利益になるわけではないため、事前に税額を確認しておくと安心です。
取得費加算の特例
相続税を支払った場合は、「取得費加算の特例」を利用できることがあります。
この特例を利用すると、支払った相続税の一部を取得費へ加算できるため、譲渡所得を減らし、売却時の税負担を軽減できる可能性があります。
適用には一定の条件があるため、利用できるかどうかは事前に確認しておきましょう。
相続空き家の3,000万円特別控除はマンションにも使える?
相続した空き家を売却する場合、一定の条件を満たすと、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例があります。
ただし、一般的な分譲マンションなど、区分所有建物として登記されている物件は、この特例の対象外です。
相続空き家の3,000万円特別控除は、主に一定の要件を満たす戸建て住宅を対象とした制度です。
そのため、相続したマンションを売却する場合は、取得費加算の特例など、利用できる可能性がある別の税制を確認することが重要です。
なお、特例の適用条件は物件や相続の状況によって異なるため、税理士や税務署に確認しましょう。
相続したマンションを売却するときの注意点
相続したマンションは通常の不動産売却とは異なり、相続特有の手続きや注意点があります。
以下のポイントを事前に確認しておくことで、売却手続きをスムーズに進めやすくなります。
売却前に相続登記を済ませておく
相続したマンションは、相続登記が完了する前でも査定依頼や売却活動の準備を進めることができます。
ただし、買主への所有権移転登記を行うには、原則として相続人への相続登記が必要です。
相続登記に時間がかかる場合もあるため、売却を検討し始めた段階で必要書類を確認し、早めに手続きを進めておきましょう。
共有名義は全員の同意が必要
相続人が複数いる場合は、マンションが共有名義になるケースがあります。
共有名義のマンションを売却するには、共有者全員の同意が必要です。
一人でも反対すると売却できないため、早い段階で相続人同士の意思を確認しておくことが大切です。
関連記事
相続人が複数いる場合は、共有名義になるケースも少なくありません。共有名義のまま売却する方法や、持分だけ売却する方法、注意点については以下の記事で詳しく解説しています。
相続税と譲渡所得税は別
相続税と譲渡所得税は、それぞれ課税されるタイミングや対象が異なります。
- 相続税:マンションを相続したときに課税される税金
- 譲渡所得税:マンションを売却して利益が出たときに課税される税金
「相続税を支払ったから譲渡所得税はかからない」というわけではありません。
一方で、取得費加算の特例など税負担を軽減できる制度もあるため、売却前に利用できる制度を確認しておくと安心です。
相続したマンションを高く売るポイント
相続したマンションは、売却方法や依頼する不動産会社によって売却価格が大きく変わることがあります。
少しでも高く売却するためには、相場を把握し、複数社を比較したうえで依頼先を決めることが重要です。
相場を把握する
売却前に周辺の成約事例や査定価格を確認し、おおよその相場を把握しましょう。
相場を知らずに売り出すと、安く売却してしまったり、逆に価格が高すぎて売れ残ったりする可能性があります。
複数社へ査定する
査定額や販売戦略は不動産会社によって異なります。
1社だけで決めるのではなく、複数社の査定結果を比較することで、適正価格や担当者の対応も判断しやすくなります。
売却実績が豊富な会社へ依頼する
マンション売却の実績が豊富な会社であれば、販売ノウハウや購入希望者へのアプローチも期待できます。
査定額だけではなく、売却実績や担当者の説明の分かりやすさも比較したうえで依頼先を決めましょう。
よくある質問
相続登記しないと売れない?
原則として売却できません。
相続登記を行い、相続人名義へ変更してから売却手続きを進めます。
兄弟だけで売れる?
兄弟全員が相続人であり、売却に同意していれば売却できます。
一人でも反対している場合は、原則として共有名義のマンション全体を売却することはできません。
相続放棄したら売却できる?
相続放棄をすると所有権を取得しないため、売却することはできません。
売却代金を受け取ることもできないため、慎重に判断する必要があります。
空き家でも売れる?
空き家のマンションでも売却できます。
むしろ、誰も住む予定がない場合は、維持費や資産価値の低下を考えると早めの売却を検討するのがおすすめです。
税金はいくら?
税額は売却価格や取得費、利用できる特例によって異なります。
譲渡所得税がかからないケースもあるため、売却前に不動産会社や税理士へ相談すると安心です。

まとめ
相続したマンションは、相続登記や必要書類の準備など、必要な手続きを進めることで売却できます。
相続人が複数いる場合は、遺産分割協議や共有者間の合意が必要になることもあるため、早めに話し合いを進めることが大切です。
また、売却時には譲渡所得税などが発生する場合があるため、利用できる特例や税金の仕組みも事前に確認しておきましょう。
少しでも納得できる条件で売却するためには、複数の不動産会社の査定額や販売実績を比較することが重要です。
相続したマンションの売却を検討している方は、まず現在の売却相場を把握することから始めてみてはいかがでしょうか。





